ケナコルト-A皮内用関節腔内用水懸注50mg/5mL


作成又は改訂年月

** 2016年4月改訂 (第16版)

* 2016年2月改訂

日本標準商品分類番号

872454

日本標準商品分類番号等

再評価結果公表年月(最新)
1984年6月

薬効分類名

合成副腎皮質ホルモン剤

承認等

販売名
ケナコルト-A皮内用関節腔内用水懸注50mg/5mL

販売名コード

2454402A2037

承認・許可番号

承認番号
21800AMX10775000
欧文商標名
KENACORT-A INTRADERMAL INTRAARTICULAR

薬価基準収載年月

2006年12月

販売開始年月

1966年1月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存(寒冷時には凍結を避けること。冷所での保存は推奨されない。)
【取扱い上の注意】の項参照

使用期限

3年(使用期限の年月は外箱に記載されています。)

規制区分

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

本剤は1mL中にトリアムシノロンアセトニド10mgを含有する。
添加物としてベンジルアルコール9mg、ポリソルベート80 0.4mg、カルメロースナトリウム7.5mg、塩化ナトリウム及びpH調節剤を含有する。

性状

浸透圧比

約1(生理食塩液対比)

pH

5.0〜7.0

性状

白色の懸濁液で、放置するとき、白色の沈殿物と無色の上澄液とに分離し、この沈殿物は、穏やかに振り混ぜるとき、再び容易に懸濁状となる。

一般的名称

トリアムシノロンアセトニド水性懸濁注射液

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

(次の患者又は部位には投与しないこと)
1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.
感染症のある関節腔内、滑液のう内、腱しょう内又は腱周囲[免疫機能抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。]

3.
動揺関節の関節腔内[関節症状が増悪するおそれがある。]

原則禁忌

(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)

1.
有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[免疫機能抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。]

2.
消化性潰瘍の患者[粘膜防御能の低下等により、消化性潰瘍が増悪するおそれがある。]

3.
精神病の患者[中枢神経系に影響し、精神病が増悪するおそれがある。]

4.
結核性疾患の患者[免疫機能抑制作用により、結核性疾患が増悪するおそれがある。]

5.
単純疱疹性角膜炎の患者[免疫機能抑制作用により、単純疱疹性角膜炎が増悪するおそれがある。]

6.
のう白内障の患者[水晶体線維に影響し、後のう白内障が増悪するおそれがある。]

7.
緑内障の患者[眼内圧が上昇し、緑内障が増悪するおそれがある。]

8.
高血圧症の患者[ナトリウム・水貯留作用等により、高血圧症が増悪するおそれがある。]

9.
電解質異常のある患者[ナトリウム・水貯留作用等により、電解質異常が増悪するおそれがある。]

10.
血栓症の患者[血液凝固促進作用により、血栓症が増悪するおそれがある。]

11.
最近行った内臓の手術創のある患者[創傷治癒を遅延するおそれがある。]

12.
急性心筋梗塞を起こした患者[心破裂を起こしたとの報告がある。]

効能又は効果

(関節腔内注射)

○関節リウマチ、若年性関節リウマチ(スチル病を含む)

○強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)に伴う四肢関節炎、変形性関節症(炎症症状がはっきり認められる場合)、外傷後関節炎、非感染性慢性関節炎

(軟組織内注射)

○関節周囲炎(非感染性のものに限る)、腱炎(非感染性のものに限る)、腱周囲炎(非感染性のものに限る)

○耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法

○難治性口内炎及び舌炎(局所療法で治癒しないもの)

(腱しょう内注射)

○関節周囲炎(非感染性のものに限る)、腱炎(非感染性のものに限る)、腱しょう炎(非感染性のものに限る)、腱周囲炎(非感染性のものに限る)

(滑液のう内注入)

○関節周囲炎(非感染性のものに限る)、腱周囲炎(非感染性のものに限る)、滑液包炎(非感染性のものに限る)

(局所皮内注射)

湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部あるいは肛門湿疹、耳介及び外耳道の湿疹・皮膚炎、鼻前庭及び鼻翼周辺の湿疹・皮膚炎など)、(但し、重症例以外は極力投与しないこと。局注は浸潤、苔癬化の著しい場合のみとする)、痒疹群(小児ストロフルス、蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む)(重症例に限る)、乾癬及び類症〔尋常性乾癬(重症例)、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、けい留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群〕のうち尋常性乾癬、扁平苔癬(重症例に限る)、限局性強皮症、円形脱毛症(悪性型に限る)、早期ケロイド及びケロイド防止

○耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法

(ネブライザー)

○気管支喘息

○びまん性間質性肺炎(肺線維症)(放射線肺臓炎を含む)

○アレルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱)、副鼻腔炎・鼻茸、喉頭炎・喉頭浮腫、喉頭ポリープ・結節、食道の炎症(腐しょく性食道炎、直達鏡使用後)及び食道拡張術後、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法

(鼻腔内注入)

○アレルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱)、副鼻腔炎・鼻茸、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法

(副鼻腔内注入)

○副鼻腔炎・鼻茸、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法

(鼻甲介内注射)

○アレルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱)、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法

(鼻茸内注射)

○副鼻腔炎・鼻茸

(喉頭・気管注入)

○喉頭炎・喉頭浮腫、喉頭ポリープ・結節、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法

(中耳腔内注入)

○急性・慢性中耳炎、滲出性中耳炎・耳管狭窄症、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法

(耳管内注入)

○滲出性中耳炎・耳管狭窄症

(食道注入)

○食道の炎症(腐しょく性食道炎、直達鏡使用後)及び食道拡張術後、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法

(注)★:外用剤を用いても効果が不十分な場合あるいは十分な効果を期待し得ないと推定される場合にのみ用いること。

用法及び用量

(関節腔内注射、軟組織内注射、腱しょう内注射、滑液のう内注入)
トリアムシノロンアセトニドとして、通常成人1回2〜40mgを関節腔内、軟組織内、腱しょう内及び滑液のう内にそれぞれ、注射又は注入する。原則として投与間隔を2週間以上とすること。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

(局所皮内注射)
トリアムシノロンアセトニドとして、通常成人1回0.2〜1mg宛10mgまでを週1回局所皮内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

(ネブライザー)
トリアムシノロンアセトニドとして、通常成人1回2〜10mgを1日1〜3回ネブライザーで投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

(鼻腔内注入、副鼻腔内注入、喉頭・気管注入、中耳腔内注入、耳管内注入)
トリアムシノロンアセトニドとして、通常成人1回2〜10mgを1日1〜3回鼻腔内、副鼻腔内、喉頭あるいは気管、中耳腔内及び耳管内に注入する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

(鼻甲介内注射、鼻茸内注射)
トリアムシノロンアセトニドとして、通常成人1回2〜40mgを鼻甲介内及び鼻茸内に注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

(食道注入)
トリアムシノロンアセトニドとして、通常成人1回2mgを食道に注入する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
感染症の患者[免疫機能抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。]

2.
糖尿病の患者[糖新生促進作用等により血糖が上昇し、糖尿病が増悪するおそれがある。]

3.
骨粗鬆症の患者[骨形成抑制作用等により、骨粗鬆症が増悪するおそれがある。]

4.
腎不全の患者[症状が増悪するおそれがある。]

5.
甲状腺機能低下のある患者[症状が増悪するおそれがある。]

6.
肝硬変の患者[脂質代謝に影響し、肝硬変が増悪するおそれがある。また慢性肝疾患患者では、血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすい。]

7.
脂肪肝の患者[脂質代謝に影響し、脂肪肝が増悪するおそれがある。]

8.
脂肪塞栓症の患者[脂質代謝に影響し、脂肪塞栓症が増悪するおそれがある。]

9.
重症筋無力症の患者[使用当初、一時症状が増悪することがある。]

10.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1.
本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、次の注意が必要である。

(1)
投与に際しては特に適応、症状を考慮し、他の治療法によって十分に治療効果が期待できる場合には、本剤を投与しないこと。また、局所的投与で十分な場合には、局所療法を行うこと。

(2)
投与中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。

(3)
連用後、投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること。

2.
本剤を含む副腎皮質ホルモン剤の投与により、気管支喘息患者の喘息発作を増悪させることがあるので、薬物、食物、添加物等に過敏な喘息患者には特に注意が必要である。

3.
特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。

(1)
本剤投与前に水痘又は麻疹の既往や予防接種の有無を確認すること。

(2)
水痘又は麻疹の既往のない患者においては、水痘又は麻疹への感染を極力防ぐよう常に十分な配慮と観察を行うこと。感染が疑われる場合や感染した場合には、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を講ずること。

(3)
水痘又は麻疹の既往や予防接種を受けたことがある患者であっても、本剤投与中は、水痘又は麻疹を発症する可能性があるので留意すること。

4.
副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
バルビツール酸誘導体
 フェノバルビタール
フェニトイン
リファンピシン

臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱することが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子
バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシンはP-450を誘導し、本剤の代謝が促進される。

2. 薬剤名等
サリチル酸誘導体
 アスピリン
 アスピリンダイアルミネート
 サザピリン等

臨床症状・措置方法
併用時に本剤を減量すると、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加し、サリチル酸中毒を起こすことが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子
本剤は、サリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する。

3. 薬剤名等
抗凝血剤
 ワルファリンカリウム等

臨床症状・措置方法
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子
本剤は血液凝固促進作用がある。

4. 薬剤名等
経口糖尿病用剤
 アセトヘキサミド等
インスリン製剤

臨床症状・措置方法
これらの薬剤の効果を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を抑制する。

5. 薬剤名等
利尿剤(カリウム保持性を除く)
 トリクロルメチアジド、アセタゾラミド、フロセミド等
注射用アムホテリシンB

臨床症状・措置方法
併用により、低カリウム血症があらわれることがあるので、併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。

6. 薬剤名等
シクロスポリン

臨床症状・措置方法
他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子
副腎皮質ホルモン剤はシクロスポリンの代謝を抑制する。

7. 薬剤名等
エリスロマイシン

臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強されるとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子
本剤の代謝が抑制されるおそれがある。

8. 薬剤名等
非脱分極性筋弛緩剤
 パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物等

臨床症状・措置方法
本剤の長期前投与により筋弛緩作用が減弱するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子
機序は不明

9. 薬剤名等
強心配糖体
 ジゴキシン、ジギトキシン等

臨床症状・措置方法
ジギタリス中毒があらわれるおそれがあるので、必要に応じて本剤又はこれらの薬剤を減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子
本剤のカリウム排泄による血中カリウム値低下により、強心配糖体の作用が増強する。

10. 薬剤名等
エストロゲン(経口避妊剤を含む)

臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強されるおそれがあるので、必要に応じてこれらの薬剤を減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子
これらの薬剤が本剤の代謝を抑制すると考えられる。

11. 薬剤名等
成長ホルモン
 ソマトロピン

臨床症状・措置方法
成長ホルモンの成長促進作用が抑制されるおそれがあるので、併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子
糖質コルチコイドが成長抑制効果を有する。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

次の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

(1) 誘発感染症、感染症の増悪
誘発感染症、感染症の増悪があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

(2) 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病
(3) 消化性潰瘍、膵炎
(4) 精神変調、うつ状態、痙攣
(5) 骨粗鬆症、大たい骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、ミオパシー
(6) 緑内障、後のう白内障
連用により眼内圧亢進、緑内障、後のう白内障を来すことがあるので、定期的に検査することが望ましい。

(7) 血栓症
(8) ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(9) 喘息発作の増悪
気管支喘息患者の喘息発作を増悪させることがあるので、十分注意すること。

(10) 失明、視力障害
頭頸部(頭皮、鼻内等)への注射により、網膜動脈閉塞が生じ、失明、視力障害があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(11) 腱断裂
腱しょう内への繰り返し注射により、腱断裂があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

次の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
1. 内分泌
頻度不明 
月経異常

2. 消化器
頻度不明 
下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進

3. 精神神経系
頻度不明 
多幸症、不眠、頭痛、めまい

4. 筋・骨格
頻度不明 
筋肉痛、関節痛

5. 投与部位
頻度不明 
関節腔内投与時
 関節の不安定化注1)、疼痛・腫脹・圧痛の増悪、結晶誘発性滑膜炎注2)
皮内投与時
 局所組織の萎縮による陥没

6. 脂質・蛋白質代謝
頻度不明 
満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝

7. 体液・電解質
頻度不明 
浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカローシス

8.
頻度不明 
中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出

9. 血液
頻度不明 
白血球増多

10. 皮膚
頻度不明 
瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・脆弱化、色素脱失、脂肪織炎

11. その他
頻度不明 
発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減

注1)症状があらわれた場合には投与を中止すること。これらの症状は投与直後に患部を強く動かすと起こりやすいとされているので、投与後は患者をしばらく安静にさせること。

注2)関節腔内投与時の投与部位に疼痛・腫脹等があらわれることがある。注射液中の粒子の凝集が関節腔内投与時の疼痛・腫脹等を誘発するおそれがある(【取扱い上の注意】の項参照)。

高齢者への投与

高齢者に長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後のう白内障、緑内障等の副作用があらわれやすいので、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されており、また、新生児に副腎不全を起こすことがある。]

2.
本剤投与中は授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することがある。]

小児等への投与

1.
小児等の発育抑制があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。

2.
長期投与した場合、頭蓋内圧亢進症状があらわれることがある。

3.
小児等では、特に投与部位の組織の萎縮(陥没)を起こしやすいので、皮内投与はなるべく避けること。

4.
*低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。[外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。]

適用上の注意

1.
本剤は用法・用量にしたがって使用し、静脈内注射、脊髄腔内注射、硬膜外注射、眼科用に使用しないこと。

2.
使用時にはよく振り混ぜ、均一な懸濁液として用いること。

3.
*本剤の注射にあたっては、前記用法・用量欄の他、下記の点に配慮すること。

(1) 局所注射又は注入
本剤は1回の局所注射又は注入で効果がみられる場合もあるが、数回の注射又は注入を要することもある。なお、効果持続は症状により異なり、また、投与回数を重ねるにつれて延長する傾向があるので症状が再発したときに投与を繰り返すこと。
関節腔内注射の場合、関節に多量の関節貯留液があると薬剤がうすめられて効果が減弱するので、穿刺により十分排除すること。
本剤は関節腔外へ誤って注射又は注入すると、全身作用を及ぼすと同時に局所への効果が減弱するので、留意すること。
腱炎、腱しょう炎、腱周囲炎などで腱しょう内に注射するときは、腱組織へ入らぬように投与する。
なお、本剤は水性懸濁注射液のため比較的太目の注射針25G(1/3)、23G(1/2)を使用すること。

(2) 局所皮内注射
本剤はツベルクリン皮内注射の手技に準じて行う。投与間隔は、患者の反応の度合により、数日おきに投与する。

その他の注意

副腎皮質ホルモン剤を投与中の患者にワクチン(種痘等)を接種して神経障害、抗体反応の欠如が起きたとの報告がある。

薬効薬理

トリアムシノロンアセトニドは、糖質代謝作用、抗炎症、抗アレルギー作用が強く、しかも鉱質代謝作用が弱いため、ナトリウム、水分の体内貯留に基づく浮腫などが少ないという特長を有する。コルチコイド活性に関する動物実験(ラット)から抗炎症作用、胸腺退縮作用、肝グリコーゲン貯留作用が明らかにされている。また、副腎摘出ラットの延命効果、作用の持続時間、皮膚透過性においても優れている。1)〜4)

有効成分に関する理化学的知見

一般名:
トリアムシノロンアセトニド
(Triamcinolone Acetonide)

化学名:
9-Fluoro-11β,21-dihydroxy-16α,17-(1-methylethylidenedioxy)pregna-1,4-diene-3,20-dione

構造式:

分子式:
C24H31FO6

分子量:
434.50

性状:
トリアムシノロンアセトニドは白色の結晶性の粉末で、においはない。エタノール(99.5)、アセトン又は1,4-ジオキサンにやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。

取扱い上の注意

製品を10℃以下で保存すると注射液中に凝集が発生することが報告されている。凍結した製品や冷所で保存された製品は使用しないこと。

包装

ケナコルト-A皮内用関節腔内用水懸注50mg/5mL:5mL×5バイアル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
勝 正孝他:新薬と臨牀,15,15(1966)

2)
Ringler,I.,et al.:Proc.Soc.Exp.Biol.Med.102,628(1959)

3)
Lerner,L.J.,et al.:Ann.N.Y.Acad.Sci.116,1071(1964)

4)
Lerner,L.J.:Clin.Med.73(10),53(1966)

文献請求先

**ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社 メディカル情報部

(住所)東京都新宿区西新宿6−5−1

(TEL)0120−093−507

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

**製造販売元
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

東京都新宿区西新宿6-5-1