スターシス錠30mg/ スターシス錠90mg


作成又は改訂年月

**2015年8月改訂(第20版)

*2014年4月改訂

日本標準商品分類番号

873969

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2009年3月

効能又は効果追加承認年月(最新)
2008年12月

国際誕生年月
1999年6月

薬効分類名

速効型食後血糖降下剤

承認等

販売名
スターシス錠30mg

販売名コード

YJ(医情研)コード
3969006F1020

承認・許可番号

承認番号
21100AMZ00510
商標名
Starsis Tablets 30mg

薬価基準収載年月

1999年8月

販売開始年月

1999年8月

貯法・使用期限等

貯法

気密容器、室温保存

使用期限

ケース等に表示(製造後3年)

基準名

日本薬局方

ナテグリニド錠

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)

日局 ナテグリニド 30mg

添加物

ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、タルク、酸化チタン、乳糖水和物、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース

性状

剤形

フィルムコーティング錠

白色

外形


外形


外形

側面

大きさ

直径
約7.1mm

大きさ

厚さ
約3.5mm

重量

約0.12g

販売名
スターシス錠90mg

販売名コード

YJ(医情研)コード
3969006F2026

承認・許可番号

承認番号
21100AMZ00511
商標名
Starsis Tablets 90mg

薬価基準収載年月

1999年8月

販売開始年月

1999年8月

貯法・使用期限等

貯法

気密容器、室温保存〔90mg錠:吸湿性があるので、PTPシートの状態で保存すること。〕

使用期限

ケース等に表示(製造後3年)

基準名

日本薬局方

ナテグリニド錠

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)

日局 ナテグリニド 90mg

添加物

ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、タルク、酸化チタン、カルメロース、クロスポビドン、三二酸化鉄

性状

剤形

フィルムコーティング錠

淡赤色

外形


外形


外形

側面

大きさ

直径
約8.1mm

大きさ

厚さ
約4.3mm

重量

約0.17g

一般的名称

ナテグリニド錠

Nateglinide

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]

2.
透析を必要とするような重篤な腎機能障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。]

3.
重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

4.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

5.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等ヘの投与」の項参照)

効能又は効果

2型糖尿病における食後血糖推移の改善
ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。

1.
食事療法・運動療法のみ

2.
食事療法・運動療法に加えてα-グルコシダーゼ阻害剤を使用

3.
食事療法・運動療法に加えてビグアナイド系薬剤を使用

4.
食事療法・運動療法に加えてチアゾリジン系薬剤を使用

効能又は効果に関連する使用上の注意

1.
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、老人性糖代謝異常、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。

2.
糖尿病治療の基本である食事療法・運動療法のみを行っている患者では、投与の際、空腹時血糖が120mg/dL以上、又は食後血糖1又は2時間値が200mg/dL以上の患者に限る。

3.
食事療法・運動療法に加えてα-グルコシダーゼ阻害剤を使用している患者では、投与の際の空腹時血糖値は140mg/dL以上を目安とする。

用法及び用量

通常、成人にはナテグリニドとして1回90mgを1日3回毎食直前に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を120mgまで増量することができる。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤は、食後投与では速やかな吸収が得られず効果が減弱する。効果的に食後の血糖上昇を抑制するため、本剤の投与は毎食前10分以内(食直前)とすること。また、本剤は投与後、速やかに薬効を発現するため、食前30分投与では食事開始前に低血糖を誘発する可能性がある。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
肝機能障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。また、肝機能障害のある患者においては肝機能障害を悪化させるおそれがある。]

2.
腎機能障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。低用量から開始するなど投与量に十分に注意し、慎重に観察しながら投与すること。]

3.
次に掲げる患者又は状態

(1)
虚血性心疾患のある患者[外国において本剤投与例に心筋虚血の悪化によると思われる心筋梗塞を発症した症例が報告されている。(「副作用」の項参照)]

(2)
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全[低血糖を起こすおそれがある。]

(3)
下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。]

(4)
栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態[低血糖を起こすおそれがある。]

(5)
激しい筋肉運動[低血糖を起こすおそれがある。]

(6)
過度のアルコール摂取者[低血糖を起こすおそれがある。]

(7)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1.
本剤は、速やかなインスリン分泌促進作用を有する。その作用点はスルホニルウレア系薬剤と同じであり、スルホニルウレア系薬剤との相加・相乗の臨床効果及び安全性が確認されていないので、スルホニルウレア系薬剤とは併用しないこと。(「薬効薬理」の項参照)

2.
本剤の服用後、低血糖及び低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与すること。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース等)との併用により低血糖症状が認められた場合には、α-グルコシダーゼ阻害剤が二糖類の消化・吸収を遅延するので、ショ糖ではなくブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。なお、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。

3.
本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、本剤を2〜3カ月投与しても食後血糖に対する効果が不十分な場合(静脈血漿で食後血糖2時間値が200mg/dL以下にコン卜ロールできないなど)には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。

4.
投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意のうえ、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。

5.
肝機能障害の悪化があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

6.
本剤とピオグリタゾン塩酸塩1日45mgの併用における安全性は確立していない。(使用経験はほとんどない。)

相互作用

相互作用の概略

本剤は、主として薬物代謝酵素CYP2C9で代謝される。

併用注意

(併用に注意すること)

**薬剤名等
インスリン製剤
ビグアナイド系薬剤
メトホルミン塩酸塩等
α-グルコシダーゼ阻害剤
アカルボース、ボグリボース等
チアゾリジン系薬剤
ピオグリタゾン塩酸塩注)
DPP-4阻害剤
シタグリプチンリン酸塩水和物等
GLP-1受容体作動薬
リラグルチド等
SGLT2阻害剤
イプラグリフロジン L-プロリン等

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
作用機序が異なる薬理作用の相加作用による血糖降下作用の増強による。

薬剤名等
アルドース還元酵素阻害剤
エパルレスタット

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
in vitro試験結果から、エパルレスタットとの併用により、本剤の血漿中濃度が最大で1.5倍に上昇する可能性が報告されている。

薬剤名等
ピラゾロン系消炎剤
スルピリン水和物等

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
血中蛋白との結合抑制、腎排泄抑制、肝代謝抑制による。

薬剤名等
サリチル酸製剤
アスピリン等

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
血中蛋白との結合抑制、サリチル酸製剤の血糖降下作用による。

薬剤名等
フィブラート系薬剤
クロフィブラート、ベザフィブラート等

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
血中蛋白との結合抑制、肝代謝抑制、腎排泄抑制による。

薬剤名等
ミコナゾール・フルコナゾール・ホスフルコナゾール

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
血中蛋白との結合抑制、肝代謝抑制による。

薬剤名等
プロベネシド

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
腎排泄抑制による。

薬剤名等
クマリン系薬剤
ワルファリンカリウム

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
肝代謝抑制による。

薬剤名等
サルファ剤
スルファメトキサゾール等

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
血中蛋白との結合抑制、肝代謝抑制、腎排泄抑制による。

薬剤名等
クロラムフェニコール

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
肝代謝抑制による。

薬剤名等
β-遮断剤
プロプラノロール塩酸塩等
モノアミン酸化酵素阻害剤

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
肝における糖新生の抑制及び末梢におけるインスリン感受性の増強により血糖が低下する。

薬剤名等
タンパク同化ホルモン剤

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
タンパク同化ホルモン剤が糖尿病患者のみに起こる血糖降下作用に加えて代謝抑制・排泄遅延説がある。

薬剤名等
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン塩酸塩、ミノサイクリン塩酸塩等

臨床症状・措置方法
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニターその他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。

機序・危険因子
インスリン感受性促進による。

薬剤名等
アドレナリン

臨床症状・措置方法
経口血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。
食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用時は血糖値コントロールに注意し頻回に血糖値を測定し、必要に応じ投与量を調節する。

機序・危険因子
末梢でのグルコースの取り込み抑制及び肝での糖新生の促進により、血糖値を上昇させる。

薬剤名等
副腎皮質ホルモン
メチルプレドニゾロン等

臨床症状・措置方法
経口血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。
食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用時は血糖値コントロールに注意し頻回に血糖値を測定し、必要に応じ投与量を調節する。

機序・危険因子
肝での糖新生促進、末梢組織でのインスリン感受性低下による。

薬剤名等
ニコチン酸

臨床症状・措置方法
経口血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。
食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用時は血糖値コントロールに注意し頻回に血糖値を測定し、必要に応じ投与量を調節する。

機序・危険因子
肝でのブドウ糖の同化抑制による。

薬剤名等
卵胞ホルモン
エチニルエストラジオール等

臨床症状・措置方法
経口血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。
食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用時は血糖値コントロールに注意し頻回に血糖値を測定し、必要に応じ投与量を調節する。

機序・危険因子
機序不明
コルチゾール分泌変化、組織での糖利用変化、成長ホルモンの過剰産生、肝機能の変化等が考えられる。

薬剤名等
イソニアジド

臨床症状・措置方法
経口血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。
食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用時は血糖値コントロールに注意し頻回に血糖値を測定し、必要に応じ投与量を調節する。

機序・危険因子
糖質代謝の障害による血糖値上昇及び耐糖能異常による。

薬剤名等
ピラジナミド

臨床症状・措置方法
経口血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。
食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用時は血糖値コントロールに注意し頻回に血糖値を測定し、必要に応じ投与量を調節する。

機序・危険因子
機序不明
血糖値のコントロールが難しいとの報告がある。

薬剤名等
フェノチアジン系薬剤
クロルプロマジン塩酸塩等

臨床症状・措置方法
経口血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。
食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用時は血糖値コントロールに注意し頻回に血糖値を測定し、必要に応じ投与量を調節する。

機序・危険因子
インスリン遊離抑制、副腎からのアドレナリン遊離による。

薬剤名等
利尿剤
チアジド系、クロルタリドン等

臨床症状・措置方法
経口血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。
食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用時は血糖値コントロールに注意し頻回に血糖値を測定し、必要に応じ投与量を調節する。

機序・危険因子
血清カリウムの低下、インスリンの分泌障害、組織におけるインスリンの感受性低下による。

薬剤名等
フェニトイン

臨床症状・措置方法
経口血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。
食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用時は血糖値コントロールに注意し頻回に血糖値を測定し、必要に応じ投与量を調節する。

機序・危険因子
インスリン分泌を直接抑制する。

薬剤名等
甲状腺ホルモン
乾燥甲状腺等

臨床症状・措置方法
血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する。

機序・危険因子
血糖コントロール条件が変わることがある。

併用注意に関する注意

注)「重要な基本的注意」の項参照

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時までに実施された臨床試験の総症例883例中157例(17.8%)に、市販後の使用成績調査では4,142例中290例(7.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められている。(再審査結果通知:2009年3月)
以下の副作用は、上記の試験・調査あるいは自発報告等で認められたものである。

重大な副作用

1. 低血糖(0.1〜5%未満)
低血糖及び低血糖症状(空腹感、冷汗、めまい、ふらつき、動悸、脱力感、気分不良、ふるえ、意識消失等)があらわれることがある。本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース等)との併用により低血糖症状が認められた場合はブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。

2. 肝機能障害、黄疸(各0.1%未満)
重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. 心筋梗塞(頻度不明)
外国において本剤投与例に心筋梗塞の発症が報告されているので、投与に際しては観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4. 突然死(頻度不明)
外国において本剤投与例に原因不明の突然死が報告されている。

その他の副作用

代謝
0.1〜5%未満 
乳酸上昇、ピルビン酸上昇、尿酸上昇、血清カリウム上昇

消化器
0.1〜5%未満 
嘔気、放屁増加、腹部膨満感、胃もたれ感、腹痛、便秘、下痢

消化器
0.1%未満 
嘔吐、軟便

消化器
頻度不明 
舌炎、口内炎、口渇

過敏症注)
0.1〜5%未満 
発疹、そう痒感

過敏症注)
0.1%未満 
蕁麻疹、多形紅斑

肝臓
0.1〜5%未満 
肝機能異常(γ-GTP上昇、LDH上昇、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等)

腎臓
0.1〜5%未満 
腎機能障害

血液
0.1〜5%未満 
貧血、白血球減少、血小板減少

その他
0.1〜5%未満 
頭痛、動悸、めまい、倦怠感、体重増加、浮腫(顔面、下肢等)

その他
0.1%未満 
胸部圧迫感、味覚異常、眠気、頻尿、ほてり、熱感

その他
頻度不明 
勃起障害、筋痙攣、かすみ目

その他の副作用の注意

注)発現した場合には、投与を中止すること。

高齢者への投与

低用量(例えば1回量60mg)から投与を開始するとともに、血糖値に留意するなど、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。[一般に高齢者では生理機能が低下している。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 妊婦等:
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[本剤は動物実験で胎盤通過(ラット)、また、催奇形性作用(ウサギ)が認められている。]

2. 授乳婦:
授乳中の婦人には授乳を避けさせること。[本剤は動物実験(ラット)で母乳へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

適用上の注意

薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

薬物動態

1. 血漿中濃度
健康成人男子(n=6)に空腹時ナテグリニド20、40、60mgを経口投与したとき、投与後0.9〜1.8時間で最高値に達し、半減期は1.1〜1.3時間であった。また、食前に60mgを経口投与したとき、投与後約0.5時間で最高値に達し、半減期は約1時間であった1)2)。(「薬物動態の表」参照)
(注)本剤の承認された1回用量は90mg(効果不十分な場合は120mgまで)である。


図1 健康成人男子における空腹時投与の用量別血漿中ナテグリニド濃度

図2 健康成人男子における食事の影響

2. ビグアナイド系薬剤併用時の血漿中濃度
メトホルミン塩酸塩使用中の2型糖尿病患者にナテグリニドを1回60mg、90mg又は120mg1日3回毎食直前12週間経口投与したときの血漿中濃度は、ナテグリニドを単独で同量、単回投与した結果とそれぞれ近似していた3)4)
また、メトホルミン塩酸塩の薬物動態に大きな影響はなかった(外国人データを含む)3)5)
(注)本剤の承認された1回用量は90mg(効果不十分な場合は120mgまで)である。

3. チアゾリジン系薬剤併用時の血中濃度
ピオグリタゾン塩酸塩使用中の2型糖尿病患者に、ナテグリニドを朝食直前に120mg単回経口投与したときの血漿中濃度は、ナテグリニドを単独で同用量単回投与したときの結果と近似していた。また、ピオグリタゾン塩酸塩の未変化体及び活性化合物合計の血清中濃度に対し、本剤併用による影響はなかった6)
(注)本剤の承認された1回用量は90mg(効果不十分な場合は120mgまで)である。

4. 代謝、排泄
健康成人男子にナテグリニド60mgを経口投与したとき、血漿中のナテグリニドの代謝物としてイソプロピル基の水酸化体が最も多く、次いでイソプロピル基の脱水素体が認められ、他の代謝物は検出されなかった。また、尿中にはイソプロピル基の水酸化体が主として排泄され(投与量の約40%)、未変化体の尿中排泄率は約5%であった。一方、動物に放射能標識したナテグリニドを投与したとき、投与した放射能の30〜40%が尿中に、50〜60%が胆汁中に排泄された。
ナテグリニドは、動物において肝臓及び腎臓で代謝されること、また、ヒトにおいては主として肝臓の薬物代謝酵素CYP2C9で代謝されることが、in vitro 試験により確認されている。

薬物動態の表

投与量 Tmax(h) Cmax(μg/mL) t1/2(h) 
20mg 1.31 1.52 1.16 
40mg 1.75 3.13 1.12 
60mg 0.92 4.68 1.27 

臨床成績

1.
2型糖尿病患者を対象に、1回90mg、1日3回毎食直前12週間経口投与した二重盲検比較試験において、食後血糖2時間値は投与前234.4mg/dLから投与後185.9mg/dLに低下した(低下量平均:48.5mg/dL)。また、HbA1c(JDS)値は投与前7.36%から投与後6.68%に低下した(低下量平均:0.69%)7)
更に、1年間の長期投与試験では効果の持続が確認され、安定した血糖コントロールが得られている8)9)

2.
α-グルコシダーゼ阻害剤で治療中の2型糖尿病患者を対象に、1日3回毎食直前10週間経口投与した併用試験において、食後血糖2時間値は併用投与前215.4mg/dLから併用投与後158.9mg/dLに低下した(低下量平均:56.5mg/dL)。また、HbA1c(JDS)値は併用投与前7.14%から併用投与後6.50%に低下した(低下量平均:0.63%)10)

3.
ビグアナイド系薬剤で治療中の2型糖尿病患者を対象に、1回90mg、1日3回毎食直前12週間経口投与した二重盲検併用試験において、食後血糖2時間値は併用投与前252.6mg/dLから併用投与後179.2mg/dLに低下した(低下量平均:73.5mg/dL)。また、HbA1c(JDS)値は併用投与前7.52%から併用投与後6.73%に低下した(低下量平均:0.76%)3)11)
更に、1年間の長期投与試験では効果の持続が確認され、安定した食後血糖推移の改善効果が得られている12)

4.
チアゾリジン系薬剤(ピオグリタゾン塩酸塩)で治療中の2型糖尿病患者を対象に、1回90mgを1日3回毎食直前24週間経口投与した二重盲検併用試験において、食後血糖2時間値は併用投与前254.6mg/dLから併用投与後201.9mg/dLに低下した(低下量平均:48.0mg/dL)。また、HbA1c(JDS)値は併用投与前7.41%から併用投与後6.94%に低下した(低下量平均:0.47%)13)14)
更に、1年間の長期投与試験では効果の持続が確認され、安定した血糖コントロールが得られている15)

薬効薬理

1. 血糖上昇抑制作用

(1)
健康成人男子6例に60mgを1日3回、毎食前に7日間経口投与した場合、毎食後の早期のインスリン分泌を促進し、血糖上昇を抑制する16)

(2)
非肥満型2型糖尿病モデル動物のGKラット及び新生児ストレプトゾトシン誘発(nSTZ)糖尿病モデルラットにナテグリニドを経口投与すると、障害されたインスリン分泌応答と耐糖能を改善する(in vivo17)18)

(3)
正常ラットにナテグリニドを経口投与すると、各種糖質(グルコース、スクロース、スターチ、ラクトース及び混合糖液)経口負荷後の血糖上昇を抑制し、投与後2時間以内に対照値に復する(in vivo19)

(4)
正常ラットにナテグリニドを経口投与すると、スクロース経口負荷後15〜30分の早期インスリン分泌を促進する(in vivo19)

2. 作用機序
ナテグリニドは膵β細胞を剌激し、インスリンの分泌を促進する(in vitro20)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
ナテグリニド(Nateglinide)

化学名
N -[trans -4-(1-Methylethyl)cyclohexanecarbonyl]-D-phenylalanine

構造式

分子式
C19H27NO3

分子量
317.42

性状
ナテグリニドは白色の結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。希水酸化ナトリウム試液に溶ける。結晶多形が認められる。

包装

錠30mg:100錠(10錠×10)

錠30mg:210錠(21錠×10)

錠30mg:500錠(10錠×50)

錠90mg:100錠(10錠×10)

錠90mg:210錠(21錠×10)

錠90mg:500錠(10錠×50)

錠90mg:1,050錠(21錠×50)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
小坂樹徳 他:薬理と臨床 7(5):585,1997 [ST-00024]

2)
小坂樹徳 他:薬理と臨床 7(5):615,1997 [ST-00022]

3)
菊池方利 他:臨床医薬 24(8):717,2008 [ST-01319]

4)
小坂樹徳 他:薬理と臨床 7(5):653,1997 [ST-00020]

5)
Hirschberg, Y. et al.:Diabetes Care 23(3):349,2000 [ST-00161]

6)
江藤 隆 他:臨床医薬 25(1):77,2009 [ST-01343]

7)
小坂樹徳 他:薬理と臨床 7(5):699,1997 [ST-00018]

8)
小坂樹徳 他:薬理と臨床 7(5):797,1997 [ST-00017]

9)
葛谷 健 他:薬理と臨床 7(5):819,1997 [ST-00016]

10)
垂井清一郎 他:薬理と臨床 7(5):767,1997 [ST-00025]

11)
味の素製薬(株)社内資料(2型糖尿病患者・第II相二重盲検群間比較試験−補足資料)(DIR080168)

12)
菊池方利 他:臨床医薬 24(8):741,2008 [ST-01320]

13)
菊池方利 他:臨床医薬 25(1):35,2009 [ST-01341]

14)
社内報告書(2型糖尿病患者・第II/III相二重盲検群間比較試験−補足資料)(DIR090097)

15)
菊池方利:臨床医薬 25(1):57,2009 [ST-01342]

16)
小坂樹徳 他:薬理と臨床 7(5):601,1997 [ST-00023]

17)
味の素製薬(株)社内資料(自然発症糖尿病モデルGKラット・薬理作用)(DIR070095)

18)
秋吉 恵 他:基礎と臨床 31(5):1725,1997 [ST-00002]

19)
Ikenoue, T. et al.:Biol. Pharm. Bull. 20(4):354,1997 [EG-853]

20)
Ikenoue, T. et al.:Br. J. Pharmacol. 120(1):137,1997 [ST-00096]

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