クレスチン細粒


作成又は改訂年月

**2015年4月改訂 (第9版)A04

*2012年7月改訂

日本標準商品分類番号

874299

日本標準商品分類番号等

再評価結果公表年月(最新)
1989年12月

薬効分類名

抗悪性腫瘍剤

承認等

販売名
クレスチン細粒

販売名コード

4299001A1114

承認・許可番号

承認番号
22100AMX01081
商標名
KRESTIN
(略称: PSK)

薬価基準収載年月

2009年9月

販売開始年月

2009年9月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

包装に表示の使用期限内に使用すること。

規制区分

処方箋医薬品

※注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1包 (1g) 中に次の成分を含有

たん白質と結合した多糖類で、かわらたけの菌糸体より得られたもの1g

性状

褐色又は褐色を帯びた細粒で、わずかに特異なにおいがあり、味はない。

識別コード

KRH101

効能又は効果

胃癌 (手術例) 患者及び結腸・直腸癌 (治切除例) 患者における化学療法との併用による生存期間の延長
小細胞肺癌に対する化学療法等との併用による奏効期間の延長

用法及び用量

1日3gを1〜3回に分服する。

使用上の注意

副作用

調査総症例11,300例中114例 (1.01%) 126件に副作用が発現し、その主なものは下痢 (0.25%)、悪心・嘔気 (0.24%)、嘔吐 (0.15%)、食欲不振 (0.15%) 等の消化器症状であった。
〔新開発医薬品の副作用のまとめ (その44)1)

その他の副作用

1. 消化器
0.1〜5%未満 
下痢
悪心・嘔気
嘔吐
食欲不振

2. 消化器
0.1%未満 
胃部不快感

3. 皮膚
0.1%未満 
発疹

高齢者への投与

慎重に投与すること。[一般に高齢者では生理機能が低下している。]

薬物動態

(参考:動物)

吸収・分布・排泄
標識したクレスチンと抗体とを用いてマウス、ラット、ウサギについて検討を行った結果、クレスチンは消化管より速やかに吸収され、脾、骨髄、胸腺などの諸臓器への移行が認められた2〜5)
クレスチンは高分子のままでも吸収されるとともに、呼気を通じて24時間までに約70%が排泄されることが確認された2, 3, 5)

臨床成績

1.
胃癌治切除579例を対象にMMC+クレスチン群 (189例)、MMC+FT-207群 (199例)、MMC+FT-207+クレスチン群 (191例)に分け、多施設共同研究による無作為化比較試験を行った結果、生存率において有意な差でクレスチンの併用効果が認められた6)

2.
胃癌治切除253例を対象に、MMC+5-FUの標準治療群 (129例) とそれにクレスチンを加えたクレスチン併用群 (124例) に分けて無作為化比較対照試験を実施した。術後5年の無症候率はクレスチン併用群が70.7%、標準治療群が59.4%であり、5年生存率はそれぞれ73.0%、60.0%であった。無症候期間ならびに生存期間はいずれもクレスチン併用群において、有意の延長が認められた7)

3.
結腸・直腸癌の治切除448例 (結腸癌249例、直腸癌199例) を対象に、MMC+5-FUの対照群 (227例) とそれにクレスチンを加えたクレスチン併用群 (221例) に分けて無作為化比較対照試験を実施した。術後5年の無症候率はクレスチン併用群72.3%、対照群63.2%、5年生存率はそれぞれ78.5%、69.7%であった。無症候期間ならびに生存期間はいずれもクレスチン併用群において有意の延長が認められた8)

4.
小細胞肺癌非観血的治療例97例を対象に無作為化比較試験により化学療法群 (49例) と免疫化学療法群 (48例) の予後比較を検討した結果、奏効期間はクレスチン併用群で有意の差で延長し、また有効例、予後因子良好例でクレスチン併用群は生存期間延長傾向がみられた9)

薬効薬理

1. 抗腫瘍作用
in vitro の系でP388白血病10)、ヒト肝細胞株 (C-CH-20)11)等に対し細胞増殖抑制を示し、in vivo の系では、Sarcoma180、ラット肝癌AH-1312)等の同種腫瘍の他、MC誘発肉腫(MC-213)、MCS-814))、Lewis肺癌、B-16、X5563等15)の同系腫瘍に対しても抗腫瘍効果を示した。

2. 作用機序

(1)
in vivo においてマウス同系腫瘍細胞 (EL4) によって誘導される細胞障害活性を増強した16)in vitro においてマウス脾細胞の同種腫瘍細胞 (P815) に対する細胞障害活性を増強した17)

(2)
担癌 (Lewis肺癌など) による異種赤血球に対する抗体産生能及び遅延型足蹠反応の低下を防止した18)

(3)
担癌 (EL4) によって亢進するサプレッサー細胞活性を抑制した18)

(4)
正常19)、担癌 (MH134)20)及びウイルス感染マウス19)のNK細胞活性を増強した。

(5)
担癌 (EL4など) によって低下するマクロファージ走化性を回復した21)。正常ラット腹腔マクロファージの腫瘍細胞 (SMT-2) に対する増殖抑制活性を増強した22)

(6)
担癌 (MM102) により低下したインターフェロン産生能を回復した23)。正常及び担癌 (Car.755) マウスのIL-1、IL-2産生能を増強した24)

(7)
担癌 (Meth A) によって起こる胸腺の萎縮、細胞数の減少を防止した25)

(8)
担癌個体由来免疫抑制物質による抗体産生能及び遅延型足蹠反応の低下を防止した26)

(9)
経口投与によりパイエル氏板などの腸管免疫系の活性化を示した27)

有効成分に関する理化学的知見

性状
本剤は褐色又は褐色を帯びた細粒で、わずかに特異なにおいがあり、味はない。水に溶けやすく、エタノール (95) にほとんど溶けない。

溶状
本剤1gに水100mLを加えて溶かすとき、液は褐色でわずかな濁りがある。

包装

クレスチン細粒 1g×84包

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
医薬品副作用情報 No.48 厚生省薬務局 1981

2)
藤田 浩: Pharma Medica 1983;1(3): 407-419

3)
H Fujita, et al.: 13th Int Congress of Chemotherapy Vienna 1983: 42-45

4)
V Mizuhira, et al.: Recent Advances in Chemotherapy Anticancer Section 2 1985: 826-827

5)
M Ikuzawa, et al.: Int J Immunopharmacology 1988; 10(4): 415-423

6)
新本 稔ほか: Oncologia 1985; 14: 171-180

7)
H Nakazato, et al.: Lancet 1994; 343(8906): 1122-1126

8)
三富利夫ほか: 日本癌治療学会誌 1993; 28(1): 71-83

9)
今野 淳ほか: 肺癌 1988; 28(1): 19-28

10)
柳川 正ほか: 癌と化学療法 1984; 11(10): 2155-2162

11)
佐野秀一ほか: 癌と化学療法 1981; 8(5): 778-783

12)
塚越 茂: 医学のあゆみ 1974; 91(9): 505-510

13)
R Ohno, et al.: Gann 1975; 66(6): 679-681

14)
S Abe, et al.: Gann 1978; 69(2): 223-228

15)
安藤隆雄ほか: 日本癌学会 第39回総会 1980: 130

16)
S Tsuru, et al.: J Clin Lab Immunol 1983; 10(4): 215-219

17)
MJ Ehrke, et al.: Int J Immunopharmacology 1983; 5(1): 35-42

18)
K Nomoto, et al.: 13th Int Congress of Chemotherapy Vienna 1983

19)
K Ebihara, et al.: J Virology 1984; 51(1): 117-122

20)
DD Mickey:Recent Advances in Chemotherapy Anticancer Section 2 1985: 766-767

21)
安藤隆雄ほか: 癌と化学療法 1984; 11(4): 827-834

22)
武市紀年: Oncologia 1982; 1(1): 54-68

23)
H Kitani, et al.: J Clin Lab Immunol 1984; 15(4): 211-214

24)
K Yamada: Recent Advances in Chemotherapy Anticancer Section 2 1985: 876-877

25)
S Tsuru, et al.: J Clin Lab Immunol 1983; 11(1): 43-46

26)
松永謙一ほか: 癌と化学療法 1980; 7(3): 496-503

27)
K Matsunaga, et al.: Anticancer Res 1987; 7(3B): 509-512

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

**,*第一三共株式会社 製品情報センター

〒103-8426 東京都中央区日本橋本町3-5-1

TEL: 0120-189-132

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*製造販売元
株式会社クレハ

東京都新宿区百人町3-26-2

販売元
第一三共株式会社

東京都中央区日本橋本町3-5-1