プリマキン錠15mg「サノフィ」


作成又は改訂年月

2016年6月作成(第1版)

日本標準商品分類番号

876419

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
1972年4月

薬効分類名

抗マラリア剤

承認等

販売名
プリマキン錠15mg「サノフィ」

販売名コード

6419005F1020

承認・許可番号

承認番号
22800AMX00403
商標名
Primaquine

薬価基準収載年月

2016年5月

販売開始年月

2016年6月

貯法・使用期限等

貯  法

室温保存

使用期限

外箱に表示

規制区分

劇薬

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)

プリマキンリン酸塩 26.34mg
(プリマキンとして 15mg)

添加物

乳糖水和物、部分アルファー化デンプン、結晶セルロース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール400、酸化チタン、ポリソルベート80、三二酸化鉄、カルナウバロウ

性状

色・剤形

うすい赤色のフィルムコーティング錠

外形

  

直径

7.5mm

厚さ

4.5mm

重量

199mg

識別コード

 P97

一般的名称

プリマキンリン酸塩製剤

警告

グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症の患者に本剤を投与後、重篤な溶血性貧血が認められている。G6PD欠損症等の溶血性貧血のリスクの有無については、家族歴を含めて問診を行うなど十分に確認を行うこと。[【禁忌】「2.重要な基本的注意」「4.副作用」の項参照]

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.
グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症の患者[【警告】2.重要な基本的注意」「4.副作用」の項参照]

3.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

三日熱マラリア及び卵形マラリア

効能又は効果に関連する使用上の注意

本剤は三日熱マラリア又は卵形マラリア原虫の休眠体を殺滅する目的(根治療法)のみに使用する薬剤であるため、赤血球中の原虫の殺滅に対しては他の抗マラリア剤を使用すること。

用法及び用量

通常、成人にはプリマキンとして30mgを1日1回14日間、食後に経口投与する。
通常、小児にはプリマキンとして0.5mg/kg(最大30mg)を1日1回14日間、食後に経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤は、赤血球中の原虫の殺滅に対する他の抗マラリア剤による治療後に使用すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
関節リウマチやエリテマトーデスなどによって顆粒球減少の傾向を呈する患者[顆粒球減少の発現が増加するおそれがある。]

2.
溶血性貧血の既往あるいは家族歴のある患者及び先天性NADH・メトヘモグロビン還元酵素欠損症の患者[血液障害の発現が増加するおそれがある。]

3.
溶血又は骨髄抑制を引き起こす可能性のある薬剤を投与中の患者[これらの薬剤との併用により、溶血性貧血や骨髄抑制による副作用が増加するおそれがある。「3.相互作用」の項参照]

重要な基本的注意

1.
本剤の使用に際しては、マラリアの診断・治療に関して十分な知識と経験をもつ医師又はその指導の下で行うこと。

2.
本剤の服用により溶血性貧血があらわれるおそれがある。溶血性貧血は投与開始後1週間以内に認められることがあるので、本剤の投与前及び投与中は、ヘモグロビン値、ハプトグロビン値等の血液検査を頻回に行い、異常が認められた場合は本剤による治療継続の可否を慎重に判断すること。[「4.副作用」の項参照]

3.
妊娠する可能性のある女性患者及びパートナーが妊娠する可能性のある男性患者には適切な避妊を行うよう指導すること。[プリマキンには遺伝毒性の可能性があることが報告されている。「9.その他の注意」の項参照]

4.
QT間隔を延長させる可能性のある薬剤との併用によりQT間隔延長及び不整脈が報告されており、また、心疾患等リスクを有する患者ではこれらの副作用があらわれるおそれがあるので注意すること。[「3.相互作用」「8.過量投与」の項参照]

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
溶血性貧血が報告されている薬剤
 イブプロフェン等の解熱消炎鎮痛剤、セフェム系抗生物質製剤、メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー)等

臨床症状・措置方法
併用により溶血性貧血の危険性が高まる可能性がある。

機序・危険因子
両剤の相加的な溶血作用によるものと考えられる。

2. 薬剤名等
骨髄抑制を起こすおそれのある薬剤
 抗悪性腫瘍剤、骨髄抑制剤、ペニシラミン、金製剤等

臨床症状・措置方法
併用により骨髄抑制による副作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子
機序は不明である。

3. 薬剤名等
QT延長を起こすことが知られている薬剤
 キノロン系抗菌薬
  モキシフロキサシン塩酸塩、レボフロキサシン水和物等
 クラスIA抗不整脈薬
  キニジン、プロカインアミド等
 クラスIII抗不整脈薬
  アミオダロン、ソタロール等
 スルピリド、イミプラミン、ピモジド、ハロペリドール、エリスロマイシン、コハク酸ソリフェナシン等

臨床症状・措置方法
QT延長を起こすおそれがある。

機序・危険因子
機序は不明である。

副作用

副作用等発現状況の概要

国内において副作用発現頻度が明確となる臨床試験は実施していない。

重大な副作用

溶血性貧血、白血球減少、メトヘモグロビン血症(いずれも頻度不明)
溶血性貧血、白血球減少、メトヘモグロビン血症があらわれることがある。特に、溶血性貧血を示唆する徴候(尿の暗色化、ヘモグロビン値あるいは赤血球数の急激な減少等)がみられた場合、又は白血球数の急激な減少が認められた場合は、本剤の使用を直ちに中止すること。

その他の副作用

1. 過敏症
頻度不明 
発疹、そう痒症

2. 消化器
頻度不明 
悪心、嘔吐、胃部不快感、腹痛

3. 精神神経系
頻度不明 
浮動性めまい

高齢者への投与

一般に、高齢者では、生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[本剤は母体及び胎児に血管内溶血を引き起こす可能性がある。また、プリマキンには遺伝毒性の可能性があることが報告されている。ラット器官形成期投与試験で胎児に対する影響が認められたとの報告がある。「9.その他の注意」の項参照]

2.
授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[本剤の乳汁移行に関するデータはない。]

小児等への投与

4歳未満の小児における本剤の使用経験は限られている。本剤投与による溶血性貧血を含むリスクとベネフィットを考慮した上で、投与の可否を慎重に判断すること。

過量投与

徴候・症状
本剤の過量投与により、腹部仙痛、嘔吐、黄疸、心窩部灼熱感・苦悶、不整脈及びQT延長を含む心臓血管系の障害、中枢神経系の障害、チアノーゼ、メトヘモグロビン血症、中等度の白血球増加又は白血球減少、貧血、顆粒球減少、急性溶血性貧血などが発現することがある。

処置
催吐あるいは胃洗浄により胃内容物を排出し、患者の状態を観察すること。必要に応じて一般的な支持療法を行うこと。
症状のあるメトヘモグロビン血症に対しては、メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー)1〜2mg/kgにより治療すること。

その他の注意

1.
遺伝毒性試験のうち、細菌を用いる復帰突然変異試験及びマウス骨髄細胞染色体異常試験において陽性結果が報告されている1〜4)

2.
サル14日間及び28日間経口投与毒性試験で脳神経系への影響(大脳皮質における浮腫及びグリオーシス、並びに背側運動核、視索上核及び室傍核における細胞消失、細胞凝集、核濃縮等)が認められたとの報告がある5〜6)

3.
ラット器官形成期投与試験で母動物に強い毒性が認められる用量で胎児にも影響(内臓異常、骨格変異等)が認められたとの報告がある7〜8)

薬物動態

1. 血中濃度と薬物動態パラメータ

(1) 健康成人における薬物動態(外国人データ)9)
健康成人(10例)にプリマキン30mgを単回投与したときの薬物動態パラメータを以下に示す。

(2) 三日熱マラリア患者における薬物動態(外国人データ)10)
三日熱マラリア患者(7例)にプリマキン15mgを1日1回反復経口投与したときの薬物動態パラメータを以下に示す。

2. 吸収(外国人データ)9, 11)
健康成人(5例)にプリマキン45mgを単回投与したときの経口バイオアベイラビリティは96%であった。
健康成人(20例)にプリマキン30mgを空腹時及び食事中に単回経口投与したとき、プリマキンのCmax及びAUCinfの幾何平均は、食事中の投与により空腹時投与よりも、それぞれ26及び14%増加した。tmax(中央値)は、空腹時投与で2.0時間、食事中の投与で1.5時間であった。

3. 分布(in vitroデータ)12)
In vitroにおいて、血漿中のプリマキンは主にα1-酸性糖タンパク質に結合することが示唆された。

4. 代謝(外国人データ)13)
プリマキンは速やかに代謝され、主代謝物はカルボキシプリマキンである。

5. 排泄(外国人データ)14)
健康被験者(6例)にプリマキン45mgを単回経口投与したときの投与24時間後までの未変化体の尿中排泄率は1%未満であった。

6. 腎機能障害患者における体内動態(外国人データ)15)
慢性腎疾患患者にプリマキン15mgを単回投与したとき、健康成人の薬物動態に比較して違いは認められなかった。

7. 薬物相互作用

(1) in vitroデータ16〜19)
プリマキンは、MAO-A、CYP1A2, 2C19, 2D6及び3A4により代謝され、CYP1A2を阻害する可能性が示された。

(2) プリマキンの薬物動態パラメータに及ぼす併用薬の影響(外国人データ)20)
(3) 併用薬の薬物動態パラメータに及ぼすプリマキンの影響(外国人データ)21, 22)
(注)国内で承認された本剤の用法・用量は30mg1日1回である。[【用法及び用量】の項参照]

薬物動態の表

血中濃度と薬物動態パラメータ:健康成人にプリマキン30mgを単回投与したときの薬物動態パラメータ

投与量
(mg) 
Cmax
(ng/mL) 
tmax
(h) 
AUCinf
(ng・h/mL) 
t1/2
(h) 
30 120
(81−151) 
2.0
(1.0−2.0)a 
1094
(454−1723) 
7.9±2.5b 

幾何平均(最小値−最大値)
a:中央値(最小値−最大値)、b:平均値±標準偏差


血中濃度と薬物動態パラメータ:三日熱マラリア患者にプリマキン15mgを1日1回反復投与したときの薬物動態パラメータ

測定日 Cmax
(ng/mL) 
tmax
(h) 
AUCinf
(ng・h/mL) 
t1/2
(h) 
1日目 50.7±21.2 2.3±1.1 480±260 5.6±1.0 
14日目 49.7±14.4 2.1±0.9 490±190 5.8±0.9 

平均値±標準偏差


薬物相互作用:プリマキンの薬物動態パラメータに及ぼす併用薬の影響

併用薬 例数 プリマキンの
用法・用量 
併用薬の
用法・用量 
Cmax
(ng/mL) 
CLPO
(L/h) 
メフロキン 9 45mg
単回 
非併用 167
(113−532) 
33.1
(17.6−49.3) 
メフロキン 9 45mg
単回 
10mg/kg
単回 
229
(114−503) 
34.0
(21.7−49.0) 
キニーネ 7 45mg
単回 
非併用 271
(147−431) 
24.8
(12.6−48.4) 
キニーネ 7 45mg
単回 
10mg/kg
1日3回 
295
(64−308) 
21.3
(15.9−73.0) 

中央値(最小値−最大値)


薬物相互作用:併用薬の薬物動態パラメータに及ぼすプリマキンの影響

併用薬 例数 併用薬の
用法・用量 
プリマキンの
用法・用量 
Cmax
(ng/mL) 
AUCinf
(ng・h/mL) 
メフロキン 8 750mg
単回 
非併用 1161±120 20.0±3.8 
メフロキン 8 750mg
単回 
45mg単回 1179±153 20.2±4.8 
エチニルエストラジオール 6 エチニルエストラジオール/
レボノルゲストレル:
30/150μg
単回 
非併用 − 929±188 
エチニルエストラジオール 6 エチニルエストラジオール/
レボノルゲストレル:
30/150μg
単回 
45mg単回 − 985±223 
レボノルゲストレル 6 エチニルエストラジオール/
レボノルゲストレル:
30/150μg
単回 
非併用 − 22.4±6.5 
レボノルゲストレル 6 エチニルエストラジオール/
レボノルゲストレル:
30/150μg
単回 
45mg単回 − 29.7±10.3 

平均値±標準偏差
*:μg・day/mL


臨床成績

海外臨床成績
海外において実施された、三日熱マラリア患者を対象とした試験の結果は以下のとおりである。

臨床成績の表

用法・用量 例数 再発例(%) 
30mg/日 14日間a) 52 0 
0.5mg/kg/日 14日間b) 55 1(1.8) 

a)アーテスネート(本邦未承認)が投与された12〜60歳の患者にプリマキンが投与され、28日間追跡23)
b)クロロキン(本邦未承認)が投与された3歳以上の患者にプリマキンが投与され、11ヵ月間追跡24)


薬効薬理

1. 薬理作用In vitro試験:P. vivax及びP. ovaleを用いた試験系はいまだ十分に確立されていないため、サルに感染するマラリア原虫であるP. cynomolgiが用いられている)

(1)
カニクイザルの培養肝細胞にP. cynomolgiを感染させたモデルにおいて、肝細胞内の休眠体原虫に対するプリマキンの殺作用が認められた(IC50=0.80μmol/L)25)

(2)
アカゲザルの培養肝細胞にP. cynomolgiを感染させたモデルにおいて、10μmol/Lのプリマキン処理で肝細胞内の休眠体原虫数が対照群の10%程度に減少した26)

2. 作用機序
作用機序については十分な解明がなされていないが、主に、休眠体原虫に対するミトコンドリア電子伝達系阻害27)、活性酸素による酸化的損傷28)によるものと推察されている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
プリマキンリン酸塩(Primaquine Phosphate)

化学名
(4RS)-N 4-(6-Methoxyquinolin-8-yl)pentane-1,4-diamine diphosphate

分子式
C15H21N3O・2H3PO4

分子量
455.34

構造式

性 状
本品はだいだい色〜赤色の粉末である。
本品は水にやや溶けやすく、エタノールにほとんど溶けない。

融 点
197〜198℃

分配係数
2.1〜3.2

承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

包装

(プラスチックボトル)14錠

主要文献及び文献請求先

主要文献

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文献請求先

サノフィ株式会社 コールセンター くすり相談室

〒163-1488 東京都新宿区西新宿三丁目20番2号

電話番号
フリーダイヤル 0120-109-905

FAX番号
(03)6301-3010

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売
サノフィ株式会社

〒163-1488 東京都新宿区西新宿三丁目20番2号