ペラニンデポー筋注5mg/ペラニンデポー筋注10mg


作成又は改訂年月

**2015年9月改訂(第11版)

*2013年2月改訂

日本標準商品分類番号

872473

日本標準商品分類番号等

再評価結果公表年月(最新)
1975年3月

薬効分類名

持続性卵胞ホルモン製剤

承認等

販売名
ペラニンデポー筋注5mg

販売名コード

2473402A1036

承認・許可番号

承認番号
21900AMX01384000
商標名
PELANIN DEPOT 5mg for Intramuscular Inj.

薬価基準収載年月

2007年12月

販売開始年月

1956年8月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

直接容器及び外箱に表示

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

本剤は1管(1mL)中に下記成分を含む。(組成の表参照)

製剤の性状

本剤は無色〜微黄色澄明の油性注射液である。

組成の表

 成分 含量 
有効成分 エストラジオール吉草酸エステル 5mg 
添加物 ゴマ油 適量 

販売名
ペラニンデポー筋注10mg

販売名コード

2473402A2040

承認・許可番号

承認番号
21900AMX01383000
商標名
PELANIN DEPOT 10mg for Intramuscular Inj.

薬価基準収載年月

2007年12月

販売開始年月

1954年11月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

直接容器及び外箱に表示

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

本剤は1管(1mL)中に下記成分を含む。(組成の表参照)

製剤の性状

本剤は無色〜微黄色澄明の油性注射液である。

組成の表

 成分 含量 
有効成分 エストラジオール吉草酸エステル 10mg 
添加物 ゴマ油 適量 

一般的名称

エストラジオール吉草酸エステル

*禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]

2.
乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発するおそれがある。]

3.
*未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があるため。]

4.
血栓性静脈炎、肺塞栓症又はその既往歴のある患者[血栓形成傾向が増強するおそれがある。]

5.
動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者(「その他の注意」の項参照)

6.
重篤な肝障害のある患者[代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。]

7.
診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]

8.
妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照)

効能・効果/用法・用量

効能・効果

無月経、月経周期異常(稀発月経、多発月経)、月経量異常(過少月経、過多月経)、月経困難症、機能性子宮出血、子宮発育不全症、卵巣欠落症状、更年期障害、不妊症

用法・用量

エストラジオール吉草酸エステルとして、通常成人1回5〜10mgを1〜4週間ごとに筋肉内注射する。
なお、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
肝障害のある患者[代謝能の低下により、本剤の作用が増強することがある。]

2.
子宮筋腫のある患者[子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。]

3.
子宮内膜症のある患者[症状が増悪するおそれがある。]

4.
心疾患・腎疾患又はその既往歴のある患者[ナトリウムや体液の貯留、高カルシウム血症により症状が増悪するおそれがある。]

5.
てんかん患者[体液貯留を起こし、てんかんが増悪するおそれがある。]

6.
精神障害の既往歴のある患者[精神障害が再発することがある。]

7.
糖尿病患者[糖尿病が増悪することがあるので、十分管理を行いながら投与すること。]

8.
骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者(「小児等への投与」の項参照)

9.
乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者[症状が増悪するおそれがある。]

10.
術前又は長期臥床状態の患者[血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。]

11.
全身性エリテマトーデスの患者[症状が増悪するおそれがある。]

*重要な基本的注意

1.
外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の投与にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期投与を行わないこと(「その他の注意」の項参照)。

2.
投与前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診並びに婦人科検診(子宮を有する患者においては子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、投与開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診を行うこと。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
血糖降下剤(グリベンクラミド、グリクラジド、アセトヘキサミド等)

臨床症状・措置方法
血糖降下作用が減弱することがある。血糖値その他患者の状態を十分観察し、血糖降下剤の用量を調節するなど注意すること。

機序・危険因子
卵胞ホルモン(主に結合型エストロゲン、合成エストロゲン)は耐糖能を変化させ血糖を上昇させる作用が認められている。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

血栓症(頻度不明)
卵胞ホルモン剤の長期連用により、血栓症が起こることが報告されている1)

その他の副作用

以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

過敏症
頻度不明 
発疹等注1)

精神神経系
頻度不明 
精神障害の再発注2)

電解質代謝
頻度不明 
高カルシウム血症注3)、ナトリウムや体液の貯留注3)

子宮
頻度不明 
消退出血、不正出血、経血量の変化

乳房
頻度不明 
乳房痛、乳房緊満感

投与部位
頻度不明 
疼痛、発赤、硬結等

その他
頻度不明 
頭痛

注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

注2)精神障害の既往のある患者に再発が生じた場合には投与を中止すること。

注3)特に大量継続投与によりあらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

妊婦・産婦・授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

小児等への投与

骨端の早期閉鎖、性的早熟をきたすおそれがあるので、骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者に投与する場合には、観察を十分に行い、慎重に投与すること。

適用上の注意

1. 投与経路
筋肉内注射にのみ使用すること。

2. 投与方法
生理的月経の発現に障害を及ぼすような投与を避けること。

3. 投与時
筋肉内注射にあたっては組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。

(1)
神経走行部位を避けること。
注射針を刺入した時、神経に当たったと思われるような激痛を訴えた場合には直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

(2)
繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えること。

(3)
注射器の内筒を軽くひき、血液の逆流がないことを確かめて注射すること。

4. その他
アンプルカット時の異物混入を避けるため、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭しカットすること。

その他の注意

1. ホルモン補充療法(HRT)と子宮内膜癌の危険性
卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1〜5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている2)

2. HRTと乳癌の危険性

(1)
米国における閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(Women's Health Initiative(WHI)試験)の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.24)との報告がある3)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.80)との報告がある4,5)

(2)
英国における疫学調査(Million Women Study(MWS))の結果、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用している女性では、乳癌になる危険性が対照群と比較して有意に高くなり(2.00倍)、この危険性は、併用期間が長期になるに従って高くなる(1年未満:1.45倍、1〜4年:1.74倍、5〜9年:2.17倍、10年以上:2.31倍)との報告がある6)

3. HRTと冠動脈性心疾患の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある7)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある4)

4. HRTと脳卒中の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある8)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある4,9)

5. HRTと認知症の危険性
米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある10)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある11)

6. HRTと卵巣癌の危険性

(1)
卵胞ホルモン剤を長期間使用した閉経期以降の女性では、卵巣癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなるとの疫学調査の結果が報告されている12〜14)

(2)
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、卵巣癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.58)との報告がある15)

7. HRTと胆嚢疾患の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある16)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある16)

8.
卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後、腟上皮及び子宮内膜の癌性変性を示唆する結果が報告されている17,18)。また、新生児に投与した場合、児の成長後、腟上皮の癌性変性を認めたとの報告がある19)

薬効薬理

1.
エストラジオールは子宮をはじめ女性性器の機能の発現及び維持をつかさどるホルモンで、女性の二次性徴を発現させる20〜23)

2.
エストラジオールは子宮に著明な変化を起こし、特に子宮内膜基質の水分蓄積を増加させて肥大させる。また、ナトリウムの摂取率をも増大させることが認められている22,23)

3.
エストラジオール吉草酸エステルの子宮重量増加作用は効力及び持続性とも、エストラジオール及びエストラジオール安息香酸エステルより優れている(ラット)24)

4.
エストラジオール吉草酸エステルは下垂体のゴナドトロピン分泌に対して抑制的に作用し、その作用はエストリオールよりも強く、かつ持続的である。

有効成分に関する理化学的知見

一般名

エストラジオール吉草酸エステル(Estradiol Valerate)

化学名

1,3,5(10)-Estratriene-3,17β-diol 17-pentanoate

構造式

分子式

C23H32O3

分子量

356.50

性状

エストラジオール吉草酸エステルは白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。本品はエタノール(95)、1,4-ジオキサン又はジエチルエーテルに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、ゴマ油にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。

融点

143〜150℃

包装

5mg(1mL):10管

10mg(1mL):10管

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
伊藤昭夫:臨床婦人科産科 24(8),86(1970)

2)
Grady, D. et al.:Obstet. Gynecol. 85(2),304(1995)

3)
Chlebowski, R. T. et al.:JAMA 289(24),3243(2003)

4)
Anderson, G. L. et al.:JAMA 291(14),1701(2004)

5)
Stefanick, M. L. et al.:JAMA 295(14),1647(2006)

6)
Beral, V. et al.:Lancet 362(9382),419(2003)

7)
Manson, J. E. et al.:N. Engl. J. Med. 349(6),523(2003)

8)
Wassertheil-Smoller, S. et al.:JAMA 289(20),2673(2003)

9)
Hendrix, S. L. et al.:Circulation 113(20),2425(2006)

10)
Shumaker, S. A. et al.:JAMA 289(20),2651(2003)

11)
Shumaker, S. A. et al.:JAMA 291(24),2947(2004)

12)
Rodriguez, C. et al.:JAMA 285(11),1460(2001)

13)
Lacey, J. V. Jr. et al.:JAMA 288(3),334(2002)

14)
Beral, V. et al.:Lancet 369(9574),1703(2007)

15)
Anderson, G. L. et al.:JAMA 290(13),1739(2003)

16)
Cirillo, D. J. et al.:JAMA 293(3),330(2005)

17)
安田佳子 他:医学のあゆみ 98(8),537(1976)

18)
安田佳子 他:医学のあゆみ 99(8),611(1976)

19)
守 隆夫:医学のあゆみ 95(11),599(1975)

20)
鈴木雅洲 他監修:産婦人科シリーズ;No.2 ホルモン療法のすべて,49,南江堂(1972)

21)
西川光夫 編:臨床内分泌学,404,医学書院(1969)

22)
小林 隆 監修:現代産科婦人科学大系;第4巻B 基礎内分泌学II,308,中山書店(1971)

23)
梅原千治 他:ステロイドホルモン;III 卵胞ホルモン,55,南江堂(1971)

24)
Miescher, K. et al.:Biochem. J. 32,1273(1938)

**文献請求先・製品情報お問い合わせ先

持田製薬株式会社 くすり相談窓口

東京都新宿区四谷1丁目7番地 〒160-8515

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FAX 03-5229-3955

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
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東京都新宿区四谷1丁目7番地