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重篤副作用疾患別対応マニュアル(医療関係者向け)

重篤副作用疾患別対応マニュアルのご利用に関する注意事項

 従来の安全対策は、個々の医薬品に着目し、医薬品毎に発生した副作用を収集・評価し臨床現場に添付文書の改訂等により注意喚起する「警報発信型」、「事後対応型」が中心です。しかしながら

  1. 副作用は、原疾患とは異なる臓器で発生することがあり得ること
  2. 重篤な副作用は一般に発生頻度が低く、臨床現場において医療関係者が遭遇する機会が少ないものもあること

 などから、場合によっては副作用の発見が遅れ、重篤化する事があります。
厚生労働省では、従来の安全対策に加え、医薬品の使用により発生する副作用疾患に着目した対策整備を行うとともに、副作用発生機序解明研究等を推進することにより、「予測・予防型」の安全対策への転換を図ることを目的として、平成17年度から「重篤副作用総合対策事業」をスタートしました。
 本マニュアルは、本事業の第一段階「早期発見・早期対応の整備」(4年計画)として、重篤度等から判断して必要性の高いと考えられる副作用について、患者及び臨床現場の医師、薬剤師等が活用する治療法、判別法等を包括的にまとめたものです。

年月日 部位 副作用名 症状

平成21年5月25日
心臓・
循環器
PDF形式 うっ血性心不全 「動くと息が苦しい」、「疲れやすい」、「足がむくむ」、「急に体重が増えた」、「咳とピンク色の痰」

平成21年5月25日
心臓・
循環器
PDF形式 心室頻拍 「めまい」、「動悸」、「胸が痛む」、「胸部の不快感」、「意識消失」、「失神」、「けいれん」

平成21年5月25日
泌尿器 PDF形式 尿閉・排尿困難 「おしっこがしたいのに出ない」、「おしっこの勢いが弱い」、「おしっこをしている間に何度もとぎれる」、「おしっこが出るまでに時間がかかる」、「おしっこ出すときにお腹に力を入れる必要がある」、「おしっこをしたあとにまだ残っている感じがある」などがみられ、これらの症状が急に強く自覚されたり、持続したりする。

平成21年5月25日
PDF形式 骨粗鬆症 「身長が2cm 以上低下した」、「背中が丸くなった」
また、以下の項目は骨粗鬆症の危険因子ですので、該当する方は専門医への受診をおすすめします。
「過去に背骨、大腿骨の付け根(股関節)、骨盤、手首、肩などに骨折を生じたことがある」「経口ステロイド薬を毎日、3ヵ月以上使用している。あるいは3ヵ月以上使用予定である。」「経口ステロイド薬を使用していて、背中や腰の痛み、大腿骨の付け根の痛みがある。下肢のしびれや、下肢に力がはいりづらいことがある」

平成21年5月25日
(平成21年11月一部改訂)
口腔 PDF形式 ビスホスホネート系薬剤による顎骨壊死 「口の中の痛み、特に抜歯後の痛みがなかなか治まらない」、「歯ぐきに白色あるいは灰色の硬いものが出てきた」、「あごが腫れてきた」、「下くちびるがしびれた感じがする」、「歯がぐらついてきて、自然に抜けた。」

平成21年5月25日
口腔 PDF形式 薬物性口内炎 「高熱(38℃以上)」、「目の充血」、「口の中やくちびるのただれ」、「のどの痛み」、「皮ふが広い範囲にわたり赤くなる」

平成21年5月25日
口腔 PDF形式 抗がん剤による口内炎 「口のなかの痛み・出血・熱いものや冷たいものがしみる」、「口の乾燥、口のなかが赤くなったり腫れる」、「口が動かしにくい」、「ものがのみこみにくい」、「味がかわる」

平成21年5月25日
感覚器
(眼)
PDF形式 網膜・視路障害 「視力が下がる」、「近くのものにピントが合いにくい」、「色が分かりにくくなる」、「暗くなると見えにくくなる」、「視野が狭くなる」、「視野の中に見えない部分がある」、「光りが見える」、「ものがゆがんで見える」がみられ、その症状が持続あるいは急激に悪くなる。

平成21年5月25日
感覚器
(眼)
PDF形式 緑内障 ・急激に発症する場合:急激に「目の充血」、「目の痛み」、「目のかすみ」、「頭痛・吐き気」を生じる。遠視眼、中高年女性に発症しやすい。
・慢性に進行する場合:初期には症状はあっても軽微だが、進行すると「視野の中に見えない部分がある」、「視野が狭くなる」症状がみられる。
平成20年6月25日 精神 PDF形式 薬剤惹起性うつ病 「眠れなくなった」、「物事に興味がなくなった」、「不安やイライラが出た」、「いろんなことが面倒になった」、「食欲がなくなった」、「気分が落ち込んだ」
平成20年4月30日 精神 PDF形式 悪性症候群 「他の原因がなく、37.5℃以上の高熱が出る」、「汗をかく」、「ぼやっとする」、「手足が震える」、「身体のこわばり」、「話しづらい」、「よだれが出る」、「飲み込みにくい」、「脈が速くなる」、「呼吸数が増える」、「血圧が上昇する」
平成20年4月30日 肝臓 PDF形式 薬物性肝障害 「倦怠感」、「食欲不振」、「発熱」、「黄疸」、「発疹」、「吐き気・おう吐」、「かゆみ」など

平成21年5月25日
消化器 PDF形式 急性膵炎(薬剤性膵炎) 「急に胃のあたりがひどく痛む」、「吐き気」、「おう吐」がみられる。お腹の痛みはのけぞると強くなり、かがむと弱くなる。
平成20年4月30日 消化器 PDF形式 麻痺性イレウス 「お腹がはる」、「著しい便秘」、「腹痛」、「吐き気」、「おう吐」などがみられ、これらの症状が持続する
平成20年3月31日 消化器 PDF形式 消化性潰瘍 「胃のもたれ」、「食欲低下」、「胸やけ」、「吐き気」、「胃が痛い」、「空腹時にみぞおちが痛い」、「便が黒くなる」、「吐血」などがみられ、これらの症状が持続する
平成20年3月31日 消化器 PDF形式 偽膜性大腸炎 「頻ぱんに下痢がおきる」、「粘性のある便」、「お腹が張る」、「腹痛」、「発熱」、「吐き気」など
平成20年3月31日 過敏症 PDF形式 アナフィラキシー 「皮ふのかゆみ」、「じんま疹」、「声のかすれ」、「くしゃみ」、「のどのかゆみ」、「息苦しさ」、「どうき」、「意識の混濁」など
※「息苦しい」場合は、救急車などを利用して直ちに受診してください。
平成20年3月31日 過敏症 PDF形式 血管性浮腫 「急に、くちびる、まぶた、舌、口の中、顔、首が大きくはれる」、「のどのつまり」、「息苦しい」、「話しづらい」
※息苦しい場合は、救急車を利用して直ちに受診してください。
平成20年3月31日 過敏症 PDF形式 喉頭浮腫 「のどのつまり」、「息苦しい」、「息を吸い込むときにヒューヒューと音がする」
※息苦しい場合は、救急車などを利用して、すみやかに受診してください。
平成20年3月31日 過敏症 PDF形式 非ステロイド性抗炎症薬による蕁麻疹/血管性浮腫 「急に、くちびる、まぶた、舌、口の中、顔、首が大きく腫れる」、「のどのつまり」、「息苦しい」、「話づらい」
※息苦しい場合は、救急車などを利用して直ちに受診してください。

平成21年5月25日
皮膚 PDF形式 急性汎発性発疹性膿疱症 「高熱(38℃以上)」、「皮ふの広い範囲が赤くなる」、「赤くなった皮ふ上に小さな白いブツブツ(小膿疱)が出る」、「全身がだるい」、「食欲がない」などがみられ、その症状が持続したり、急激に悪くなったりする。
平成18年11月21日 皮膚 PDF形式 スティーブンス・ジョンソン症候群 「高熱(38℃以上)」、「目の充血(じゅうけつ)」、「めやに(眼分泌物(がんぶんぴつぶつ) )」、「まぶたの腫(は)れ」、「目が開けづらい」、「くちびるや陰部(いんぶ)のただれ」、「排尿(はいにょう)・排便(はいべん)時の痛み」、「のどの痛み」、「皮ふの広い範囲が赤くなる」がみられ、その症状が持続したり、急激に悪くなったりする
平成18年11月21日 皮膚 PDF形式 中毒性表皮壊死症(中毒性表皮壊死融解症) 「高熱(38℃以上)」、「目の充血(じゅうけつ)」、「くちびるのただれ」、「のどの痛み」、「皮ふの広い範囲が赤くなる」、がみられ、その症状が持続したり、急激に悪くなったりする
平成19年6月27日 皮膚 PDF形式 薬剤性過敏症症候群 「皮ふの広い範囲が赤くなる」、「高熱(38℃以上)」、「のどの痛み」、「全身がだるい」、「食欲が出ない」、「リンパ節がはれる」などがみられ、その症状が持続したり、急激に悪くなったりする
平成19年6月27日 腎臓 PDF形式 急性腎不全 「尿量が少なくなる」、「ほとんど尿が出ない」、「一時的に尿量が多くなる」、「発疹」、「むくみ」、「体がだるい」
平成19年6月27日 腎臓 PDF形式 間質性腎炎(尿細管間質性腎炎) 「発熱」、「発疹(ほっしん)」、「関節の痛み」、「はき気、嘔吐(おうと)、下痢、腹痛などの消化器症状」など
また、これらの症状が持続したり、その後に「むくみ」、「尿量が少なくなる」などが見られた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
平成19年6月27日 血液 PDF形式 再生不良性貧血 「あおあざができやすい」、「歯ぐきや鼻の粘膜からの出血」、「発熱」、「のどの痛み」、「皮膚や粘膜があおじろくみえる」、「疲労感」、「どうき」、「息切れ」、「気分が悪くなりくらっとする」、「血尿」
平成19年6月27日 血液 PDF形式 薬剤性貧血 「顔色が悪い」、「疲れやすい」、「だるい」、「頭が重い」、「どうき」、「息切れ」
平成19年6月27日 血液 PDF形式 出血傾向 「手足に点状出血」、「あおあざができやすい」、「皮下出血」、「鼻血」、「過多月経」、「歯ぐきの出血」
平成19年6月27日 血液 PDF形式 無顆粒球症(顆粒球減少症、好中球減少症) 「突然の高熱」、「さむけ」、「のどの痛み」
平成19年6月27日 血液 PDF形式 血小板減少症 「手足に点状出血」、「あおあざができやすい」、「出血しやすい(歯ぐきの出血・鼻血・生理が止まりにくい)」
平成19年6月27日 血液 PDF形式 血栓症(血栓塞栓症、塞栓症、梗塞) 「手足のまひやしびれ」、「しゃべりにくい」、「胸の痛み」、「呼吸困難」、「片方の足の急激な痛みや腫れ」
平成19年6月27日 血液 PDF形式 播種性血管内凝固(全身性凝固亢進障害、消費性凝固障害) 「あおあざができやすい」、「鼻血」、「歯ぐきの出血」、「血尿」、「鮮血便」、「目(結膜)の出血」などの出血症状に加えて、「意識障害」、「呼吸困難」、「どうき」、「息切れ」、「尿が出なくなる」、「黄疸」などの臓器症状が持続あるいは急激に悪化する

平成21年5月25日
呼吸器 PDF形式 肺水腫 「息が苦しい」、「胸がゼーゼーする」、「咳・痰がでる」、「呼吸がはやくなる」、「脈がはやくなる」

平成21年5月25日
呼吸器 PDF形式 胸膜炎、胸水貯留 「息が苦しい」、「胸が痛い」
平成18年11月21日 呼吸器 PDF形式 間質性肺炎 「階段を登ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる」、「空咳(からせき)が出る」、「発熱する」、などがみられ、これらの症状が急に出現したり、持続したりする
平成18年11月21日 呼吸器 PDF形式急性肺損傷・急性呼吸窮迫症候群(急性呼吸促迫症候群) 「息が苦しい」、「咳(せき)・痰(たん)がでる」、「呼吸がはやくなる」、「脈がはやくなる」
平成18年11月21日 呼吸器 PDF形式 非ステロイド性抗炎症薬による喘息発作 「息をするときゼーゼー、ヒューヒュー鳴る」、「息苦しい」

平成21年5月25日
神経・
筋骨格系
PDF形式 末梢神経障害 「手や足がピリピリとしびれる」、「手や足がジンジンと痛む」、「手や足の感覚がなくなる」、「手や足に力がはいらない」、「物がつかみづらい」、「歩行時につまずくことが多い」、「イスから立ち上がれない」、「階段を昇れない」など

平成21年5月25日
神経・
筋骨格系
PDF形式 ギラン・バレー症候群 「両側の手や足に力が入らない」、「歩行時につまずく」、「階段を昇れない」、「物がつかみづらい」、「手や足の感覚が鈍くなる」、「顔の筋肉がまひする」、「食べ物がのみ込みにくい」、「呼吸が苦しい」など

平成21年5月25日
神経・
筋骨格系
PDF形式 ジスキネジア 「繰り返し唇をすぼめる」「舌を左右に動かす」「口をもぐもぐさせる」「口を突き出す」「歯を食いしばる」「目を閉じるとなかなか開かずしわを寄せている」「勝手に手が動いてしまう」「足が動いてしまって歩きにくい」「手に力が入って抜けない」「足が突っ張って歩きにくい」

平成21年5月25日
神経・
筋骨格系
PDF形式 痙攣・てんかん 「顔や手足の筋肉がぴくつく」、「一時的にボーっとして意識が薄れる」、「手足の筋肉が硬直しガクガクと震える」
平成18年11月21日 神経・
筋骨格系
PDF形式 横紋筋融解症 「手足・肩・腰・その他の筋肉が痛む」、「手足がしびれる」、「手足に力がはいらない」、「こわばる」、「全身がだるい」、「尿の色が赤褐色になる」
平成18年11月21日 神経・
筋骨格系
PDF形式 白質脳症 「歩行時のふらつき」、「口のもつれ」、「物忘れ」、「動作緩慢(かんまん)」などの症状
平成18年11月21日 神経・
筋骨格系
PDF形式 薬剤性パーキンソニズム 「動作が遅くなった」、「声が小さくなった」、「表情が少なくなった」、「歩き方がふらふらする」、「歩幅がせまくなった(小刻み歩行)」、「一歩目が出ない」、「手が震(ふる)える」、「止まれず走り出す事がある」、「手足が固い」

平成21年5月25日
代謝・
内分泌
PDF形式 甲状腺中毒症 「動悸(胸がドキドキする)」、「頻脈(脈が速くなる)」、「手指のふるえ」、「食欲があるのに体重が減少する」、「汗が多い・暑がり」、「全身倦怠感(体がだるい)」、「疲労感(疲れやすい)」、「神経質で気分がイライラする」、「微熱」

平成21年5月25日
代謝・
内分泌
PDF形式 甲状腺機能低下症 「前頸部の腫れ」、「元気がない」、「疲れやすい」、「まぶたが腫れぼったい」、「寒がり」、「体重増加」、「動作がおそい」、「いつも眠たい」、「物覚えが悪い」、「便秘」、「かすれ声」

平成21年5月25日
代謝・
内分泌
PDF形式 高血糖 「口渇(のどがかわく)」、「多飲」、「多尿」、「体重減少」などがみられ、これらの症状が急に出現したり、持続したりする。
平成18年11月21日 代謝・
内分泌
PDF形式 偽アルドステロン症 「手足のだるさ」、「しびれ」、「つっぱり感」、「こわばり」がみられ、これらに加えて、「力が抜ける感じ」、「こむら返り」、「筋肉痛」が現れて、だんだんきつくなる