(1)
厚生省特定疾患調査研究班による天疱瘡抗体価測定標準法との相関性を(表1)に示しました。
(表1)天疱瘡抗体価測定標準法との相関性
| 天疱瘡抗体価 測定標準法 | 合計 |
陽性 | 陰性 |
本試薬 | 陽性 | 13 | 0 | 13 |
陰性 | 1(1) | 25 | 26 |
合計 | 14 | 25 | 39 |
n=39例
陽性一致率92.85% (13例/14例)
陰性一致率100.0% (25例/25例)
全体一致率97.4% (38例/39例)
(1) 不一致例1例(本試薬陰性、標準法陽性)の診断名は尋常性天疱瘡でした。
(2)
*酵素免疫測定法(ELISA法)による抗デスモグレイン1抗体および抗デスモグレイン3抗体との相関性を(表2)に示しました。
(表2)酵素免疫測定法(ELISA法)
抗デスモグレイン1および3抗体との相関性
| 対照品(ELISA法) | 合計 |
陽性 | 判定保留 | 陰性 |
本試薬 | 陽性 | 33 | 0 | 1 (2) | 34 |
陰性 | 14(1) | 6 (3) | 46 | 66 |
合計 | 47 | 6 | 47 | 100 |
n=100例
陽性一致率70.2% (33例/47例)
陰性一致率97.9% (46例/47例)
全体一致率84.0% (79例/94例)
(1) 不一致例14例(本試薬:陰性、対照品:陽性)の診断名は、3例が尋常性天疱瘡、2例が後天性表皮水疱症、各1例が、(優勢)栄養障害型表皮水疱症、外傷性口内潰瘍、元瘢痕性類天疱瘡、水疱性天疱瘡、線状IgA水疱性皮膚炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、多形滲出性紅斑(EEM)、類似性自己免疫疾患、劣勢栄養障害型表皮水疱症でした。
(2) 不一致例1例(本試薬:陽性、対照品:陰性)の診断名は、水疱性天疱瘡でした。
(3) 対照品(ELISA法)での判定保留検体6例の診断名は、4例が水疱性類天疱瘡、1例が全身性強皮症、1例が中毒疹でした。
(3)
酵素免疫測定法(ELISA法)による抗BP180抗体との相関性を(表3)に示しました。
(表3)酵素免疫測定法(ELISA法)抗BP180抗体との相関性
| 対照品(ELISA法) | 合計 |
陽性 | 陰性 |
本試薬 | 陽性 | 24 | 9(1) | 33 |
陰性 | 6(2) | 61 | 67 |
合計 | 30 | 70 | 100 |
n=100例
陽性一致率80.0% (24例/30例)
陰性一致率87.1% (61例/70例)
全体一致率85.0% (85例/100例)
(1) 不一致例9例(本試薬:陽性、対照品:陰性)の診断名は、5例が水疱性類天疱瘡、3例が後天性表皮水疱症、1例が悪性関節リウマチでした。
(2) 不一致例6例(本試薬:陰性、対照品:陽性)の診断名は、5例が水疱性類天疱瘡、1例が尋常性天疱瘡でした。
(4)
天疱瘡における確定診断との関係は、(表4)のとおりでした。
(表4)天疱瘡における確定診断との関係
| 確定診断 | 合計 |
天疱瘡 | 非天疱瘡 |
本試薬 | 陽性 | 33 | 1(1) | 34 |
陰性 | 3(2) | 63 | 66 |
合計 | 36 | 64 | 100 |
n=100例
感度 91.7% (33例/36例)
特異度98.4% (63例/64例)
(1) 不一致例1例(確定診断:非天疱瘡、本試薬:陽性)の診断名は、水疱性類天疱瘡でした。
(2) 不一致例3例(確定診断:天疱瘡、本試薬:陰性)の診断名は尋常性天疱瘡でした。
(5)
水疱性類天疱瘡における確定診断との関係は(表5)のとおりでした。
(表5)水疱性類天疱瘡における確定診断との関係
| 確定診断 | 合計 |
水疱性類天疱瘡 | 非水疱性類天疱瘡 |
本試薬 | 陽性 | 27 | 6(1) | 33 |
陰性 | 5(2) | 62 | 67 |
合計 | 32 | 68 | 100 |
n=100例
感度 84.4% (27例/32例)
特異度91.2% (62例/68例)
(1) 不一致例6例(確定診断:非水疱性類天疱瘡、本試薬:陽性)のうち5例は後天性表皮水疱症であり、1例は悪性関節リウマチでした。
(2) 不一致例5例(確定診断:水疱性類天疱瘡、本試薬:陰性)は、全例水疱性類天疱瘡でした。