(4) 報告分類
製薬企業からの国内の副作用報告である場合は「企業報告」、医療機関等からの国内の報告のうち、PMDAが調査を実施した報告は「医療機関報告」と表示されます。PMDAが調査を実施していない医療機関等からの報告については、PMDAから製薬企業へ情報提供し、製薬企業が必要と判断した場合にはPMDAへ「企業報告」として報告されます。
同一の症例が複数の製薬企業と医療機関等から報告された場合であっても、症例情報では別症例として掲載され、「報告副作用一覧」では重複してカウントされた件数が表示されます。
(5) 状況
報告されるべき事項の調査が完了している場合は「調査完了」、完了していない場合は「調査中」と表示されます。
(6) 性別
患者の性別が表示されます。
(7) 年代
患者年齢が表示されます。報告された年齢を10歳代毎に丸めて表示します。
また、症例によっては年齢群(新生児、幼児等)等で表示される場合もあります。
(8) 身長、(9) 体重
患者の身長、体重が表示されます。報告された身長は10cm台毎、体重は10kg台毎に丸めて表示します。
(10) 転帰
副作用/有害事象に対して報告された転帰を示します。
複数の副作用/有害事象が報告された場合、以下の優先順に一つの転帰を表示します。
死亡
不明
未回復
回復(後) (回復したが後遺症あり)
軽快
回復
- (報告書が空欄の場合)
(11) 原疾患等
報告された原疾患及び合併症等が表示されます。なお、本項目において原疾患等名とともに「NEC(not elsewhere classified)」、「NOS(not otherwise specified)」という略語が表示される場合がありますが、それぞれ「他に分類されない」、「他に特定されない」を意味しています。
(例)
膀胱障害NEC=他に分類されない膀胱障害
血小板異常NOS=他に特定されない血小板異常
また、症例一覧で表示される原疾患等の最大数は、99です。
(12) 一般名/販売名
個々の症例において、副作用欄に記された症状、異常所見がその医薬品によるものと疑われるとして報告された医薬品名が一般名/販売名の順番で表示されます。ただし、一部の医薬品では、販売名が表示されない場合があります。また、医薬品の販売名が薬効分類コード(3桁)で報告された場合や販売名が特定できず一般名又は英名で報告された場合などは、製薬企業又は医療機関から報告された情報のまま掲載するため、本邦における販売名以外の情報(薬効分類コード、一般名、英名、UNKNOWN DRUGなど)で表示されます。
注)被疑薬は、医薬品の一般名(配合剤等の場合は、その区分。例:「腹膜透析液(x-x)」)で表示されます。検索画面で販売名を入力して検索した場合には、当該医薬品の一般名(配合剤等の場合は、その区分)に置き換えて検索しますので御注意下さい。
R2: 報告書においては、本項目(「(12) 一般名/販売名」)から以下の「(20) 再投与による再発の有無」までが一つの情報単位になっています。例えば、(12)に表示された被疑薬について「(13) 一回投与量」や「(14) 投与開始日」の情報が複数ある場合、報告書には情報単位毎に記載されますが、「症例一覧」に表示されるのは、そのうち最初の情報単位に記載された情報のみとなります。従って、これらの項目に表示されている情報は副作用/有害事象発現時の情報とは限りません。
R3: 報告書において、本項目(「(12) 一般名/販売名」)から以下の「(20) 再投与による再発の有無」までの情報が複数回記載されている場合は、被疑薬に関するこれら全ての情報が表示されます。
(13) 一回投与量
1回に投与された被疑薬の量が表示されます。1回に投与された量が不明でも、1日に投与された被疑薬の量が分かる場合は、1日に投与された被疑薬の量が表示されます。
(14) 投与開始日、(15) 投与終了日
被疑薬の投与を開始又は終了した日付が表示されます。
(16) 投与経路
被疑薬の投与経路が表示されます。
(17) 適用理由
被疑薬が投与された理由が表示されます。用語の統一のため、ICH国際医薬用語集日本語版(MedDRA/J)に収載されている用語(Preferred Term:基本語)で表示します。
新しい報告方法(R3)の場合、一つの医薬品に対し複数の適用理由があれば、読点区切りで並べて表示されます。また、括弧内に報告者(医師等)が述べた適用理由が表示されることがあります。
(18) 要指導/リスク区分
被疑薬が要指導医薬品に該当する場合には「要指導医薬品」と表示され、一般用医薬品の場合には該当するリスク区分が表示されます。
(19) 被疑薬の処置
医薬品に対してとられた処置が表示されます。表示される処置の種類は以下の通りです。
投与中止、減量、増量、投与量変更せず、不明、非該当
注)
・ 「投与中止」には、休薬の場合が含まれます。
・ 「投与量変更せず」には、投与量が不明であるものの投与が継続されている場合が含まれます。
・ 「非該当」には、患者が死亡した場合や、副作用/有害事象の発現前に投与が終了した場合が含まれます。
(20) 再投与による再発の有無
被疑薬が再投与された際に、副作用/有害事象が再発した場合は「副作用/有害事象名(有)」、再発しなかった場合は「副作用/有害事象名(無)」と表示されます。再投与したが副作用/有害事象が再度起こったかどうか分からない場合は「副作用/有害事象名(不明)」、再投与しておらず、副作用/有害事象の再発には該当しない場合は「副作用/有害事象名(再投与なし)」と表示されます。複数の副作用/有害事象があれば、読点区切りで並べて表示されます。
空欄の場合は、再投与が行われなかった場合、又は再投与の有無が不明の場合を示します。
(21) 評価
転帰が死亡の症例については、被疑薬と死亡との因果関係の評価を次の3つに分類し、参考として掲載しています。PMDAが評価中の症例は評価欄が空欄になっていますが、評価が済み次第、順次掲載します。転帰が死亡の症例以外の症例は評価を掲載しておりません。
A:「被疑薬と死亡との因果関係が否定できないもの」
原疾患との関係、薬理学的な観点や時間的な経過などの要素を勘案し、医学・薬学的観点から総合的に判断し、被疑薬との関連が疑われている副作用/有害事象が、直接死亡の原因となったことが否定できない症例
B:「被疑薬と死亡との因果関係が認められないもの」
原疾患との関係、薬理学的な観点や時間的な経過などの要素を勘案し、医学・薬学的観点から総合的に判断し、被疑薬との関連が疑われている副作用/有害事象が、直接死亡の原因となったとは認められない症例
C:「情報不足等により被疑薬と死亡との因果関係が評価できないもの」
情報が十分でない、使用目的又は方法が適正でない等のため被疑薬と死亡との因果関係の評価ができない症例
(22) 副作用/有害事象(発現日)
個々の症例において医薬品の副作用/有害事象によるものと疑われる症状、異常所見が表示されます。用語の統一のため、ICH国際医薬用語集日本語版(MedDRA/J)に収載されている用語(Preferred Term:基本語)で表示します。
発現日は西暦で年月日時分(CCYYMMDDhhmm)、年月日(CCYYMMDD)、年月(CCYYMM)、年(CCYY)のいずれかのフォーマットで表示されます。
なお、症例一覧で表示される副作用/有害事象とその発現日の組み合わせの最大数は、99です。
(23) 併用被疑薬
R2: 報告において被疑薬が複数ある場合にその一般名が表示されます。 なお、症例一覧で表示される併用被疑薬の最大数は、99です。
R3: 報告において被疑薬が複数ある場合は、全て被疑薬の項目に表示されるため、併用被疑薬欄はありません。
(24) 併用薬
患者が使用した医薬品のうち、被疑薬でない医薬品の一般名が表示されます。なお、症例一覧で表示される併用薬の最大数は、99です。