シムレクト静注用20mg


作成又は改訂年月

** 2016年3月改訂 (第14版)

* 2015年5月改訂

日本標準商品分類番号

876399

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
*2014年3月

国際誕生年月
1998年4月

薬効分類名

急性拒絶反応抑制剤
(抗CD25モノクローナル抗体)

承認等

販売名
シムレクト静注用20mg

販売名コード

6399418D1032

承認・許可番号

承認番号
22000AMX01626000
商標名
Simulect i.v. injection 20mg

薬価基準収載年月

2008年12月

販売開始年月

2002年4月

貯法・使用期限等

貯法

凍結を避け、2〜8℃に保存

使用期限

包装に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

生物由来製品

劇薬

処方箋医薬品

(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

シムレクト静注用20mgは、1バイアル中に下記成分・分量を含有する凍結乾燥注射剤で、用時溶解して用いる。
溶解液として日局注射用水が添付されている。

有効成分

バシリキシマブ(遺伝子組換え)21.5mg

添加物

無水リン酸一水素ナトリウム:1.066mg
リン酸二水素カリウム:7.753mg
塩化ナトリウム:1.729mg
精製白糖:21.5mg
グリシン:43.0mg
D-マンニトール:86.0mg

添付溶解液

日局注射用水5mL

**本剤の有効成分であるバシリキシマブ(遺伝子組換え)は、マウスハイブリドーマ細胞Sp2/0-Ag14から産生されるヒト/マウス キメラ型モノクローナル抗体である。バシリキシマブ(遺伝子組換え)の製造工程における培地成分として、ウシインスリン(膵臓)、ウシ胎仔血清、ヒト血清アルブミン、ヒトトランスフェリン(血液)を使用している。

性状

性状

白色の塊又は粉末で、添付溶解液に溶解後は無色で澄明又は混濁した液である。

pH

5.7〜6.3(添付溶解液で溶解後)

浸透圧比(生理食塩液に対する比)

約1(添付溶解液で溶解後)

一般的名称

バシリキシマブ(遺伝子組換え)静注用

特殊記載項目

本剤は、製造工程の極めて初期の段階(セルバンク作製時)において、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス及びヒト免疫不全ウイルスに対する核酸増幅検査を実施していないヒト血液由来成分(ヒト血清アルブミン及びヒトトランスフェリン)を培地成分の一部として使用しています。したがってウイルス感染症伝播のリスクを完全には否定し得ないことから、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、本剤を投与するようお願いします。(「重要な基本的注意」の項参照)

警告

本剤の投与は、免疫抑制療法及び臓器移植患者の管理に精通している医師のもとで使用すること。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能又は効果

腎移植後の急性拒絶反応の抑制

用法及び用量

通常、成人にはバシリキシマブ(遺伝子組換え)として40mgを総用量とし、20mgずつ2回に分けて、静脈内に注射する。初回投与は移植術前2時間以内に、2回目の投与は移植術4日後に行う。
静脈内注射に際しては、本剤1バイアルを添付の溶解液(注射用水)5mLで溶解し、全量を投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1.
本剤は、移植術を受けることが確実であるときのみ投与を開始すること。

2.
本剤は、腎移植において一般的に用いられる免疫抑制療法に加えて投与すること。

3.
初回投与後に高度の過敏症反応や移植臓器廃絶が生じた場合は、2回目の投与を中止すること。

4.
再移植等で、本剤又は他のマウス由来製剤の投与歴のある患者に投与する場合は、過敏症反応の発現に十分注意すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

低体重の患者〔体重40kg未満の成人に本剤を投与した場合は、本剤の免疫抑制期間が延長される可能性があることから、観察を十分に行い、感染症等の発現に注意すること。〕

重要な基本的注意

1.
免疫抑制療法は、二次的感染症に対し感受性を高める可能性がある。二次的感染が生じた場合には適切な治療を行うこと。

2.
免疫抑制剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。また、HBs抗原陰性の患者において、免疫抑制剤の投与開始後にB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎を発症した症例が報告されている。また、C型肝炎ウイルスキャリアの患者において、免疫抑制剤の投与開始後にC型肝炎の悪化がみられることがある。肝炎ウイルスキャリアの患者に本剤を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化やC型肝炎の悪化の徴候や症状の発現に注意すること。

3.
本剤は、製造工程の極めて初期の段階(マスターセルバンク及びワーキングセルバンクの作製時)で、培地成分の一部としてヒト血液由来成分であるヒト血清アルブミン及びヒトトランスフェリンを使用しているが、最終製品の成分としては含まれていない。これらヒト血液由来成分に対して原血漿を対象とした核酸増幅検査は実施していないが、血清学的検査によりウイルスの抗原又はウイルスに対する抗体が陰性であることを確認している。更に、これらヒト血液由来成分及びバシリキシマブ(遺伝子組換え)の製造において、複数の工程によりウイルスの除去・不活化をしており、最終製品へのB型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)及びヒト免疫不全ウイルス(HIV-1及びHIV-2)混入の可能性は極めて低い。また、ヒトトランスフェリンの製造にフランスで採血したヒト血液を用いているが、本剤の投与により伝達性海綿状脳症(TSE)がヒトに伝播したとの報告はなく、TSEに関する理論的なリスク評価値は、一定の安全性を確保する目安に達しており、本剤によるTSE伝播のリスクは極めて低い。本剤の投与に際しては、その旨の患者又はその保護者への説明を考慮すること。

相互作用

併用禁忌

(併用しないこと)

薬剤名等
生ワクチン(乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、経口生ポリオワクチン、乾燥BCG等)

臨床症状・措置方法
免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症するおそれがあるので併用しないこと。

機序・危険因子
免疫抑制下で生ワクチンを接種すると増殖し、病原性をあらわす可能性がある。

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
不活化ワクチン(不活化インフルエンザワクチン等)

臨床症状・措置方法
ワクチンの効果が得られないおそれがある。

機序・危険因子
免疫抑制作用によって、ワクチンに対する免疫が得られないおそれがある。

副作用

*国内での成人腎移植患者を対象とした臨床試験〔本剤を1回20mg(総用量40mg)使用:総症例31例〕において、何らかの副作用が報告されたのは25例(80.6%)で、主なものは発熱9例(29.0%)、サイトメガロウイルス感染7例(22.6%)、鼻咽頭炎4例(12.9%)等であった。また臨床検査値の異常は21例(67.7%)に認められ、主なものはリンパ球数減少9例(29.0%)、血中LDH増加6例(19.4%)、ALT(GPT)増加、白血球数増加各5例(16.1%)、AST(GOT)増加、C-反応性蛋白増加各4例(12.9%)等であった。 (承認時までの集計)
外国における成人腎移植患者を対象とした第III相臨床試験〔シクロスポリン及び副腎皮質ホルモン剤に加え、本剤又はプラセボを投与した二重盲検試験、1回20mg(総用量40mg)使用:総症例722例〕において、本剤投与群363例中123例(33.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、尿路感染37例(10.2%)、ウイルス感染23例(6.3%)、単純疱疹14例(3.9%)、肺炎8例(2.2%)、高カリウム血症、便秘、発熱各7例(1.9%)等であった。
シムレクト静注用20mgの使用成績調査において、1,551例(小児105例を含む)中372症例(24.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、サイトメガロウイルス感染144例(9.3%)、サイトメガロウイルス血症45例(2.9%)、サイトメガロウイルス検査陽性39例(2.5%)、高血圧・血圧上昇24例(1.5%)等であった。 (シムレクト静注用20mg再審査終了時までの集計)
(外国の試験では、国内とは異なり、本剤との因果関係が「関連ないらしい」と判定されたものを除外して集計)

重大な副作用

1. *急性過敏症反応(頻度不明注1)
急性過敏症反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、以下のようなアナフィラキシー症状を含む異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、その後の投与は行わないこと。

・皮膚症状
発疹、蕁麻疹、そう痒症

・呼吸器
呼吸困難、呼吸不全、肺水腫、気管支痙攣、喘鳴、くしゃみ

・循環器
低血圧、頻脈、心不全、毛細管漏出症候群

・その他
サイトカイン遊離症候群

2. *感染症(5%以上注2)
細菌、真菌あるいはウイルスによる重篤な感染症(肺炎、敗血症、尿路感染症、単純疱疹等)があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化があらわれることがある。本剤を投与する場合は観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. *進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明注1)
進行性多巣性白質脳症(PML)があらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4. *BKウイルス腎症(0.13%注3)
BKウイルス腎症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1. 精神神経系
(5%以上注2)) 
頭痛

2. 精神神経系
(5%未満注2)) 
痙攣、第3脳神経麻痺

3. 眼
(5%未満注2)) 
眼の異常感、複視、眼痛、光視症

4. 呼吸器
(頻度不明注1)) 
鼻炎

5. 呼吸器
(5%以上注2)) 
口腔咽頭痛、咳嗽、鼻漏、湿性咳嗽

6. 呼吸器
(5%未満注2)) 
痰貯留

7. 循環器
(5%以上注2)) 
高血圧・血圧上昇

8. 血管
(5%未満注2)) 
肺塞栓症、血管炎、静脈血栓症

9. 血液
(5%以上注2)) 
リンパ球数減少、白血球数増加、血小板数増加、白血球数減少

10. *血液
(5%未満注2)) 
単球数減少、好中球数減少、好中球数増加、貧血注3)

11. 消化器
(5%以上注2)) 
下痢

12. *消化器
(5%未満注2)) 
悪心、便秘注3)

13. 肝臓
(5%以上注2)) 
血中LDH増加、AST(GOT)増加、ALT(GPT)増加、血中ALP増加、血中ビリルビン増加、γ-GTP増加

14. 泌尿器
(5%以上注2)) 
尿中蛋白陽性

15. 泌尿器
(5%未満注2)) 
血中クレアチニン増加、血中尿素増加

16. 皮膚
(頻度不明注1)) 
術後創合併症、多毛症

17. 皮膚
(5%以上注2)) 
そう痒症、発疹

18. その他
(頻度不明注1)) 
疼痛、体重増加

19. その他
(5%以上注2)) 
発熱、C-反応性蛋白増加、悪寒、胸痛、血中トリグリセリド増加

20. *その他
(5%未満注2)) 
けん怠感、下垂体の良性腫瘍、関節痛、筋肉痛、血中リン減少、血中アルブミン減少、尿中ブドウ糖陽性、抗体検査陽性、末梢性浮腫、高カリウム血症注3)、高コレステロール血症注3)

*注1)シムレクト静注用20mg承認時及びシムレクト小児用静注用10mg承認時までに外国でのみ発現した副作用は、頻度不明とした。

注2)シムレクト静注用20mg承認時及びシムレクト小児用静注用10mg承認時までの集計。

*注3)シムレクト静注用20mgの使用成績調査で認められた副作用。

高齢者への投与

高齢者では一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないこと。また、本剤最終投与後4ヵ月間は、避妊すること。〔本剤はIgG抗体であることから胎盤を通過すると考えられる。また、妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕

2.
授乳中の婦人には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間は授乳を避けさせること。〔本剤はIgG抗体であることから、母乳中に移行すると考えられる。〕

小児等への投与

1.
低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない(国内での使用経験がない)。
また、体重10kg未満の小児等に対する使用経験は少ない。1〜3)

2.
小児等へシムレクトを投与する場合には、シムレクト小児用静注用10mgの添付文書を参照すること。1〜3)

適用上の注意

1.
調製時

(1)
1バイアルあたり添付の日局注射用水5mLをゆっくり加え、激しい振とうを避けて溶解すること。

(2)
点滴静注を行う場合は、生理食塩液又は5%ブドウ糖液で50mL以上に希釈し、20〜30分で投与する。また、溶液を混和する際は点滴バッグを激しく振とうしないこと。

(3)
本剤は蛋白製剤であるために、溶解後半透明の混濁がみられることがあるが、これにより本剤の薬効は影響を受けない。

(4)
外観に異常を認めた場合には使用しないこと。

(5)
他の製剤との混注は行わないこと。

(6)
溶解後は、速やかに使用すること。また、使用後の残液は微生物汚染のおそれがあるので再使用しないこと。

2.
透析時

本剤投与後に透析を行う場合は、ポリアクリロニトリル(PAN)膜及びポリエステルポリマーアロイ(PEPA)膜の使用を避けることが望ましい。〔in vitroでの透析膜への吸着試験において、PAN膜でバシリキシマブの濃度低下が認められ、PEPA膜で濃度低下の可能性が示唆された。〕4)

その他の注意

1.
シムレクト投与後、抗イデオタイプ抗体反応及びヒト抗マウス抗体反応が認められたとの報告がある。5〜8)

2.
免疫抑制剤による治療を受けた腎移植患者では、悪性腫瘍(特に悪性リンパ腫、皮膚癌等)の発生率が高いとする報告がある。

薬物動態

1.
国内の新規成人生体腎移植患者(11例、体重42.5〜88.0kg)を対象とした試験において、本剤を移植術前2時間以内と移植術4日後の2回、それぞれ20mgずつ静脈内投与したところ、血清中濃度(ELISA法)は半減期8.2±2.5日(平均±標準偏差)で減衰したが、初回投与日から44〜54日(中央値45日)の期間、IL-2受容体を完全抑制(IL-2受容体α鎖(CD25)発現率が3%以下)できる閾値濃度(0.2μg/mL)を上回った。8,9)

2.
国内試験と同一の用法・用量で実施された外国試験においても、シムレクトは同様な血清中濃度-時間曲線(半減期7.7±3.3日)を示した。一方、IL-2受容体抑制期間は25〜43日(中央値35日)であった。7)
国内試験及び外国試験6,7,10)で得られた全血清中濃度成績を非線形混合効果モデル(NONMEM)を用いて母集団薬物動態解析した結果、シムレクトのクリアランスと分布容積に対して体重が有意(P<0.001)な共変量であり、年齢、性別、人種との関連性は認められなかった。なお、クリアランスと分布容積は体重にほぼ比例することが示唆されている。

臨床成績

1. 国内成人臨床成績
国内で実施された2つの臨床試験(シクロスポリン及び副腎皮質ホルモン剤を併用)における新規腎移植患者(総症例31例)において、移植後6ヵ月までに急性拒絶反応が認められなかった患者の割合(無発現率)は以下のとおりであった(Kaplan-Meier(K-M)法)。8)

2. 外国成人臨床成績

(1)
成人腎移植患者を対象とし、シクロスポリン及び副腎皮質ホルモン剤に加え、本剤又はプラセボを投与した二重盲検試験(総症例722例)において、移植後0〜6ヵ月間に急性拒絶反応(死亡、腎機能廃絶を含む)が認められなかった患者の割合(無発現率)は、本剤投与群で有意に高く(P<0.001、K-M推定量の差)、また移植12ヵ月後でも同様に本剤投与群が有意に高かった(P<0.001、K-M推定量の差)。7,11,12)

拒絶反応所見を除いた有害事象の発現率は、本剤投与群、プラセボ投与群(P群)の両群とも99%で、ほぼ全例に有害事象の発現が認められた。最も多く認められた有害事象は便秘(本剤投与群48%、P群49%)で、ついで尿路感染症(本剤投与群46%、P群46%)、疼痛(本剤投与群42%、P群39%)、嘔気(本剤投与群34%、P群40%)等で、高頻度(発現率20%以上)で認められた有害事象において、本剤投与群に特異的に認められた有害事象はなかった。
(※薬剤との関連性の有無にかかわらず治験中に発現したもの)
本試験終了後、4年間の追跡調査(総症例586例)を行った。本試験終了から移植後60ヵ月までのリンパ増殖性疾患及び悪性腫瘍の発現率は本剤投与群、P群ともに7%であった。また移植後60ヵ月までに本剤投与群とP群間の生着率に有意差はみられなかった。死亡率は本剤投与群15%、P群11%であり有意差はみられなかった。主な死因は、両群ともに心疾患であった。13)

(2)
成人腎移植患者を対象とし、シクロスポリン、副腎皮質ホルモン剤及びアザチオプリンに加え本剤又はプラセボを投与した二重盲検試験(総症例340例)において、移植後6ヵ月までに急性拒絶反応が認められなかった患者の割合(無発現率)は、本剤投与群78.7%、P群64.3%で、本剤投与群で有意に高かった(P=0.002、K-M推定量の差)。
拒絶反応及び感染症を除いた有害事象の集計では、本剤投与群88.7%、P群87.8%に発現が認められた。また、感染症の発現率は本剤投与群65.5%、P群65.7%であった。14,15)

(3)
成人腎移植患者を対象とし、シクロスポリン、副腎皮質ホルモン剤及びミコフェノール酸モフェチルに加え本剤又はプラセボを投与した二重盲検試験(総症例123例)において、移植後6ヵ月までに急性拒絶反応が認められなかった患者の割合(無発現率)は、本剤投与群84.7%、P群73.4%で、本剤投与群で有意に高かった(P=0.047、K-M推定量の差)。
有害事象の集計では、本剤投与群98.3%、P群96.9%で、ほぼ全例に発現が認められた。また、感染症の発現率は本剤投与群62.7%、P群70.3%であった。16)

薬効薬理

バシリキシマブは、ヒトIL-2受容体α鎖に対するマウスモノクローナル抗体であるRFT-5を基に、ヒトにおける異種抗原に対する免疫原性を減弱させ、バシリキシマブの効力であるIL-2の受容体結合阻害作用時間の延長を目的として開発されたヒト/マウス キメラ型モノクローナル抗体である。17)

(1) IL-2受容体に対する作用
バシリキシマブはヒト、アカゲザル及びカニクイザル由来の活性化T細胞において、細胞表面に選択的に発現するIL-2受容体α鎖(CD25)に対して特異的な親和性を有し、IL-2のIL-2受容体に対する結合を抑制した(in vitro)。

(2) T細胞に対する作用
バシリキシマブは、ヒト末梢血由来T細胞の活性化及び混合リンパ球反応を抑制した(in vitro)。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
バシリキシマブ(遺伝子組換え)
Basiliximab(genetical recombination)

分子量
約147,000

性状
遺伝子組換えによるヒト/マウス キメラ型モノクローナル抗体(IgG1)で、1,316個のアミノ酸残基からなる糖蛋白質。無色で澄明又は混濁した液である。

包装

シムレクト静注用20mg 1バイアル
溶解液(日本薬局方 注射用水5mL)添付

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
Sterkers,G.et al.:Transplant. Proc. 32(8),2757,2000 〔SILM00119〕

2)
Physicians’Desk Reference 62,2281,2008 〔SILS00053〕

3)
Offner,G.et al.:Transplantation 74(7),961,2002 〔SILM00262〕

4)
社内資料:透析膜への吸着(in vitro) 〔SILU00029〕

5)
Kovarik,J.M.et al.:Transplantation 74(7),966,2002 〔SILM00260〕

6)
社内資料:外国成人腎移植患者における安全性及び耐容性の検討 〔SILU00002〕

7)
社内資料:成人腎移植患者における外国第III相臨床試験 〔SILU00003〕

8)
社内資料:成人腎移植患者における国内臨床試験 〔SILU00004〕

9)
Haba,T.et al.:Transplant. Proc. 33(7-8),3174,2001 〔SILM00193〕

10)
社内資料:外国成人腎移植患者における薬物動態の検討 〔SILU00005〕

11)
Nashan,B.et al.:Lancet 350(9086),1193,1997 〔SILM00005〕

12)
Kahan,B.D.et al.:Transplantation 67(2),276,1999 〔SILM00027〕

13)
社内資料:成人腎移植患者における外国第III相臨床試験:期間延長非盲検試験の5年生存率 〔SILU00030〕

14)
Ponticelli,C.et al.:Transplantation 72(7),1261,2001 〔SILM00173〕

15)
社内資料:外国成人腎移植患者におけるアザチオプリンを含む3剤併用治療におけるプラセボとの二重盲検比較試験 〔SILU00006〕

16)
Lawen,J.G.et al.:Transplantation 75(1),37,2003 〔SILM00620〕

17)
社内資料:T細胞、IL-2レセプターに対する薬理作用 〔SILU00008〕

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

ノバルティスファーマ株式会社 ノバルティスダイレクト

〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売
ノバルティス ファーマ株式会社

東京都港区虎ノ門1-23-1