モビプレップ配合内用剤


作成又は改訂年月

** 2016年4月改訂 (第5版)

* 2016年4月改訂

日本標準商品分類番号

87799

薬効分類名

経口腸管洗浄剤

承認等

販売名
モビプレップ配合内用剤

販売名コード

7990102A1024

承認・許可番号

承認番号
22400AMX01481
商標名
MOVIPREP

薬価基準収載年月

2013年5月

販売開始年月

2013年6月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存(開封後は吸湿に注意して保管すること)

使用期限

製品及び外箱に表示の使用期限内に使用のこと

規制区分

処方箋医薬品注)

注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

本剤は、大室(マクロゴール4000、電解質)と小室(アスコルビン酸類)とが隔壁で仕切られたプラスチック容器で構成される二室タイプの製剤である。使用時には二室の成分を混合・溶解し、1液として使用する。

大室(A剤)
成分 1袋(244.212g)中

塩化ナトリウム 5.382g
塩化カリウム 2.03g
無水硫酸ナトリウム 15.0g
マクロゴール4000 200.0g

小室(B剤)
成分 1袋(244.212g)中

アスコルビン酸 9.4g
L-アスコルビン酸ナトリウム 11.8g

添加物として、アセスルファムカリウム、サッカリンナトリウム水和物、香料を含有する。

性状

1.
大室(A剤)

本剤は白色の粉末である。

2.
小室(B剤)

本剤は白色〜黄白色の粉末である。

なお、A剤及びB剤を混合・溶解後の水溶液は無色澄明で、pHは約4.3、浸透圧比は約1.9である。

警告

1.
本剤の投与により、腸管内圧上昇による腸管穿孔を起こすことがあるので、排便、腹痛等の状況を確認しながら、慎重に投与するとともに、腹痛等の消化器症状があらわれた場合は投与を中断し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、投与継続の可否について慎重に検討すること。特に、腸閉塞を疑う患者には問診、触診、直腸診、画像検査等により腸閉塞でないことを確認した後に投与するとともに、腸管狭窄、高度な便秘、腸管憩室のある患者では注意すること(【禁忌】、〈用法・用量に関連する使用上の注意〉及び「慎重投与」の項参照)。

2.
本剤の投与により、ショック、アナフィラキシー等を起こすことがあるので、自宅での服用に際し、特に副作用発現時の対応について、患者に説明すること。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
胃腸管閉塞症及び腸閉塞の疑いのある患者[腸管穿孔を起こすおそれがある。]

2.
腸管穿孔[腹膜炎その他重篤な合併症を起こすおそれがある。]

3.
胃排出不全[穿孔を起こすおそれがある。]

4.
中毒性巨大結腸症[穿孔を引き起こし腹膜炎、腸管出血を起こすおそれがある。]

5.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

大腸内視鏡検査、大腸手術時の前処置における腸管内容物の排除

用法及び用量

本剤1袋を水に溶解して約2Lの溶解液とする。
通常、成人には溶解液を1時間あたり約1Lの速度で経口投与する。溶解液を約1L投与した後、水又はお茶を約0.5L飲用する。ただし、排泄液が透明になった時点で投与を終了し、投与した溶解液量の半量の水又はお茶を飲用する。排泄液が透明になっていない場合には、残りの溶解液を排泄液が透明になるまで投与し、その後、追加投与した溶解液量の半量の水又はお茶を飲用する。なお、本剤1袋(溶解液として2L)を超える投与は行わない。

大腸内視鏡検査前処置
検査当日の朝食は絶食(水分摂取は可)とし、検査開始予定時間の約3時間以上前から投与を開始する。

大腸手術前処置
手術前日の昼食後は絶食(水分摂取は可)とし、昼食後約3時間以上経過した後、投与を開始する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1.
排便、腹痛等の状況を確認しながら慎重に投与すること。

2.
約1Lの溶解液を投与しても排便がない場合には、腹痛、嘔気、嘔吐のないことを必ず確認したうえで投与を継続し、排便が認められるまで十分観察すること。

3.
口渇時には、本剤の投与中でも水又はお茶を飲用してよいことを説明すること。特に、脱水を起こすおそれがある患者には、本剤の投与前や投与後にも、積極的に水分を摂取するよう指導すること。

4.
高齢者では特に時間をかけて投与すること(「高齢者への投与」の項参照)。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
腸管狭窄、高度な便秘の患者[腸閉塞及び腸管穿孔を起こすおそれがある。]

2.
腸管憩室のある患者[腸管穿孔を起こすおそれがある。]

3.
腹部手術歴のある患者[腸閉塞を起こすおそれがある。]

4.
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

5.
グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症[溶血を起こすおそれがある。]

6.
嘔吐反射障害又は誤嚥を起こすおそれのある患者[「重要な基本的注意 6.」の項参照]

7.
腎機能障害のある患者[体液/電解質異常を起こすおそれがある。]

8.
心機能障害のある患者[本剤投与時に電解質変動が起きた場合、不整脈を起こすおそれがある。]

9.
狭心症、陳旧性心筋梗塞の患者[投与により体が冷えるため、まれに胸痛を起こすおそれがある。]

10.
脱水を起こすおそれのある患者[〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照]

11.
重度の急性炎症性腸疾患患者[病態を悪化させるおそれがある。]

12.
腎機能に影響を及ぼす薬剤(利尿剤、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシン受容体阻害薬、非ステロイド性抗炎症薬等)を使用している患者[体液/電解質異常を起こすおそれがある。]

13.
痙攣発作の既往がある患者及び痙攣発作のリスクが高い患者(三環系抗うつ薬など発作の閾値を低下させる薬剤を使用している患者、アルコールやベンゾジアゼピンの禁断症状がある患者、低ナトリウム血症の既往又は疑いのある患者)[本剤投与時に電解質変動が起きた場合、痙攣発作を起こすおそれがある。]

重要な基本的注意

1.
まれに腸管穿孔、腸閉塞、虚血性大腸炎及びマロリー・ワイス症候群を起こすことがある。腸管穿孔及び虚血性大腸炎は腸管内圧上昇により発症し、マロリー・ワイス症候群は胃内圧上昇あるいは嘔吐、嘔気により発症するので、投与に際しては次の点に留意すること。特に高齢者の場合は十分観察しながら投与すること(「高齢者への投与」の項参照)。

(1)
患者の日常の排便の状況を確認し、本剤投与前日あるいは投与前にも通常程度の排便があったことを確認した後投与すること。

(2)
短時間での投与は避ける(1L/時間をめどに投与すること)とともに、腸管の狭窄あるいは便秘等で腸管内に内容物が貯溜している場合には注意して投与すること(【警告】及び〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)。

(3)
本剤の投与により排便があった後も腹痛、嘔吐が継続する場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、腸管穿孔等がないか確認すること。

(4)
本剤を投与中、重篤な鼓腸、腹部膨満感、腹痛、嘔気、嘔吐等の徴候、あるいは処置の継続を困難にするようなその他の何らかの反応が発現した場合には、投与を中断し、投与継続の可否について慎重に検討すること。

2.
電解質異常のある患者に投与する場合は、投与前に電解質補正を行うこと。また、本剤を投与中、体液/電解質の変化を示す何らかの症候(浮腫、息切れ、疲労増加、心不全等)を発現した場合は、電解質濃度を測定し、必要に応じて適切に処置すること。

3.
**排便に伴う腸管内圧の変動により、めまい、ふらつき、一過性の血圧低下等が発現することがあるので、十分に観察しながら投与すること。

4.
本剤の溶解液に他成分や香料を添加した場合、浸透圧や電解質濃度が変化したり、腸内細菌により可燃性ガスが発生したりする可能性があるので添加しないこと。

5.
自宅で服用させる場合は、次の点に留意すること。

(1)
患者の日常の排便の状況を確認させるとともに、前日あるいは服用前に通常程度の排便があったことを確認させ、排便がない場合は相談するよう指導すること。

(2)
副作用があらわれた場合、対応が困難な場合があるので、一人での服用は避けるよう指導すること。

(3)
飲み始めのコップ2〜3杯目までは、特にゆっくり服用させ、アナフィラキシーの徴候に注意するよう指導すること。

(4)
消化器症状(腹痛、嘔気、嘔吐等)やショック、アナフィラキシー等の副作用についての説明をし、このような症状があらわれた場合は、服用を中止し、直ちに受診する旨を伝えること。また、服用後についても、同様の症状があらわれるおそれがあるので、あらわれた場合には、直ちに受診する旨を伝えること。

(5)
脱水を起こすおそれがある患者には、本剤の投与前(例えば検査前日夜や検査当日の朝など)や投与後にも、水分を摂取するよう指導すること。

6.
誤嚥により、嚥下性肺炎、呼吸困難等を起こすことがあるので、誤嚥を起こすおそれのある患者(高齢者、嚥下が困難な患者、意識障害のある患者等)に投与する際には注意すること。

7. 糖尿病用薬を投与中の患者への投与
糖尿病用薬により血糖をコントロールしている患者については、検査前日の本剤投与は避け、検査当日に十分観察しながら本剤を投与すること。また、糖尿病用薬の投与は検査当日の食事摂取後より行うこと。[食事制限により低血糖を起こすおそれがある。]

8. 薬剤の吸収に及ぼす影響
本剤による腸管洗浄が経口投与された薬剤の吸収を妨げる可能性があるので、投与時間等に注意すること。また、薬剤の吸収阻害が臨床上重大な問題となる薬剤を投与中の患者については、院内で十分観察しながら投与すること。

副作用

副作用等発現状況の概要

臨床試験成績
国内臨床試験で本剤を投与された被験者280例中32例(11.4%)に40件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められ、主なものは悪心7例(2.5%)、AST(GOT)増加6例(2.1%)、尿中蛋白陽性5例(1.8%)、ALT(GPT)増加3例(1.1%)、腹痛、嘔吐、発疹、白血球数増加各2例(0.7%)であった。(承認時)

重大な副作用

1. ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、顔面蒼白、血圧低下、嘔吐、嘔気持続、気分不良、眩暈、冷感、蕁麻疹、呼吸困難、顔面浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、自宅で服用させる場合は、「重要な基本的注意 5.」の項を参照し、指導すること。

2. 腸管穿孔、腸閉塞、鼡径ヘルニア嵌頓
腸管穿孔、腸閉塞、鼡径ヘルニア嵌頓を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、適切な処置を行うこと。
なお、自宅で服用させる場合は、「重要な基本的注意 5.」の項を参照し、指導すること。

3. 低ナトリウム血症
低ナトリウム血症をきたし、意識障害、痙攣等があらわれることがあるので、この様な症状があらわれた場合には、電解質補正等の適切な処置を行うこと。
なお、自宅で服用させる場合は、「重要な基本的注意 5.」の項を参照し、指導すること。

4. 虚血性大腸炎
虚血性大腸炎を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
なお、自宅で服用させる場合は、「重要な基本的注意 5.」の項を参照し、指導すること。

5. マロリー・ワイス症候群
嘔吐、嘔気に伴うマロリー・ワイス症候群を起こすことがあるので、観察を十分に行い、吐血、血便等が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
なお、自宅で服用させる場合は、「重要な基本的注意 5.」の項を参照し、指導すること。

6. **失神、意識消失
失神、意識消失を起こすことがあり、血圧低下を伴う症例も報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
なお、自宅で服用させる場合は、「重要な基本的注意 5.」の項を参照し、指導すること。

その他の副作用

以下のような症状があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

過敏症
0.1〜5%未満 
発疹

過敏症
頻度不明 
そう痒症、蕁麻疹、血管浮腫

精神神経系
0.1〜5%未満 
頭痛

精神神経系
頻度不明 
睡眠障害、痙攣、浮動性めまい

消化器
0.1〜5%未満 
悪心、嘔吐、腹痛

消化器
頻度不明 
腹部膨満、肛門不快感、消化不良、嚥下障害、鼓腸

循環器
0.1〜5%未満 
血圧低下、徐脈

循環器
頻度不明 
血圧上昇

肝臓
0.1〜5%未満 
AST(GOT)増加、ALT(GPT)増加、血中LDH増加、肝機能異常

腎臓
0.1〜5%未満 
尿中蛋白陽性

血液
0.1〜5%未満 
白血球数増加、好中球百分率増加、リンパ球百分率減少

その他
0.1〜5%未満 
口渇、血中コレステロール増加、血中CK(CPK)増加

その他
頻度不明 
倦怠感、悪寒、空腹、不快感、血中重炭酸塩減少、高カルシウム血症、低カルシウム血症、低リン酸血症、低カリウム血症、血中クロール異常、脱水

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、投与速度を遅くし、水分補給を積極的に行うなど、十分観察しながら投与すること。特に高齢者において腸管穿孔、腸閉塞を起こした場合は、より重篤な転帰をたどることがあるため、投与中は観察を十分行い、異常が認められた場合には投与を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、適切な処置を行うこと。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊婦及び授乳婦への使用経験はなく、妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]

臨床検査結果に及ぼす影響

1.
各種の尿糖検査で、尿糖の検出を阻害することがある。[アスコルビン酸含有のため。]

2.
各種の尿検査(潜血、ビリルビン、亜硝酸塩)・便潜血反応検査で、偽陰性を呈することがある。[アスコルビン酸含有のため。]

3.
血糖測定結果に影響を及ぼす可能性がある。[アスコルビン酸含有のため。]

過量投与

過量投与により、徴候及び症状を伴って、低ナトリウム血症、低カリウム血症、脱水、血液量減少などの重篤な電解質異常を引き起こすことが予想される。過量に服用した場合には、注意深く観察し適切に治療すること。

適用上の注意

1. 調製方法
本剤は1袋全量を水に溶解し、約2Lの溶解液とした後投与すること。また、隔壁が完全に開通し、小室の薬剤が残っていないことを確認した後投与すること。
調製の際は、容器を外袋から取り出したのち、以下の図のように取り扱う。

(1)

上部のキャップを開けて★の目印まで水を入れる。

(2)

キャップをきちんと閉め、バッグを寝かせて、大室(A剤)の上から両手で押して大室と小室(B剤)との隔壁を開通させる。

(3)

バッグを良く振り本剤を溶解する。

(4)

キャップを開けて2Lの目盛り線までさらに水を入れる。

(5)

キャップをしっかりと閉めて軽く振り、本剤が完全に溶解したことを確認する。

2. 調製時
本剤の溶解液に他成分や香料の添加をしないこと(「重要な基本的注意 4.」の項参照)。

3. 保存時
溶解後速やかに使用することが望ましいが、やむを得ずすぐに使用できない場合には、冷蔵庫内に保存し、48時間以内に使用すること。

4. 投与速度
溶解液(約180mL)をコップに移し、1時間にコップ6杯(約1L)をめどとすること。

5. 投与時
投与は排泄液がほぼ透明になるまで続ける。ただし、2Lを上限とする。投与終了後も数回排便が生じることがある。

薬物動態

本剤2Lを健康成人男性12例に投与した際の血清中アスコルビン酸濃度のCmaxは47.43±7.32μg/mL(平均値±標準偏差、以下同様)、AUClastは993.44±177.64μg・hr/mL、AUCinfは2481.07±565.10μg・hr/mLであった。Tmaxの中央値は3.0hr、T1/2は108.367±33.181hrであった。1)

臨床成績

大腸内視鏡検査前処置に対する比較臨床試験の結果は次のとおりであり、本剤群のニフレック配合内用剤群に対する非劣性が検証された。なお、大腸手術前処置に対する臨床試験は実施していない。2)

  本剤群 ニフレック配合内用剤群 
有効率(例数) 98.6%(215/218例) 96.8%(212/219例) 

薬効薬理

腸管洗浄効果
ラットに本剤を経口投与した結果、腸管内水分量が増加するとともに水様便を排泄し、腸管内容物が有意に減少した。3)

包装

244.212g×5袋(プラスチックバッグ)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
古家英寿 他:臨床薬理,44(2),53,2013

2)
*EAファーマ株式会社:社内資料(大腸内視鏡検査前処置薬としての有効性、安全性の検討 第III相臨床試験)

3)
松田砂織 他:新薬と臨牀,61(12),2507,2012

文献請求先

*主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
EAファーマ株式会社
くすり相談

〒104-0042 東京都中央区入船二丁目1番1号

フリーダイヤル 0120-917-719

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*製造販売元
EAファーマ株式会社

東京都中央区入船二丁目1番1号