事例報告内容
【記述項目】
一般的名称 皮下用ポート及びカテーテル
販売名 バードポートTiグローション
製造販売業者名 メディコン
購入年
事例の具体的な内容 肺癌術後再発に対して、8年前の9月にポート挿入。4年前の8月まで点滴で抗がん剤投与していたが、その後内服に変更した。3年前の11月までは定期的にフラッシュしていたがその後フラッシュせず。2年前の6月にフラッシュした時にはできず、詰まったと考えた。抜去を希望されなかったためそのまま放置していた。今回、CTで断裂していることを放射線医に指摘された。振り返って確認すると、2年前の3月のX線画像では大丈夫だが、4月のCTでは断裂していた。患者本人に説明し、1泊入院し、アンギオでカテーテルを抜去した。
事例が発生した背景・要因 未記入
実施した、若しくは考えられる改善策 カテーテルがフラッシュできなくなったら断裂の確認をし、放置せずに抜去する。 カテーテルの種類によって断裂は起こりうる。抜去せずに放置することで、偽内膜状態となり抜去が難しい場合がある。本来は、使用しなくなったら、速やかに抜去する必要がある。 フラッシュの間隔については、がん化学療法マニュアルを確認する必要がある。

事例検討結果
事例検討結果 当該事例については、これまで同様事象が集積されていることから、平成23年5月25日付薬食安発0525第1号・薬食機発0525第1号連名通知「皮下用ポート及びカテーテルに係る添付文書の改訂指示等について」が発出されており、当該製品の添付文書においてもカテーテルの断裂について注意する旨を記載し、医療機関へ情報提供を行うよう指示されている。 また、PMDA医療安全情報No.57「皮下用ポート及びカテーテルの取扱い時の注意について」を作成・配信し、注意喚起も実施している。 なお、当該事例におけるCVポートカテーテルの留置期間は約8年であった。