エフピーOD錠2.5


作成又は改訂年月

**2020年6月改訂(第10版)

*2015年12月改訂

日本標準商品分類番号

871169

効能効果追加承認年月
*2015年12月

国際誕生年月
1980年3月

薬効分類名

パーキンソン病治療剤(選択的MAO−B阻害剤)

販売名
エフピーOD錠2.5

販売名コード

1169010F2020

承認・許可番号

承認番号
21900AMX00554000
商標名
FP-OD

薬価基準収載年月

2007年7月

販売開始年月

2007年7月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存、気密容器
「取扱い上の注意」の項参照

使用期限

外箱に表示

規制区分

劇薬

覚醒剤原料

処方箋医薬品

(注意-医師等の処方箋により使用すること)

組成

品名

エフピーOD錠2.5

成分・含量

1錠中 セレギリン塩酸塩を2.5mg含有

添加物

セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、D-マンニトール、酸化チタン、タルク、セタノール、ラウリル硫酸ナトリウム、乳糖水和物、黄色三二酸化鉄、アスパルテーム、ステアリン酸マグネシウム、その他7成分を含有

性状

外観・性状

白色〜微黄色の素錠で淡黄色〜黄色の斑点

識別コード

FP-OD2.5(PTPシートに表示)

外形等

直径

7.5mm

厚さ

4.2mm

重さ

0.16g

一般的名称

セレギリン塩酸塩口腔内崩壊錠

警告

1.
本剤と三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩等)との併用はしないこと。また、本剤の投与を中止してから三環系抗うつ剤の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。(「相互作用」の項参照)

2.
本剤は用量の増加とともにMAO−Bの選択的阻害効果が低下し、非選択的MAO阻害による危険性があり、また更なる効果が認められないため、1日10mgを超える用量を投与しないこと。(「過量投与」の項参照)

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.
ペチジン塩酸塩、トラマドール塩酸塩又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者[高度の興奮、精神錯乱等の発現が報告されている。]

3.
非選択的モノアミン酸化酵素阻害剤(サフラジン塩酸塩)を投与中の患者[高度の起立性低血圧の発現が報告されている。]

4.
統合失調症又はその既往歴のある患者[精神症状の悪化が報告されている。]

5.
覚醒剤、コカイン等の中枢興奮薬の依存又はその既往歴のある患者

6.
三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩等)を投与中あるいは中止後14日間の患者(「相互作用」の項参照)

7.
**選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミンマレイン酸塩等)、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤(ボルチオキセチン臭化水素酸塩)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ミルナシプラン塩酸塩等)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(アトモキセチン塩酸塩)又はノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤(ミルタザピン)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

効能又は効果

効能・効果

*パーキンソン病(レボドパ含有製剤を併用する場合:Yahr 重症度ステージI〜IV、レボドパ含有製剤を併用しない場合:Yahr 重症度ステージI〜III

用法・用量

*レボドパ含有製剤を併用する場合:
通常、成人にセレギリン塩酸塩として1 日1 回2.5mgを朝食後服用から始め、2 週ごとに1 日量として2.5mgずつ増量し、最適投与量を定めて、維持量とする(標準維持量1 日7.5mg)。1日量セレギリン塩酸塩として5.0mg以上の場合は朝食及び昼食後に分服する。ただし、7.5mgの場合は朝食後5.0mg及び昼食後2.5mgを服用する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが1 日10mgを超えないこととする。

*レボドパ含有製剤を併用しない場合:
通常、成人にセレギリン塩酸塩として1 日1 回2.5mgを朝食後服用から始め、2 週ごとに1 日量として2.5mgずつ増量し、1 日10mgとする。1 日量がセレギリン塩酸塩として5.0mg以上の場合は朝食及び昼食後に分服する。ただし、7.5mgの場合は朝食後5.0mg及び昼食後2.5mgを服用する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが1 日10mgを超えないこととする。

用法及び用量に関連する使用上の注意

(1)
*レボドパ含有製剤投与中の患者に本剤の投与を開始する場合、及び本剤投与中の患者にレボドパ含有製剤の投与を開始する場合には、レボドパ含有製剤と本剤の併用によりレボドパの副作用が増強されることがあるので、観察を十分に行い慎重に維持量を決定すること。維持量投与後、レボドパと本剤との併用効果と思われる不随意運動、幻覚、妄想等があらわれた場合には、本剤又はレボドパの減量等適切に処置を行うこと。なお、本剤又はレボドパの減量を行う際には、本剤のMAO−B阻害作用が長期間持続して効果の減弱に時間を要することも考慮すること。(「薬物動態」の項参照)

(2)
*本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜からの吸収を目的としないため、唾液又は水で飲み込むこと。(「適用上の注意」の項参照)

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

(1)
重篤な肝障害のある患者[本剤の代謝が抑制され、毒性が大幅に増強される可能性がある。]

(2)
重篤な腎障害のある患者[本剤の代謝物が蓄積され、その代謝物による中枢作用が生じる可能性がある。]

(3)
高用量のレボドパ投与を受けている患者[副作用発現率が高い。]

(4)
高齢者[起立性低血圧があらわれやすい。](「高齢者への投与」の項参照)

(5)
*心・脳循環器系障害を有する患者[英国において、レボドパ単独群とセレギリン塩酸塩投与後にレボドパを併用投与した群を比較した試験1)において、レボドパ単独群に対してセレギリン塩酸塩投与後にレボドパ併用投与した群に心・脳循環器系障害による死亡が多かったと報告されている。](「重要な基本的注意(3)」の項参照)

(6)
狭心症のある患者[本剤により増悪する可能性がある。]

重要な基本的注意

(1)
*本剤の投与中は、定期的に効果が持続していることを確認し、効果が消失している場合は使用を中止し、漫然と投与しないこと。

(2)
*めまい、注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないように注意すること。

(3)
*英国において、早期・軽症パーキンソン病患者を対象に、レボドパ単独群とセレギリン塩酸塩投与後にレボドパを併用投与した群を比較した神経保護作用に関する長期臨床試験が実施された。その結果、レボドパ単独群の死亡率に対し、セレギリン塩酸塩投与後にレボドパを併用投与した群の死亡率が約1.6倍と有意に高かったとの報告1)がある。その後の追跡調査2)では約1.3倍高かったが有意差はなかったとの報告がなされている。また、英国の医薬品庁が依頼した12 , 621人の一般診療のデータベースを用いたコホート研究3)では約1.1倍高かったが、有意差はなかったとの報告がなされている。さらに、英国以外(米国、ノルウェー、スウェーデン、ドイツ、フィンランド)の5試験のメタアナリシスの結果4)では約1.05倍で有意差はなく、また2000年英国のコホート研究の報告24)では、セレギリン塩酸塩とレボドパ併用患者の死亡率は健常人と変わらず、セレギリン塩酸塩治療に関連した死亡率の増加はないと報告している。

相互作用

併用禁忌

(併用しないこと)

薬剤名等
ペチジン塩酸塩(オピスタン等)
トラマドール塩酸塩(トラマール等)
タペンタドール塩酸塩(タペンタ)

臨床症状・措置方法
高度の興奮、精神錯乱等の発現が報告されている。なお、本剤の投与を中止してからトラマドール塩酸塩及びタペンタドール塩酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。またトラマドール塩酸塩から本剤に切り換える場合には2 〜 3 日間の間隔を置くこと。

機序・危険因子
機序は不明である。

薬剤名等
非選択的モノアミン酸化酵素阻害剤
 サフラジン塩酸塩

臨床症状・措置方法
高度の起立性低血圧の発現が報告されている。

機序・危険因子
詳細は不明であるが、相加作用によると考えられる。

薬剤名等
三環系抗うつ剤
 アミトリプチリン塩酸塩等(トリプタノール等)

臨床症状・措置方法
高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛といった副作用があらわれ、更に死亡例も報告されている。

機序・危険因子
詳細は不明であるが、相加・相乗作用によると考えられる。

薬剤名等
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
 フルボキサミンマレイン酸塩(ルボックス等)
 パロキセチン塩酸塩水和物(パキシル)
 セルトラリン塩酸塩(ジェイゾロフト)
 エスシタロプラムシュウ酸塩(レクサプロ)

臨床症状・措置方法
**,*両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤及びノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはフルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間、ミルナシプラン塩酸塩は2〜3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間の間隔を置くこと。

機序・危険因子
セロトニン再取り込み阻害作用があるため脳内セロトニン濃度が高まると考えられている。

薬剤名等
**セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤
 ボルチオキセチン臭化水素酸塩(トリンテリックス)

臨床症状・措置方法
**,*両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤及びノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはフルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間、ミルナシプラン塩酸塩は2〜3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間の間隔を置くこと。

機序・危険因子
セロトニン再取り込み阻害作用があるため脳内セロトニン濃度が高まると考えられている。

薬剤名等
*セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
 ミルナシプラン塩酸塩(トレドミン)
 デュロキセチン塩酸塩(サインバルタ)
 ベンラファキシン塩酸塩(イフェクサー)

臨床症状・措置方法
**,*両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤及びノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはフルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間、ミルナシプラン塩酸塩は2〜3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間の間隔を置くこと。

機序・危険因子
脳内モノアミン総量の増加が考えられている。

薬剤名等
選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
 アトモキセチン塩酸塩(ストラテラ)

臨床症状・措置方法
**,*両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤及びノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはフルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間、ミルナシプラン塩酸塩は2〜3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間の間隔を置くこと。

機序・危険因子
脳内モノアミン総量の増加が考えられている。

薬剤名等
ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤
 ミルタザピン(レメロン等)

臨床症状・措置方法
**,*両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤及びノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはフルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間、ミルナシプラン塩酸塩は2〜3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間の間隔を置くこと。

機序・危険因子
脳内ノルアドレナリン、セロトニンの神経伝達が高まると考えられている。

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
肝臓のチトクロームP-450 2D6及び3A4の阻害作用を有する製剤注1) (シメチジン、キニジン硫酸塩、プロパフェノン塩酸塩、ハロペリドール、エリスロマイシン、ジョサマイシン、クラリスロマイシン、イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール、クロトリマゾール、エチニルエストラジオール、ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩等)

臨床症状・措置方法
本剤の作用、毒性が大幅に増強される可能性がある。

機序・危険因子
本剤は肝臓のチトクロームP-450 2D6及び3A4によって代謝されることが判明しており、これを阻害する薬剤との併用により血中濃度の上昇をもたらす。

薬剤名等
レセルピン誘導体(レセルピン等)

臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱される可能性がある。

機序・危険因子
脳内ドパミンを減少させる。

薬剤名等
フェノチアジン系薬剤(プロクロルペラジン、クロルプロマジン、ペラジン等)
ブチロフェノン系薬剤(ブロムペリドール等)
スルピリド
メトクロプラミド

臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱される可能性がある。

機序・危険因子
脳内ドパミン受容体を遮断する。

薬剤名等
トラゾドン塩酸塩

臨床症状・措置方法
相互作用は明らかになっていないが、トラゾドン塩酸塩の中止直後あるいは併用する場合には、本剤の投与量を徐々に増加するなど、慎重に投与を開始すること。

機序・危険因子
セロトニン再取り込み阻害作用があるため脳内セロトニン濃度が高まると考えられている。

薬剤名等
交感神経興奮剤(エフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩含有医薬品、フェニルプロパノールアミン塩酸塩含有医薬品)

臨床症状・措置方法
血圧上昇、頻脈等の発現が報告されている。

機序・危険因子
本剤のMAO-B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されると考えられる。

注1)これらの薬剤と併用する場合にはモノアミン含有量の多い食物(チーズ、レバー、にしん、酵母、そら豆、バナナ、ビール、ワイン等)との併用には注意すること。[チトクロームP-450 2D6及び3A4を阻害する薬剤と併用する場合には本剤の血中濃度が上昇し、MAO-Bの選択性が消失する可能性がある。]

副作用

 
*レボドパ含有製剤併用及び非併用のパーキンソン病患者488例中177例(36.3%)に副作用が認められた。主な副作用は悪心・嘔吐(7.8%)、ジスキネジア(6.6%)、幻覚(6.6%)、食欲不振(6.1%)、めまい・ふらつき(5.7%)であった。また臨床検査値の主な異常変動としては、レボドパ含有製剤併用及び非併用のパーキンソン病患者385例においてCK(CPK)の上昇(4.8%)、LDHの上昇(4.7%)、Al-Pの上昇(2.9%)であった(エフピー錠2.5承認時)5〜11)
また、使用成績調査において、レボドパ含有製剤併用及び非併用患者4,692例中957例(20.4%)に副作用が認められた。主な副作用は幻覚(4.8%)、悪心(3.1%)、ジスキネジア(2.3%)、めまい(1.6%)、食欲不振(1.0%)であった(エフピー錠2.5再審査終了時)。
さらに、レボドパ含有製剤非併用のパーキンソン病患者を対象とした臨床試験において、327例中132例(40.4%)に副作用が認められた。主な副作用は便秘(5.2%)、不眠(3.7%)、高血圧(3.1%)、CK(CPK)上昇(2.4%)、眠気(2.1%)であった(エフピーOD錠2.5効能追加承認時)。

重大な副作用

1) *幻覚(4.8%)、妄想(1.0%)、錯乱(0.2%)、せん妄(0.4%)
幻覚、妄想、錯乱、せん妄があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

2) 狭心症(頻度不明)
狭心症の発現又は増悪が報告されているので、狭心症患者では心電図をモニターするなど、特に注意すること。

3) 悪性症候群(0.1%未満)
本剤の急激な減量又は中止により、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、血清CK(CPK)上昇等があらわれることがある。このような場合には、再投与後、漸減するとともに、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。なお、投与継続中に同様の症状があらわれることがある。

4) 低血糖(頻度不明)
低血糖があらわれることがあるので、低血糖症状(意識障害、昏睡等)があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5) *胃潰瘍(0.1%
胃潰瘍があらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 

太字の副作用についてはそれぞれの注)によること。

 0.1〜5%未満 0.1%未満 
精神神経系注2) *不随意運動、興奮、精神症状、ジストニア(筋緊張異常)、構音障害、歩行異常、不安、めまい・ふらつき、頭痛・頭重感、不眠、眠気、体のこわばり、しびれ、多夢、うつ症状、意識レベルの低下 緊張低下、徘徊癖、アカシジア、記憶障害、躁病、ねごと、運動低下、悪夢 
消化器 *悪心・嘔吐、食欲不振、口渇、胃痛・腹痛、便秘、下痢、消化不良 麻痺性イレウス、胃腸障害、イレウス 
循環器 *起立性低血圧、動悸、低血圧、高血圧、不整脈 心電図異常、血圧変動、うっ血性心不全 
肝臓 肝機能障害(AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇)  
過敏症注3) 発疹  
泌尿器  排尿困難 
血液 *白血球減少  
皮膚  多形紅斑、紅斑 
  視野狭窄 
その他 *浮腫、胸痛(胸部不快感)、倦怠感、ほてり・のぼせ、味覚異常、多汗、気分不良、疲労感、血清CK(CPK)上昇、筋骨格硬直、腰痛 *発熱、悪寒、体重減少、味覚低下、舌の違和感、意欲低下、筋攣縮、頚部痛、四肢痛、無力症、状態悪化 

注2) このような症状があらわれた場合には、減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。
注3) このような場合には投与を中止すること。
*発現頻度はエフピー錠2.5のレボドパ含有製剤併用及び非併用のパーキンソン病患者を対象とした臨床試験、レボドパ含有製剤併用及び非併用患者を対象とした使用成績調査及びエフピーOD錠2.5のレボドパ含有製剤非併用のパーキンソン病患者を対象とした臨床試験の結果を合わせて算出した。


高齢者への投与

(1)
高齢者では、起立性低血圧があらわれやすいので、増量にあたっては、血圧のモニタリングを行うなど、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。

(2)
*エフピ−錠2 . 5 のレボドパ含有製剤併用及び非併用患者を対象とした市販後調査で収集した安全性解析対象症例において、65歳以上の症例における副作用発現症例率(食欲不振、せん妄、幻覚、起立性低血圧、嘔吐、歩行異常)は、65歳未満の症例に比べて高い傾向が認められている。また、75歳以上の症例では、食欲不振、幻覚、起立性低血圧、悪心、歩行困難の発現症例率が、75歳未満の症例に比べて高い傾向が認められている。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1)
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(2)
動物実験で、乳汁中への移行が報告されているので、本剤投与中は授乳を避けさせること。

小児等への投与

小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

本剤の過量投与によりMAO−Bの選択的阻害作用が低下し、非選択的MAO阻害による副作用が発現することがあると考えられるので、次の患者の状態には十分注意すること。

(1) 過量投与によると思われる下記の症状があらわれた患者
[選択性が低下した場合、ドパミン及びノルエピネフリンの作用を増強するおそれがある。]

1) 精神神経系
失神、激越、眠気、幻覚、妄想、痙攣、自殺的行動、痴呆、不安、不眠、抑うつ、神経過敏、頭痛、無動症や振戦の悪化等

2) 循環器
ショック、血圧上昇、起立性低血圧、心悸亢進、紅潮、不整脈、血圧低下、発汗等

3) その他
超高熱、呼吸抑制と不全、下胸部痛、開口障害等

(2) 高血圧症のある患者
[非選択的MAO阻害剤で禁忌となっており、選択性が低下した場合を考慮して記載した。]

(3) 褐色細胞腫のある患者
[非選択的MAO阻害剤で禁忌となっており、選択性が低下した場合を考慮して記載した。]

(4) 緑内障のある患者
[非選択的MAO阻害剤で慎重投与となっており、選択性が低下した場合を考慮して記載した。]

(5) 糖尿病のある患者
[非選択的MAO阻害剤で慎重投与となっており、選択性が低下した場合を考慮して記載した。]

処置:
呼吸を保護するため気道を確保し、必要ならば補足的な酸素の使用及び人工呼吸器の使用を含め適切に管理する。服用後短時間であれば催吐、活性炭投与、胃洗浄を行う。中枢神経系の刺激(痙攣を含む)の徴候と症状はジアゼパムの点滴静注で治療する。過度の低血圧やドパミン及びノルエピネフリン過剰による症状の悪化がみられた場合には補液の点滴静注等の対症療法を行うこと。ショック時にはヒドロコルチゾンを静注適用する。情緒不安、激越、機械的な冷却に反応しない高体温症には、クロルプロマジン塩酸塩を適用する。過度の血圧上昇があらわれた場合にはα−遮断剤(フェントラミン等)の点滴静注等の対症療法を行うこと。

適用上の注意

(1) 薬剤交付時

1)
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

2)
**本剤の投与にあたっては、本剤の目的以外への使用あるいは他人への譲渡をしないよう指導すること。

3)
**本剤が不要となった際に病院・薬局等へ返却する場合の処置について、適切に指導すること。

(2) 服用時

1)
本剤は舌の上にのせ唾液を浸潤させ舌で軽くつぶし、崩壊後唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。

2)
本剤は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。

その他の注意

(1)
*エフピー錠2.5のレボドパ含有製剤併用及び非併用のパーキンソン病患者を対象とした国内の臨床試験にて、明らかに因果関係が否定出来ない抑うつからの自殺例が488例中2例に認められた。

(2)
過量連用により、依存性発現の可能性がある。

薬物動態

1. 血中濃度

(1)
健常成人に2.5〜15mgを1回経口投与した場合、未変化体のTmaxは0.08〜2.42時間で、t1/2は0.22〜1.47時間となり、未変化体の吸収ならびに血中からの消失は非常に速かった(エフピー錠2.5)15)

(2)
健常成人に1日1回5mg又は10mgを1週間連続経口投与した場合においても体内への蓄積性は認められなかった(エフピー錠2.5)15)

(3)
健常成人にエフピー錠2.5及びエフピーOD錠2.5を経口投与したクロスオーバー試験で、代謝物であるN-デスメチルセレギリンの血漿中濃度測定の試験結果は下記のとおりであった25)

2. 血小板MAO活性の阻害(エフピー錠2.5)15)
健常成人に2.5〜15mgを1回経口投与した場合、7.5mg以上の用量でほぼ完全に血小板MAO活性は抑制された。一方、連続経口投与の場合では、5mg1日1回投与で投与期間中完全に阻害した。また、その阻害は極めて速やかであったが、血小板MAO活性の阻害は未変化体の血中濃度に関係なく長期間にわたり、その回復には約10日間を要し血小板の産生に一致していた。

3. 代謝・排泄(エフピー錠2.5)15)
本剤は肝臓のチトクロームP-450 2D6及び3A4によって代謝される。健常成人に10mg/日を経口投与したとき、尿中へ排泄され、未変化体及び主代謝物の48時間尿中累積排泄率を測定すると34.5%であった。

(注)本剤の承認された1日最大用量は10mgである。

臨床成績

1.
*二重盲検比較試験を含むレボドパ含有製剤併用のパーキンソン病の改善率は、中等度改善以上32.1%(90/280)、軽度改善以上69.3%(194/280)であった。
また二重盲検比較試験によってレボドパ含有製剤併用のパーキンソン病に対する本剤の有用性が認められている(エフピー錠2.5)5〜8)

2.
*レボドパ含有製剤併用のパーキンソン病患者を対象とした長期投与試験における改善率は6 ヵ月時では中等度改善以上49.3%(37/75)、軽度改善以上85.3%(64/75)、12ヵ月時では中等度改善以上51.7%(31/60)、軽度改善以上85.0%(51/60)であった。
また、レボドパ含有製剤併用のパーキンソン病患者32例を対象に、本剤とレボドパ含有製剤との併用で、1 年間投与した試験によると、6 ヵ月時では72.3mg/日(14.7%)、12ヵ月時では61.6mg/日(12.5%)のレボドパ投与量の減量が可能であった(エフピー錠2.5)12〜14)

3.
*レボドパ含有製剤非併用のパーキンソン病患者を対象とした第III相試験における日本語版UPDRS partI, II, III合計スコアのベースラインからの変化量を本剤単独群(139例)とプラセボ群(140例)で比較した結果、有意な差が認められた(エフピーOD錠2.5効能追加承認時)。

4.
*レボドパ含有製剤非併用のパーキンソン病患者131例を対象とした56週間投与の長期試験において、日本語版UPDRS partI, II, III合計スコアのベースラインからの変化量(LSMEAN)は、投与4 週後で-2.6、投与20週後で-5.6、投与56週後で-2.8であり、長期投与時も効果が維持された(エフピーOD錠2.5効能追加承認時)。

薬効薬理

1. MAO−B(モノアミン酸化酵素B型)選択的阻害効果16,17)
本剤のラット脳におけるin vitro(IC50)及びex vivo(ED50)でのMAO−A/MAO−B阻害比はそれぞれ1,000と200でMAO−B阻害の高度な選択性が認められている。

2. 黒質−線条体ドパミン神経に及ぼす作用18〜20)
黒質−線条体ドパミン神経の選択的破壊物質であるMPTP(1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydro-pyridine)でのマウス及びサルにおける神経変性を本剤の前投与で抑制した。

3. 線条体ドパミン濃度の増加作用21,22)

(1)
ラットを用いた脳内微小透析法による実験で、本剤は線条体ドパミン濃度を増加させることが認められている。

(2)
レボドパと本剤の反復投与で、サルの線条体ドパミン濃度はレボドパ単独投与に比べ有意な増加を認めている。

4. ドパミン再取り込み阻害効果23)
反復投与により、ラット線条体への3H-ドパミンの取り込みを阻害したことから、内因性のドパミンの効果を高めることが示唆されている。

有効成分に関する理化学的知見

構造式:

一般名:

セレギリン塩酸塩(Selegiline hydrochloride)

化学名:

(−)-(R)-N,α-dimethyl-N-2-propynyl-phenethylamine monohydrochloride

分子式:

C13H17N・HCl

分子量:

223.74

融点:

140〜144℃

性状:

白色の結晶性の粉末である。
水又はメタノールに極めて溶けやすく、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸又はアセトンにやや溶けにくく、酢酸エチル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。

取扱い上の注意

**開封後、直射日光及び高温・高湿を避けて保存すること。

包装

(PTP)10錠×3
(PTP)10錠×10

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
Lees,A.J. et al.:Br.Med.J.311,1602-1607,1995

2)
Ben-Shlomo,Y.et al.:Br.Med.J.316,1191-1196,1998

3)
Thorogood,M.et al.:Br.Med.J.317,252-254,1998

4)
Olanow,C.W.et al.:Neurology,51,825-830,1998

5)
近藤 智善:臨床医薬,11,2617-2665,1995

6)
田久保 秀樹:神経治療学,13,195-201,1996

7)
近藤 智善:医学のあゆみ,177,157-231,1996

8)
由村 健夫:臨床医薬,8,995-1031,1992

9)
高橋 光雄:臨床医薬,7,1499-1520,1991

10)
高橋 光雄:臨床医薬,7,2093-2103,1991

11)
高橋 光雄:臨床医薬,8,1411-1453,1992

12)
近藤 智善:臨床医薬,12,115-177,1996

13)
水野 美邦:脳神経,48,467-472,1996

14)
由村 健夫:臨床医薬,9,1933-1957,1993

15)
尾野 敏雄:臨床医薬,7,1475-1498,1991

16)
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24)
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25)
エフピー株式会社:エフピーOD錠2.5のヒトにおける血中濃度に関する資料−エフピー錠2.5との比較試験−(社内資料)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
エフピー株式会社 医薬学術部

〒580-0011 大阪府松原市西大塚1丁目3番40号

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