スピロピタン錠0.25mg/スピロピタン錠1mg


作成又は改訂年月

**2020年3月改訂(第15版)

*2018年3月改訂

日本標準商品分類番号

871179

薬効分類名

統合失調症治療剤

承認等

販売名
スピロピタン錠0.25mg

販売名コード

1179015F1030

承認・許可番号

承認番号
21300AMZ00533000
商標名
Spiropitan

薬価基準収載年月

2001年9月

販売開始年月

1969年2月

貯法・使用期限等

貯  法

室温保存
開栓後、湿気を避けて保存すること(湿気により変色することがある)。

使用期限

外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること。

規制区分

劇薬

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1錠中にスピペロン0.25mgを含有する淡黄赤色の糖衣錠である。
添加物として黄色5号、カルナウバロウ、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、小麦粉、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製白糖、ゼラチン、タルク、沈降炭酸カルシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、白色セラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ミツロウを含有する。

性状

販売名

スピロピタン錠0.25mg

剤形

糖衣錠

識別コード


117

外形:表

外形:裏

外形:側面

直径

5.9mm

質量

90mg

厚さ

3.4mm

性状

淡黄赤色

販売名
スピロピタン錠1mg

販売名コード

1179015F2029

承認・許可番号

承認番号
14600AMZ01104000
商標名
Spiropitan

薬価基準収載年月

1972年2月

販売開始年月

1972年2月

貯法・使用期限等

貯  法

室温保存
開栓後、湿気を避けて保存すること(湿気により変色することがある)。

使用期限

外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること。

規制区分

劇薬

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1錠中にスピペロン1mgを含有する橙黄色の糖衣錠である。
添加物として黄色5号、カルナウバロウ、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、小麦粉、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製白糖、ゼラチン、タルク、沈降炭酸カルシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、白色セラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)を含有する。

性状

販売名

スピロピタン錠1mg

剤形

糖衣錠

識別コード


118

外形:表

外形:裏

外形:側面

直径

8.4mm

質量

250mg

厚さ

4.6mm

性状

橙黄色

一般的名称

スピペロン製剤

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
昏睡状態の患者又はバルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者
〔中枢神経抑制作用を増強させるおそれがある。〕

2.
重症の心不全患者
〔症状を悪化させるおそれがある。〕

3.
**パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者
〔錐体外路症状が悪化するおそれがある。

4.
本剤の成分又はブチロフェノン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者

5.
*アドレナリンを投与中の患者(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)
〔「相互作用」の項参照〕

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

統合失調症

用法及び用量

最初約1週間は、スピペロンとして1日0.5〜1.5mg(1日量として、0.25mg錠:2〜6錠、1mg錠:1錠)、以後漸増しスピペロンとして1日1.5〜4.5mg(1日量として、0.25mg錠:6〜18錠、1mg錠:2〜4錠)を経口投与する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
肝障害のある患者
〔病状を悪化させるおそれがある。〕

2.
心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者
〔一過性の血圧降下があらわれることがある。〕

3.
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
〔痙攣閾値を低下させることがある。〕

4.
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕

5.
小児〔「小児等への投与」の項参照〕

6.
薬物過敏症の既往歴のある患者

重要な基本的注意

1.
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

2.
本剤は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。

3.
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること。

相互作用

併用禁忌

(併用しないこと)

薬剤名等
*アドレナリン
(アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)
(ボスミン)

臨床症状・措置方法
アドレナリンの作用を逆転させ、重篤な血圧降下を起こすことがある。

機序・危険因子
アドレナリンはアドレナリン作動性α、β‐受容体の刺激剤であり、本剤のα‐受容体遮断作用により、β‐受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
中枢神経抑制剤
 バルビツール酸誘導体等

臨床症状・措置方法
中枢神経抑制作用が増強することがあるので、減量するなど注意すること。

機序・危険因子
本剤およびこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。

2. 薬剤名等
アルコール

臨床症状・措置方法
飲酒により相互に作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意すること。

機序・危険因子
アルコールは中枢神経抑制作用を有する。

3. 薬剤名等
リチウム

臨床症状・措置方法
心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性の悪性症候群(Syndrome malin)、非可逆性の脳障害を起こすおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

機序・危険因子
機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている。

4. 薬剤名等
抗ドパミン作用を有する薬剤
 ベンザミド系薬剤
  メトクロプラミド
  スルピリド
  チアプリド等
 ドンペリドン等

臨床症状・措置方法
内分泌機能異常、錐体外路症状が発現することがある。

機序・危険因子
併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。

5. 薬剤名等
タンドスピロンクエン酸塩

臨床症状・措置方法
錐体外路症状を増強するおそれがある。

機序・危険因子
タンドスピロンクエン酸塩は弱い抗ドパミン作用を有する。

6. 薬剤名等
ドパミン作動薬
 レボドパ製剤
 ブロモクリプチン等

臨床症状・措置方法
これらの薬剤のドパミン作動薬としての作用が減弱することがある。

機序・危険因子
ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。

副作用

副作用等発現状況の概要

総症例2,703例について副作用を検討した。(副作用発現頻度調査終了時)

重大な副作用

1. *悪性症候群(Syndrome malin)
頻度不明 
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、他のブチロフェノン系化合物の投与中、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。

2. 腸管麻痺
頻度不明 
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。

3. 突然死
頻度不明 
他のブチロフェノン系化合物による治療中、原因不明の突然死がおきたとの報告がある。

4. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
頻度不明 
類似化合物(ハロペリドール等)で、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることが報告されている。

5. 無顆粒球症、白血球減少
頻度不明 
無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

6. 肺塞栓症、深部静脈血栓症
頻度不明 
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1. 循環器注1)
0.1〜5%未満 
頻脈

2. 循環器注1)
頻度不明 
血圧降下
心電図変化(QT間隔の延長、T波の変化等)

3. 肝臓注2)
0.1〜5%未満 
肝障害

4. 錐体外路症状
5%以上 
アカシジア(静坐不能)、パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)

5. 錐体外路症状
0.1〜5%未満 
ジスキネジア(痙攣性斜頸、顔面及び頸部の攣縮、後弓反張、眼球回転発作等)

6. 錐体外路症状
頻度不明 
長期投与による口周部等の不随意運動注3)

7. 眼
0.1〜5%未満 
眼の調節障害

8. 眼
頻度不明 
長期又は大量投与による、角膜・水晶体の混濁、角膜の色素沈着

9. 過敏症注4)
0.1〜5%未満 
そう

10. 過敏症注4)
頻度不明 
発疹

11. 消化器
0.1〜5%未満 
食欲不振、悪心・嘔吐、便秘

12. 消化器
頻度不明 
下痢、腹痛

13. 内分泌
頻度不明 
体重増加、月経異常、乳汁分泌、高プロラクチン血症、女性型乳房

14. 精神神経系
5%以上 
不眠、眠気

15. 精神神経系
0.1〜5%未満 
眩暈、頭痛・頭重、興奮

16. 精神神経系
頻度不明 
焦躁感

17. その他
5%以上 
けん怠感

18. その他
0.1〜5%未満 
口渇、鼻閉、発汗、排尿障害

その他の副作用の注意

注1)観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止すること。

注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。

注3)投与中止後も持続することがある。

注4)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

高齢者では、錐体外路症状が起こりやすいので、少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦、妊娠している可能性のある婦人又は授乳婦には投与しないことが望ましい。
〔他のブチロフェノン系化合物による動物実験で胎児吸収、流産等の胎児毒性が報告されている。
妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
また、他のブチロフェノン系化合物による動物実験で乳汁中への移行が報告されている。〕

小児等への投与

小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

過量投与

1. 症状
主な症状は、重症の錐体外路症状、低血圧、過度の鎮静である。また、まれにQT延長、心室性不整脈(Torsades de pointesを含む)、心停止があらわれることがある。

2. 処置
一般的な薬物除去法(胃洗浄、活性炭投与等)を行う。特異的な解毒剤はない。QT延長のリスクがあるため心電図異常に注意すること。気道確保(必要であれば人工呼吸)等の維持療法や対症療法を行う。低血圧や循環虚脱があらわれた場合には、輸液、血漿製剤、アルブミン製剤、ドパミン、ドブタミン等の昇圧剤(アドレナリンは禁忌)の投与により処置を行う。また、重症の錐体外路症状に対して、抗コリン作用のある抗パーキンソン剤を投与する。

その他の注意

1.
他のブチロフェノン系化合物で光線過敏症があらわれたとの報告がある。

2.
外国で実施された認知症に関連した精神病症状(承認外効能・効果)を有する高齢患者を対象とした17の臨床試験において、非定型抗精神病薬投与群はプラセボ投与群と比較して死亡率が1.6〜1.7倍高かったとの報告がある。また、外国での疫学調査において、定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率の上昇に関与するとの報告がある。

臨床成績

臨床効果
国内二重盲検試験及び一般臨床試験1,081症例において、統合失調症に対する本剤の有用性が認められている。

薬効薬理

1. ハロペリドールタイプの作用
本薬は、ラットによる実験で抗ノルアドレナリン作用、条件回避反応抑制作用、カタレプシー惹起作用、眼瞼下垂作用、抗アポモルフィン作用、抗トリプタミン作用、抗アンフェタミン作用等の傾向からハロペリドールタイプの薬剤に分類される。1)

2. 抗精神病作用
本薬の薬理作用は、ラットによる実験で抗精神病薬の中では、特にカタレプシー惹起作用、抗アポモルフィン作用が強いことが特徴である。Haaseによると、統合失調症に対し、本薬はハロペリドールの10倍以上、また、クロルプロマジンの400倍の力価をもつといわれる。1) 2)

3. 鎮静作用、賦活作用
本薬は大量投与で鎮静作用、少量投与で賦活作用の二面性をもつので、統合失調症の幅広い症状に奏効する。3)

4. 作用機序
本剤の作用機序は、黒質−線条体路をはじめとするドパミン作動性中枢神経におけるドパミン受容体遮断作用である。

有効成分に関する理化学的知見

一 般 名
スピペロン(Spiperone)

化 学 名
8‐〔3‐(p‐fluorobenzoyl)propyl〕‐1‐phenyl‐1,3,8‐triazaspiro〔4, 5〕decan‐4‐one

分 子 式
C23H26FN3O2

分 子 量
395.47

構 造 式

物理化学的性状
スピペロンは白色又はわずかに黄色を帯びた粉末又は結晶性の粉末である。
本品は酢酸(100)に溶けやすく、クロロホルムにやや溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はアセトンにやや溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水又は2‐プロパノールにほとんど溶けない。本品は0.1mol/L塩酸試液にほとんど溶けない。
本品は光により徐々に変化する。

融  点
約204℃(分解)

包装

スピロピタン錠0.25mg:500錠(バラ)

スピロピタン錠1mg:500錠(バラ)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
Janssen, P.A.J. et al.: Arzneim. Forsch., 15, 104 (1965) SPP‐0020

2)
Haase, H.J. et al.: Psychopharmacology, 6, 435 (1964) SPP‐0148

3)
永島正紀:基礎と臨床, 16, 6091 (1982) SPP‐0254

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

エーザイ株式会社 hhcホットライン

フリーダイヤル 0120-419-497

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
サンノーバ株式会社

群馬県太田市世良田町3038‐2

販売元
エーザイ株式会社

東京都文京区小石川4‐6‐10