*チラーヂンS散0.01%


作成又は改訂年月

** 2011年2月改訂 (第7版)

* 2009年9月改訂

日本標準商品分類番号

872431

承認等

*チラーヂンS散0.01%

販売名コード

2431004B1038

承認・許可番号

承認番号
22100AMX00790
商標名
THYRADIN-S POWDER 0.01%

薬価基準収載年月

2009年9月

販売開始年月

1994年12月

貯法・使用期限等

貯 法

遮光,室温保存

使用期限

外箱等に表示

規制区分

劇薬

処方せん医薬品

注意−医師等の処方せんにより使用すること

組成

成 分

日局 レボチロキシンナトリウム水和物

含 量

1g中 レボチロキシンナトリウムとして100μg

添加物

トウモロコシデンプン

性状

剤 形

白色散剤

一般的名称

レボチロキシンナトリウム散剤

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

新鮮な心筋梗塞のある患者
[基礎代謝の亢進により心負荷が増大し,病態が悪化することがある.]

効能又は効果

乳幼児甲状腺機能低下症

用法及び用量

通常,乳幼児にはレボチロキシンナトリウムとして1回10μg/kg(本剤100mg/kg)を1日1回経口投与する.
未熟児に対しては1回5μg/kg(本剤50mg/kg)から投与を開始して8日目から1回10μg/kg(本剤100mg/kg)を1日1回経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減する.

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
狭心症,陳旧性心筋梗塞,動脈硬化症,高血圧症等の重篤な心・血管系の障害のある患者
[基礎代謝の亢進による心負荷により,病態が悪化するおそれがあるので,投与する場合には少量から開始し,通常より長期間をかけて増量し維持量は最小必要量とすること.]

2.
副腎皮質機能不全,脳下垂体機能不全のある患者
[副腎クリーゼを誘発し,ショック等を起こすことがあるので,副腎皮質機能不全の改善(副腎皮質ホルモンの補充)を十分にはかってから投与すること.]

3.
**低出生体重児,早産児
[低出生体重児や早産児では,晩期循環不全を起こすことがあるので,児の状態を観察しながら投与すること.]

4.
糖尿病患者
[血糖コントロールの条件が変わることがあるので,投与する際にはこの点に十分配慮すること.](「相互作用」の項参照)

重要な基本的注意

本剤を投与する際には,少量から投与を開始し,観察を十分に行い漸次増量して維持量とすることが望ましい.

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
クマリン系抗凝血剤1)(ワルファリンカリウム等)

臨床症状・措置方法
クマリン系抗凝血剤の作用を増強することがあるので,併用する場合にはプロトロンビン時間等を測定しながらクマリン系抗凝血剤の用量を調節するなど慎重に投与すること.

機序・危険因子
甲状腺ホルモンがビタミンK依存性凝血因子の異化を促進すると考えられている.

2. 薬剤名等
交感神経刺激剤(アドレナリン,ノルアドレナリン,エフェドリン・メチルエフェドリン含有製剤)

臨床症状・措置方法
交感神経刺激剤の作用を増強し,冠動脈疾患のある患者に併用すると冠不全のリスクが増大するおそれがあるので,併用する場合には慎重に投与すること.

機序・危険因子
甲状腺ホルモンがカテコールアミン類のレセプターの感受性を増大すると考えられている.

3. 薬剤名等
強心配糖体製剤(ジゴキシン,ジギトキシン等)

臨床症状・措置方法
甲状腺機能亢進状態では血清ジゴキシン濃度が低下し,甲状腺機能低下状態では上昇するとの報告があるため,甲状腺機能亢進状態では通常より多量の,甲状腺機能低下状態では通常より少量の強心配糖体製剤の投与を必要とすることがある.併用する場合には強心配糖体製剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること.

機序・危険因子
強心配糖体製剤の吸収率,分布容積,肝代謝,腎排泄速度等の増減が関与していると考えられている.

4. 薬剤名等
血糖降下剤(インスリン製剤,スルフォニル尿素系製剤等)

臨床症状・措置方法
血糖降下剤を投与している患者において,本剤を投与すると血糖コントロールの条件が変わることがあるので,併用する場合には血糖値その他患者の状態を十分観察しながら両剤の用量を調節するなど慎重に投与すること.

機序・危険因子
糖代謝全般に作用し血糖値を変動させると考えられている.

5. 薬剤名等
**コレスチラミン2),コレスチミド,鉄剤3),アルミニウム含有制酸剤4),5),炭酸カルシウム6),炭酸ランタン水和物,セベラマー塩酸塩

臨床症状・措置方法
同時投与により本剤の吸収が遅延又は減少することがあるので,併用する場合には本剤との投与間隔をできる限りあけるなど慎重に投与すること.

機序・危険因子
消化管内で本剤と結合し吸収を抑制すると考えられている.

6. 薬剤名等
フェニトイン製剤7)

臨床症状・措置方法
フェニトインは本剤の血中濃度を低下させることがあるので,併用する場合には本剤を増量するなど慎重に投与すること.

機序・危険因子
甲状腺ホルモンの異化を促進すると考えられている.

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない(再審査対象外).

重大な副作用

1. 狭心症(頻度不明)
狭心症があらわれることがある.このような場合には過剰投与のおそれがあるので,減量,休薬等適切な処置を行うこと.

2. 肝機能障害,黄疸(頻度不明)
AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP等の著しい上昇,発熱,けん怠感等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.

3. **副腎クリーゼ(頻度不明)
副腎皮質機能不全,脳下垂体機能不全のある患者では,副腎クリーゼがあらわれることがあるので,副腎皮質機能不全の改善(副腎皮質ホルモンの補充)を十分にはかってから投与すること.全身けん怠感,血圧低下,尿量低下,呼吸困難等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと.

4. **晩期循環不全(頻度不明)
低出生体重児や早産児では,晩期循環不全があらわれることがある.特に極低出生体重児や超早産児で起こりやすく,また,本剤の投与後早期に起こりやすいので,観察を十分に行い,血圧低下,尿量低下,血清ナトリウム低下等があらわれた場合には適切な処置を行うこと.

重大な副作用(類薬)

1. ショック(頻度不明)
類薬(リオチロニンナトリウム)で,ショックがあらわれることが報告されている.

2. うっ血性心不全(頻度不明)
類薬(リオチロニンナトリウム)で,うっ血性心不全があらわれることが報告されている.このような場合には過剰投与のおそれがあるので,減量,休薬等適切な処置を行うこと.

その他の副作用

1. 過敏症注1)
頻度不明 
過敏症状

2. 肝 臓注2)
頻度不明 
肝機能検査値異常〔AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,γ-GTP上昇等〕

3. 循環器注3)
頻度不明 
心悸亢進,脈拍増加,不整脈

4. 精神神経系注3)
頻度不明 
頭痛,めまい,不眠,振戦,神経過敏・興奮・不安感・躁うつ等の精神症状

5. 消化器注3)
頻度不明 
嘔吐,下痢,食欲不振

6. その他注3)
頻度不明 
筋肉痛,体重減少,脱力感,皮膚の潮紅,発汗,発熱,けん怠感

注1)発現した場合には投与を中止すること.

注2)発現した場合には減量,休薬等適切な処置を行うこと.

注3)発現した場合には過剰投与のおそれがあるので,減量,休薬等適切な処置を行うこと.

小児等への投与

**低出生体重児,早産児のうち,特に極低出生体重児や超早産児では,晩期循環不全を起こしやすく,また,本剤の投与後早期に起こりやすいので,児の状態(血圧,尿量,血清ナトリウム値等)を観察しながら慎重に投与すること.

過量投与

症 状

「副作用」の項参照

処 置

一度に大量服用した場合には,胃腸からの本剤吸収の抑制(状況に応じ催吐・胃洗浄,コレスチラミンや活性炭の投与等)及び対症療法(換気維持のための酸素投与,交感神経興奮症状に対するプロプラノロール等のβ-遮断剤の投与,うっ血性心不全に対する強心配糖体の投与や発熱,低血糖及び体液喪失に対する処置等)を行う.

臨床成績

1. 臨床効果8)

(1) 新鮮例(初回より本剤投与例)
新生児マススクリーニングで発見された先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)患者に本剤を投与した結果,全般改善度では「中等度改善」以上は100%(24/24)であった.

(2) 既治療例(チラーヂンS錠50投与からの切り替え例)
チラーヂンS錠50で治療中の幼小児甲状腺機能低下症患者にチラーヂンS錠50から本剤に替えて投与した結果,全般改善度では「不変」以上97.1%(33/34)(切り替え前のチラーヂンS錠50が全例有効なので「不変」は「改善」と評価する)であった.

2. 血中ホルモンの変化8)

薬効薬理

1.
組織の酸素消費を高め基礎代謝を上昇させる.(甲状腺機能低下症患者9),10),ラット11)〜13))

2.
成長,発育を促進するが,大量では抑制する.(ラット13),14))

3.
蛋白同化を促進するが,大量では蛋白異化を起こす.(甲状腺機能低下症患者15),ラット16),17))

4.
血中脂質,特にコレステロール量を減少させる.(甲状腺機能低下症患者10),ラット18),イヌ19))

5.
肝グリコーゲンの分解を促進する.(ラット20))

6.
水,電解質の排出を増加させる.(甲状腺機能低下症患者,健常人21))

有効成分に関する理化学的知見

一般名

レボチロキシンナトリウム水和物
Levothyroxine Sodium Hydrate[JAN]

化学名

Monosodium O-(4-hydroxy-3,5-diiodophenyl)-3,5-diiodo-L-tyrosinate hydrate

分子式

C15H10I4NNaO4xH2O

化学構造式

分子量

798.85(anhydrous)

性 状

微黄白色〜淡黄褐色の粉末で,においはない.エタノール(95)に溶けにくく,水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない.水酸化ナトリウム試液に溶ける.光によって徐々に着色する.

包装

チラーヂンS散0.01%:100g

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
Hansten,P.D.:Drug Intel.Clin.Pharm.,14:331,1980

2)
Northcutt,R.C.et al.:JAMA,208:1857,1969

3)
Campbell,N.R.C.et al.:Ann.Intern.Med.,117:1010,1992

4)
Sherman,S.I.et al.:Am.J.Med.,96:531,1994

5)
Liel,Y.et al.:Am.J.Med.,97:363,1994

6)
Singh,N.et al.:JAMA,283:2822,2000

7)
Blackshear,J.L.et al.:Ann.Intern.Med.,99:341,1983

8)
新美仁男 他:ホルモンと臨床,41:897,1993

9)
Burack,R.et al.:J.Pharmacol.Exptl.Therap.,176:212,1971

10)
Hart,F.D.et al.:Brit.Med.J.,1:512,1950

11)
Barker,S.B.et al.:Proc.Soc.Exptl.Biol.Med.,83:500,1953

12)
Tata,J.R.et al.:Biochem.J.,86:408,1963

13)
Hsieh,A.C.L.:J.Endocrinol.,26:55,1963

14)
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Rawson,R.W.et al.:Am.J.Med.Sci.,226:405,1953

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Farthing,C.P.et al.:J.Endocrinol.,21:83,1960

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Michels,R.et al.:Science,140:1417,1963

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Ellefson,R.D.et al.:Endocrinol.,71:425,1962

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Sokoloff,L.et al.:J.Biol.Chem.,236:795,1961

21)
Byrom,F.B.:Clin.Sci.,1:273,1933

*文献請求先・製品情報お問い合わせ先

あすか製薬株式会社 くすり相談室

〒108-8532 東京都港区芝浦二丁目5番1号

TEL 0120-848-339 03-5484-8339

FAX 03-5484-8358

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
あすか製薬株式会社

東京都港区芝浦二丁目5番1号

販売
武田薬品工業株式会社

大阪市中央区道修町四丁目1番1号