ウロキナーゼ注「フジ」60,000
作成又は改訂年月
** 2010年10月改訂 (第6版)
* 2008年11月改訂
日本標準商品分類番号
873954
日本標準商品分類番号等
再審査結果公表年月(最新)
1991年12月
薬効分類名
線維素溶解酵素製剤
承認等
販売名
ウロキナーゼ注「フジ」60,000
販売名コード
3954400D4071
承認・許可番号
承認番号
16000AMZ05251
商標名
UROKINASE「Fuji」60,000
薬価基準収載年月
1985年12月
販売開始年月
1985年12月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期間
3年6箇月
使用期限
外箱、容器に記載あり
規制区分
生物由来製品
処方せん医薬品
注)
注)注意−医師等の処方せんにより使用すること
組成
成分・含量(1バイアル中)
ウロキナーゼ60,000単位を含有する。
添加物
人血清アルブミン(アルブミンとして15mg)、クエン酸ナトリウム水和物、リン酸水素ナトリウム水和物、結晶リン酸二水素ナトリウム、塩化ナトリウムを含有する。
性状
性状・剤形
凍結乾燥した白色の注射剤(バイアル)。生理食塩液10mLを加えて溶かすとき、1分以内に無色澄明の液となる。
pH(1バイアルを生理食塩液10mLに溶かした液)
5.0〜7.5
浸透圧比(1バイアルを生理食塩液10mLに溶かした液)
1.0〜1.5(生理食塩液に対する比)
ウロキナーゼはヒト尿由来である。原料ヒト尿に存在するかもしれない病原体ウイルスを不活化/除去するため60℃10時間の液状加熱処理及びウイルス除去膜処理を施してある。
一般的名称
ウロキナーゼ
警告
重篤な出血性脳梗塞の発現が報告されている。出血性脳梗塞を起こしやすい脳塞栓の患者に投与することのないよう、脳血栓の患者であることを十分確認すること。
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
止血処置が困難な患者(頭蓋内出血、喀血、後腹膜出血等)[出血が助長されることがある。]
2.
頭蓋内あるいは脊髄の手術又は損傷を受けた患者(2ヵ月以内)[出血を惹起し、止血が困難になるおそれがある。]
3.
動脈瘤のある患者[出血を惹起し、止血が困難になるおそれがある。]
4.
重篤な意識障害を伴う患者[脳内出血を発症している可能性が高い。]
5.
脳塞栓又はその疑いのある患者[出血性脳梗塞を起こすことがある。]
原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
1.
心房細動のある患者(うち特に僧帽弁狭窄症患者)、感染性心内膜炎の患者、陳旧性心筋梗塞の患者、人工弁使用患者[これらの患者では、脳塞栓である可能性が高い。また、脳塞栓を惹起するおそれがある。]
2.
瞬時完成型の神経症状を呈する患者[脳塞栓である可能性が高い。]
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
○次の血栓・閉塞性疾患の治療
脳血栓症(発症後5日以内でコンピューター断層撮影において出血の認められないもの)
末梢動・静脈閉塞症(発症後10日以内)
用法及び用量
本剤を10mLの日本薬局方生理食塩液に用時溶解し、静脈内に注射する。なお、日本薬局方生理食塩液又は日本薬局方ブドウ糖注射液に混じて点滴注射することが望ましい。
血栓・閉塞性疾患
○脳血栓症
1日1回60,000単位を約7日間投与する。
○末梢動・静脈閉塞症
初期1日量60,000〜240,000単位、以後は漸減し約7日間投与する。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
出血している患者
手術等外科的処置時(肝、腎生検等を含む)、糖尿病性出血性網膜症等の出血性眼疾患、消化管出血、尿路出血、流早産、分娩直後、月経期間中等[出血を助長し、止血が困難になるおそれがある。]
2.
出血の可能性のある患者
消化管潰瘍、消化管の憩室炎、大腸炎、重症高血圧症、活動性結核、頭蓋内出血の既往等[出血を惹起するおそれがある。]
3.
治療困難な凝固能低下状態の患者
凝固因子欠乏症、血小板減少症等[出血を惹起するおそれがある。]
4.
血液凝固阻止作用を有する薬剤、血小板凝集抑制作用を有する薬剤又は他の血栓溶解剤を投与している患者[「相互作用」の項参照]
5.
重篤な肝障害、腎障害のある患者[代謝、排泄能の低下により、本剤の作用が増強することがある。]
6.
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
7.
本剤又は組織培養ウロキナーゼに対して過敏症の既往歴のある患者
重要な基本的注意
1.
本剤の投与により
出血性脳梗塞
があらわれることがあるので、発症の状況、臨床症状等のほか、コンピューター断層撮影による観察を十分に行い、脳塞栓が疑われる場合及び出血の危険性のある場合には投与しないこと。
2.
本剤の投与並びに本剤と血液凝固阻止作用を有する薬剤、血小板凝集抑制作用を有する薬剤又は他の血栓溶解剤との併用により出血の危険性が増大するので、あらかじめ出血の有無を十分確認するとともに、血液凝固能(出血時間、プロトロンビン時間等)等の血液検査、臨床症状の観察を頻回に行うこと。
脳内出血
が疑われる場合には、直ちに投与を中止すること。
脳内出血
の有無については、コンピューター断層撮影により確認することが原則であるが、やむを得ない理由によりコンピューター断層撮影によることができない場合には髄液検査と臨床症状の観察により出血部位がないと判定できる場合にのみ本剤を投与すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等 血液凝固阻止作用を有する薬剤(ヘパリン、ワルファリン、アルガトロバン水和物等)
血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン塩酸塩等)
血栓溶解剤(t-PA製剤、ナサルプラーゼ等)
臨床症状・措置方法
出血の危険性が増大するので、血液凝固能(出血時間、プロトロンビン時間等)等の血液検査、臨床症状の観察を頻回に行うこと。
機序・危険因子
血液凝固阻止作用を有する薬剤、血小板凝集抑制作用を有する薬剤あるいは血栓溶解剤との併用により相加的に出血傾向が増大すると考えられる。
薬剤名等 アプロチニン製剤
臨床症状・措置方法
ウロキナーゼの線維素溶解作用を減弱するおそれがある。
機序・危険因子
アプロチニンはプラスミノーゲンアクチベーターやプラスミン活性を抑制する。
副作用
副作用等発現状況の概要
総症例10,568例中、63例(0.60%)に副作用が認められた。主な副作用として出血性脳梗塞、消化管出血等の出血38例(0.36%)、発疹等の過敏症状7例(0.07%)、AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等の肝機能異常6例(0.06%)等が認められた。(再審査終了時)
なお、本項には頻度が算出できない副作用報告を含む。
重大な副作用
1.
出血性脳梗塞(0.1〜5%未満)、脳出血(0.1%未満)、消化管出血(0.1%未満)等の重篤な出血
があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、t-PA製剤において、出血の増大に伴い出血性ショックに至ることが報告されているので注意すること。
2.
ショック(頻度不明)
を起こすことがあるので観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、胸内苦悶、脈拍の異常、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
過敏症
※
頻度不明
蕁麻疹
過敏症
※
0.1%未満
発疹
出血傾向
0.1%未満
血尿、歯肉出血
肝臓
0.1%未満
AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇
消化器
0.1%未満
悪心、嘔吐、食欲不振
その他
頻度不明
けん
怠感
その他
0.1%未満
発熱、悪寒、頭痛
副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
※このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
高齢者への投与
高齢者では出血の危険性が高まるおそれがあるので、慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠早期又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ウサギ)で胎仔死亡が報告されている。また、本剤の線維素溶解作用からみて、胎盤早期
はく
離が起こる可能性が考えられる。]
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
適用上の注意
調製時
(1)
溶解後は速やかに使用すること。
(2)
本剤にヘパリンナトリウムを同時混合する場合は、液のpHを5.0よりアルカリ性側で使用すること。また、ヘパリンカルシウムと同時混合する場合は、液のpHを5.0〜7.0の範囲内で使用すること。[本剤中には添加物として人血清アルブミンが加えられており、pH5.0より酸性側ではアルブミン−ヘパリン結合物の沈殿を生成する場合があり、また、pH7.0よりアルカリ性側でヘパリンカルシウムを配合するとリン酸カルシウムの沈殿を生成する場合がある。]
薬物動態
〔参考〕
(1)
*
125
I−標識ウロキナーゼを6万単位/50kg体重の割合でビーグル犬に静脈内投与したところ、血漿中濃度は投与後1時間以内に急速に減少する。生物学的半減期(t
1/2
)は1時間50分。尿中への排泄は投与後24時間以内に始まり、12日目までに投与量の約94%排泄された(尿中には86%以上)。
(2)
家兎耳介静脈単回投与(ウロキナーゼ60,000国際単位)時の血中半減期は、第1相3.43分、第2相26.3分であった
1)
。
臨床成績
1. *
脳血栓症
全国126施設において実施されたプラセボを対照とした二重盲検試験における1週間後の全般改善度(改善以上)は、ウロキナーゼ投与(U群)38%(65/169例)、プラセボ投与(P群)23%(41/181例)、有用度(有用以上)は、U群37%(62/169例)、P群21%(38/181例)であり、本剤の有用性が確認された
2)
。
2. *
末梢動・静脈閉塞症
ヘパリンを対照薬とした比較対照試験において、本剤の有効性及び安全性が優れていることが確認された
3)
。
薬効薬理
ウロキナーゼはプラスミノーゲン分子中のアルギニン−バリン結合を加水分解し、プラスミンを生成する。生成したプラスミンはフィブリンを分解する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ウロキナーゼ(Urokinase)(JAN)
分子量
約54,000
性状
本品は無色澄明の液である。本品のpHは5.5〜7.5である。
包装
ウロキナーゼ注「フジ」60,000:10バイアル
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
ウロキナーゼ注「フジ」60,000の研究報告〔血中濃度の推移及び半減期〕
2)
大友英一 他:臨床評価,13(3),711(1985)
3)
三島好雄 他:循環器科,7(5),418(1980)
文献請求先
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