ロカルトロールカプセル0.25/ ロカルトロールカプセル0.5


作成又は改訂年月

**2014年11月改訂(第8版)

*2011年3月改訂

日本標準商品分類番号

873112

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
1993年9月

効能又は効果追加承認年月(最新)
1989年9月

薬効分類名

活性型ビタミンD3製剤

承認等

販売名
ロカルトロールカプセル0.25

販売名コード

3112004M1023

承認・許可番号

承認番号
60AMY0178
商標名
ROCALTROL

薬価基準収載年月

1985年12月

販売開始年月

1986年5月

貯法・使用期限等

貯法 

遮光、室温保存、吸湿注意

使用期限

**包装に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬

組成

成分(1カプセル中) 有効成分・含有量

カルシトリオール 0.25μg

成分(1カプセル中) 添加物

内容物:ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、中鎖脂肪酸トリグリセリド
カプセル:ゼラチン、グリセリン、D-ソルビトール、酸化チタン、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、黄色5号

性状

黄白色

剤形

軟カプセル

外形

長径

約9.6mm

短径

約6.7mm

平均重量

約272mg

販売名
ロカルトロールカプセル0.5

販売名コード

3112004M2020

承認・許可番号

承認番号
60AMY0179
商標名
ROCALTROL

薬価基準収載年月

1985年12月

販売開始年月

1986年5月

貯法・使用期限等

貯法 

遮光、室温保存、吸湿注意

使用期限

**包装に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬

組成

成分(1カプセル中) 有効成分・含有量

カルシトリオール 0.5μg

成分(1カプセル中) 添加物

内容物:ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、中鎖脂肪酸トリグリセリド
カプセル:ゼラチン、グリセリン、D-ソルビトール、酸化チタン、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、黄色5号、赤色106号

性状

淡赤色

剤形

軟カプセル

外形

長径

約9.6mm

短径

約6.7mm

平均重量

約272mg

一般的名称

カルシトリオールカプセル

Calcitriol

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

高カルシウム血症又はビタミンD中毒症状を伴う患者[血清カルシウム値を更に上昇させる。]

効能又は効果

骨粗鬆症

下記疾患におけるビタミンD代謝異常に伴う諸症状(低カルシウム血症、しびれ、テタニー、知覚異常、筋力低下、骨痛、骨病変等)の改善
 慢性腎不全
 副甲状腺機能低下症
 クル病・骨軟化症

用法及び用量

本剤は患者の血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに投与量を調節する。

骨粗鬆症の場合
通常、成人にはカルシトリオールとして1日0.5μgを2回に分けて経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。

慢性腎不全の場合
通常、成人1日1回カルシトリオールとして0.25〜0.75μgを経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。

副甲状腺機能低下症、その他のビタミンD代謝異常に伴う疾患の場合
通常、成人1日1回カルシトリオールとして0.5〜2.0μgを経口投与する。ただし、疾患、年齢、症状、病型により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
妊婦、授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

2.
小児(「小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1.
過量投与を防ぐため、本剤投与中、血清カルシウム値の定期的測定を行い、血清カルシウム値が正常域を超えないよう投与量を調節すること。

2.
高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬すること。休薬により血清カルシウム値が正常域に達したら、減量して投与を再開すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
ビタミンD及びその誘導体
アルファカルシドール 等

臨床症状・措置方法
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
作用が相互に増強される。

2. 薬剤名等
*PTH製剤
テリパラチド

臨床症状・措置方法
*高カルシウム血症があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
*相加作用

3. 薬剤名等
カルシウム製剤
乳酸カルシウム水和物
炭酸カルシウム 等

臨床症状・措置方法
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。

4. 薬剤名等
マグネシウム含有製剤
酸化マグネシウム
炭酸マグネシウム 等

臨床症状・措置方法
高マグネシウム血症があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
本剤は腸管でのマグネシウムの吸収を促進させる。
透析中の患者[腎よりのマグネシウムの排泄が低下している。]

5. 薬剤名等
ジギタリス

臨床症状・措置方法
高カルシウム血症に伴う不整脈があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
血清カルシウムの濃度が上昇すると、ジギタリスの作用が増強される。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時迄の調査及び使用成績調査4,386例において、副作用は176例(4.01%)に認められた。主な副作用は、そう痒感19件(0.43%)、BUN上昇17件(0.39%)、血中クレアチニン上昇15件(0.34%)、AST(GOT)上昇14件(0.32%)、嘔気13件(0.30%)等であった。(再審査終了時)
本剤投与中にあらわれる以下のような副作用には高カルシウム血症に基づくと思われる症状が多いので、このような症状があらわれた場合には、血清カルシウム値を測定することが望ましい。 (頻度不明は※)

その他の副作用

1. 消化器
0.1%以上又は頻度不明 
嘔気、下痢、食欲不振、便秘、嘔吐、胃不快感

2. 消化器
0.1%未満 
胃痛、口渇、腹部不快感、心窩部痛、腹部膨満感、口内炎

3. 精神神経系
0.1%未満 
いらいら感、不眠、頭痛

4. 循環器
0.1%未満 
動悸

5. 肝臓
0.1%以上又は頻度不明 
AST(GOT)、ALT(GPT)、LDHの上昇

6. 腎臓
0.1%以上又は頻度不明 
BUN、クレアチニン、血中尿酸の上昇

7. 皮膚
0.1%以上又は頻度不明 
そう痒感

8. 皮膚
0.1%未満 
蕁麻疹、発疹、皮膚乾燥

9. 眼  
0.1%未満 
結膜充血

10. 骨  
0.1%以上又は頻度不明 
関節周囲の石灰化(化骨形成)

11. その他
0.1%未満 
脱力感、けん怠感、背部痛、カルシウム沈着、熱感、発熱、胸痛、月経不順、鼻出血、尿路結石、顔面潮紅、腰痛、下肢痛、四肢の冷え、浮腫

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので用量に注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
動物実験で催奇形作用が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[ラットで、胎児の化骨遅延(5.0μg/kg/日)、新生児の骨格異常(0.02μg/kg/日)、骨格変異(0.3μg/kg/日)が、ウサギで、胎児の臍へルニア(0.04μg/kg/日以上)、四肢異常等の複合奇形(0.08μg/kg/日以上)が報告されている。]

2.
授乳婦に投与する場合には授乳を避けさせること。
[動物実験(ラット)でわずかに乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

1.
小児に投与する場合には、血清カルシウム値など観察を十分に行いながら少量から投与を開始し、漸増投与するなど、過量投与にならないよう慎重に投与すること。
[幼若ラット経口投与における急性毒性は成熟ラットに比べ強くあらわれている。]

2.
低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない。]

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

高リン血症のある患者に投与する場合には、リン酸結合剤を併用し、血清リン値を下げること。

薬物動態

<日本人における成績>

血中濃度
健康成人男子12例にカルシトリオールとして4.0μgを単回経口投与したとき、カルシトリオールの血中濃度は投与後4時間で最高(101.0pg/mL)に達し、その後徐々に低下して投与後24時間でほぼ投与前値に復した。
 
血中濃度曲線(健康成人)
 

 
また、健康成人6例にカルシトリオールとして0.5μg/日を7日間連続経口投与したとき、投与期間中の投与後4時間のカルシトリオールの血中濃度はほぼ一定(63〜83pg/mL)に保たれ、最終投与1日後にはほぼ投与前値に復した。
健康成人2例にカルシトリオールとして2.0μgを単回経口投与したとき、カルシトリオールの半減期は16.2時間であった。また、透析患者3例にカルシトリオールとして4.0μgを単回経口投与したとき、カルシトリオールの半減期は21.9時間である。1)
※:承認された用量は1日0.25〜2.0μgである

<外国人における成績(参考)>

(1) 血中濃度2,3)
健康成人6例にカルシトリオールとして0.5μgを単回経口投与したとき、カルシトリオールの血中濃度は投与後4〜8時間で最高(約60pg/mL)に達し、投与後24時間で投与前値に復した。
血液透析を受けていない慢性腎不全患者6例にカルシトリオールとして2.0μgを単回経口投与したとき、カルシトリオールの血中濃度は健康成人4例に2.0μgを単回経口投与したときに比べ、最高血中濃度の低下と消失時間の延長が認められた。

(2) 分布・代謝・排泄4,5)
健康成人2例に3H-カルシトリオールとして1.0μgを単回経口投与したとき、24時間以内に尿中に投与放射能の約10%が排泄された。
健康成人7例に3H-カルシトリオールとして580pmol(28〜2,320pmol)を単回静脈内投与したとき、投与後6日までに投与放射能の16%及び49%がそれぞれ尿及び糞中に排泄された。

(参考)ラットにおける成績6,7)
ラット(SD系)に3H-カルシトリオールとして0.4μg/kgを単回経口投与したとき、投与後4、24、72時間目の放射活性は消化管で最も高く、次いで肝臓、腎臓に血液よりも高い放射活性が認められた。また投与後72時間目までに糞中に30%、尿中に27%が排泄された。なお、0.4μg/kg/日を21日間連続経口投与した後の代謝物の組織残存性は低かった。
ラット(SD系)において本剤の代謝物として、胆汁中に1α,24,25(OH)3D3、1α,25(OH)2D3-26,23-lactone、1α,25,26(OH)3D3及びこれらの抱合体が検出された。

臨床成績

臨床効果
721例の臨床試験(二重盲検及び一般臨床試験を含む)の成績は表1のとおりであった。

臨床成績の表

表1 疾患別臨床効果

疾患名 例数 有効率(%)
有効以上 
有効率(%)
やや有効以上 
骨粗鬆症 205 47.3 80.0 
慢性腎不全 334 65.6 86.2 
副甲状腺機能低下症 141 91.5 99.3 
クル病・骨軟化症 41 75.6 85.4 

骨粗鬆症、慢性腎不全を対象とした二重盲検比較試験において本剤の有用性が認められた。


薬効薬理

本剤はビタミンD3の生体内活性代謝体である。したがって、肝臓及び腎臓における水酸化を受けることなく、本剤自体が腸管においてカルシウムの吸収を促進し、腎臓においてカルシウムの再吸収を促進することにより血清カルシウム値を上昇させる。また、破骨細砲、骨芽細胞を活性化させて骨代謝回転を改善し、骨形成を促進する。

(1) 腸管からのカルシウム吸収促進作用8−10)
ビタミンD欠乏ラット、腎摘除ラット及び副甲状腺摘除ラットを用いた腸管輸送能試験の結果、カルシウムの吸収促進作用及び血清カルシウム値の上昇が認められた。

(2) 腎臓におけるカルシウム再吸収促進作用11)
ビタミンD欠乏食で飼育した副甲状腺摘除ラットを用いた腎クリアランス試験の結果、腎におけるカルシウム再吸収の促進が認められた。

(3) 骨代謝回転改善作用12−14)

1)
ヒト骨髄細胞の培養系で、濃度依存的な多核細胞の形成が認められた。

2)
ラットの骨肉腫由来細胞(ROS)を用いた実験において、骨芽細胞に直接作用しオステオカルシンの合成を促進することが認められた。

3)
12ヵ月齢ラットにおいて大腿骨皮質及び海綿骨質量の増加が認められた。

(参考)疾患モデル動物に対する作用8,10,15−18)

1)
骨粗鬆症モデルラット(卵巣摘除老齢ラット)において骨形成、とくに骨外膜性骨形成が認められた。

2)
骨粗鬆症モデルラット(プレドニゾロン投与ラット)において骨代謝を正常化し骨形成の促進が認められた。

3)
肝障害、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、クル病(骨軟化症)等の疾患モデル動物(ラット又はイヌ)において、血液生化学・骨組織学的効果が認められた。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
カルシトリオール(Calcitriol)(JAN)

化学名
(5Z,7E)-9,10-seco-5,7,10(19)-cholestatriene-1α,3β,25-triol

構造式

略名
1α,25(OH)2D3

分子式
C27H44O3

分子量
416.64

性状
白色の結晶又は粉末である。エタノール(99.5)に溶けやすく、酢酸エチルにやや溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けにくく、クロロホルムに溶けにくく、水又はへキサンにほとんど溶けない。熱、光又は酸素により変化する。

融点
111〜116℃

包装

ロカルトロールカプセル0.25:100カプセル(PTP)、500カプセル(PTP、バラ)

ロカルトロールカプセル0.5:100カプセル(PTP)、500力プセル(PTP、バラ)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
窪田 実,他:薬理と治療 11:4305,1983

2)
Levine,B.S.,et al.:J.Lab.Clin.Med. 105:239,1985

3)
Papapoulos,S.E.,et al.:Clin.Sci. 62:427,1982

4)
Mawer,E.B.,et al.:Lancet 1:1203,1976

5)
Gray,R.W.,et al.:J.Clin.Endocrinol.Metab. 46:756,1978

6)
富澤宏樹,他:応用薬理 27:737,1984

7)
富澤宏樹,他:応用薬理 27:755,1984

8)
桑原俊一,他:応用薬理 28:11,1984

9)
Walling,M.W.,et al.:Arch.Biochem.Biophys. 182:251,1977

10)
Rizzoli,R.,et al.:Am.J.Physiol. 233:E160,1977

11)
山本通子:Prog.Med. 5:1621,1985

12)
MacDonald,B.R.,et al.:Endocrinology,120:2326,1987

13)
Price,P.A.,et al.:J.Biol.Chem. 255:11660,1980

14)
Larsson,S.E.,et al.:Clin.Orthop.Relat.Res. 127:228,1977

15)
松井清明,他:日本骨代謝学会雑誌 1:203,1983

16)
八島由紀彦,他:骨形態計測ハンドブック、第2版、西村書店、新潟、1997、P.194

17)
井上旬二,他:日本骨代謝学会雑誌 2:78,1984

18)
桑原俊一,他:応用薬理 28:45,1984

文献請求先

中外製薬株式会社 医薬情報センター

〒103-8324 東京都中央区日本橋室町2-1-1

電話
0120-189706

Fax
0120-189705

http://www.chugai-pharm.co.jp

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
中外製薬株式会社

東京都中央区日本橋室町2-1-1