事例報告内容
【記述項目】
《関連した薬剤》
一般名 マレイン酸メチルエルゴメトリン
販売名 メテルギン錠0.125mg
剤型
規格単位(含有量、濃度) 0.125mg
製造販売業者名 ノバルティス ファーマ株式会社
《医薬品の取り違え事例の場合、本来投与すべき薬剤》
販売名 ウテメリン錠5mg
剤型
規格単位(含有量、濃度) 5mg
製造販売業者名 キッセイ薬品工業株式会社
事例の具体的な内容 切迫早産にてウテメリン1日3回(8時・12時・18時)内服している妊婦に対し、患者用の処方が出されていなかった。15時頃 日勤担当看護師が内服薬の確認をしていないことに気づき、当番医に確認すると、15時と眠前に内服するように指示を受け、病棟定数薬から2回分(12時・18時分)持っていき、患者へ渡した。準夜看護師が、訪室した際に妊婦より「お腹が張ったのでもう1 錠飲みました。同じ薬ですよね」と空シートを受け取ると、ウテメリンではなく、メテルギンであった。
事例が発生した背景・要因 患者用のウテメリン処方がなく、病棟定数薬から渡した。 病棟定数薬として薬剤があり、病棟定数薬から使用する事が日常から行われていた。病棟定数薬の見直しが定期的に行われていなかった。患者の処方を医師へ依頼したが、医師には伝わっていなかった。病棟定数薬から薬を取り出す際に、薬剤の確認が不十分だった。 患者へ説明する際、飲み方を伝えただけで薬剤の説明をしなかった。
実施した、若しくは考えられる改善策 ・ 患者への与薬の際の手順を遵守する。(患者氏名・薬剤名・投与量・日付などを指差し呼称する)。 ・ 患者への説明、指導を行う(薬剤名・作用・服用方法など)。 ・ 病棟定数薬の見直し→メテルギンを病棟定数薬から削除する。 ・ 医師へ受け持ち患者の処方切れのないように、事前に確認して処方することを徹底する。看護師は処方切れに気づいたら、医師へ伝える。

事例検討結果
事例検討結果 ウテメリンでなくメテルギンを投与してしまった事例である。当該事例については、既に22年10月8日付薬食安発1008第1号通知「産婦人科領域における医薬品の誤投与に係る医療安全対策について(メチルエルゴメトリンマレイン酸塩製剤及びリトドリン塩酸塩製剤)」により、PTPシートのデザインを、変更している。