【記述項目】 |
一般的名称 |
長期的使用注入用植込みポート
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販売名 |
パワーポート
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製造販売業者名 |
株式会社メディコン
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購入年 |
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事例の具体的な内容 |
乳癌の治療のため5年前、左鎖骨下静脈にパワーポート挿入、術前化学療法施行。その後3ヶ月毎の外来フォローとなり、外来受診時に生食20mLでフラッシュしポート管理を行っていた。5年後、CTで癌の再発や転移はないため、当院での治療は終了し今後は他院でのフォローの方針となった。5日後、患者に対して看護師から説明用紙を用いて、2週間後にポート抜去予定を説明した。当日、医師により透視下でポート抜去施行も、カテーテル断裂が判明し、血管内遺残したカテーテルは抜去困難のため中止(医師より患者へ説明し、同意を得て一泊入院し同日、放射線部へ依頼し胸部IV‐DSA施行も癒着が強くカテーテルは除去できなかった。)。翌日医師より患者へ「血管内異物除去を試みたが、癒着が強くとれず、無理にとることによる合併症が懸念され、このままとらずに様子みる」ことを説明され、本人の同意を得た。本人は同日、自宅退院し、今後は近医でフォロー。次回は5か月後、CT、MMG、採血し、その一週間後に結果説明。その後は1年毎の検査とした。同日、医療安全管理室へ報告。急遽事象についての関係者との協議を実施。
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事例が発生した背景・要因 |
・カテーテル断裂が半年前からあった可能性があるが、見落としていた。・合併症の説明があった事例ではあるが、除去が困難であり、関係者で協議した。・CVポートのメーカーに留置期間について確認したところ、特に留置期間を設けておらず医療者へも説明はしていないとのことだった。
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実施した、若しくは考えられる改善策 |
・カテーテル断裂を早めに見つけることが必要である。・長期にポート留置することは避ける。・カテーテルが切断されたポートは廃棄されてしまったが、通常と異なる医療材料はメーカーへ提出する必要があるためは廃棄しない。・連携パスで連携先に十分な情報が行かなかったため紹介先でリスクの高い説明をされていたため、あとでトラブルとなる可能性があった。医師だけでなく、他のスタッフも事務的にパスを運用するのではなく医師へ確認する。
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