オメプラール錠10/オメプラール錠20


作成又は改訂年月

**2015年1月改訂(第26版)

*2014年7月改訂

日本標準商品分類番号

872329

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2009年3月

効能又は効果追加承認年月(最新)
2013年2月

薬効分類名

プロトンポンプ・インヒビター

承認等

販売名
オメプラール錠10

販売名コード

YJコード
2329022H2023

承認・許可番号

承認番号
21200AMZ00641
欧文商標名
Omepral Tablets 10

薬価基準収載年月

2001年2月

販売開始年月

2001年2月

使用期限等

貯 法:

室温保存

使用期限:

ケース等に表示

規制区分

処方箋医薬品:

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量(1錠中)

オメプラゾール10mg

添加物

ラウリル硫酸ナトリウム、セタノール、乳糖水和物、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、水酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、合成ヒドロタルサイト、酸化チタン、ヒプロメロースフタル酸エステル、タルク、カルナウバロウ

性状

剤形

白色のフィルムコーティング錠(腸溶錠)

*外形 表面

*

*外形 裏面

*

外形 側面

直径

約6.2mm

厚さ

約2.8mm

重量

約0.097g

*識別コード

*OMP10

販売名
オメプラール錠20

販売名コード

YJコード
2329022H1043

承認・許可番号

承認番号
21300AMZ00054
欧文商標名
Omepral Tablets 20

薬価基準収載年月

2001年2月

販売開始年月

1991年4月

使用期限等

貯 法:

室温保存

使用期限:

ケース等に表示

規制区分

処方箋医薬品:

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量(1錠中)

オメプラゾール20mg

添加物

ラウリル硫酸ナトリウム、セタノール、乳糖水和物、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、水酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、合成ヒドロタルサイト、酸化チタン、ヒプロメロースフタル酸エステル、タルク、カルナウバロウ

性状

剤形

白色のフィルムコーティング錠(腸溶錠)

*外形 表面

*

*外形 裏面

*

外形 側面

直径

約7.2mm

厚さ

約3.3mm

重量

約0.143g

*識別コード

*OMP20

一般的名称

日本薬局方 オメプラゾール腸溶錠

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

2.
アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

効能・効果

<オメプラール錠10>

○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群

○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

<オメプラール錠20>

○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群

○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

効能・効果に関連する使用上の注意

ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合

1.
進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。

2.
特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。

3.
早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。

4.
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

用法・用量

<オメプラール錠10>

○胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群

通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

○逆流性食道炎

通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1日1回10〜20mgを経口投与する。

○非びらん性胃食道逆流症

通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回10mgを経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。

○ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。

プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

<オメプラール錠20>

○胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群

通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

○逆流性食道炎

通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1日1回10〜20mgを経口投与する。

○ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。

プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

用法及び用量の表参照

<参考>

用法及び用量の表

効能・効果 オメプラール錠 10 オメプラール錠 20 1回投与量 用法 
胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群 ○ ○ 20mg 1日1回 
逆流性食道炎逆流性食道炎(維持療法) ○ ○ 20mg10〜20mg 1日1回 
非びらん性胃食道逆流症 ○ − 10mg 1日1回 
下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎 ○ ○ 20mg 1日2回 

○:効能あり、−:効能なし


使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
薬物過敏症の既往歴のある患者

2.
肝障害のある患者[肝代謝性であり、血中濃度が高くなるおそれがある。]

3.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

1.
治療にあたっては、経過を十分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめること。また、血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。

2.
再発の既往のない逆流性食道炎患者では、逆流性食道炎治癒後直ちに維持療法に移行せず、経過観察により、維持療法の必要性を判断すること。

3.
再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法を目的として本剤を投与する場合は、経過観察(定期的な内視鏡検査等を含む)を十分行うとともに、次の事項に十分注意すること。

(1)
再発の既往歴、症状の程度等を考慮して維持療法の用量を選択すること。

(2)
寛解状態が良好に保たれていると判断された場合は休薬又は減量を考慮すること。

(3)
1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行うこと。治癒後の維持療法においても再発の既往歴、症状の程度等を考慮して用量を選択すること。ただし、1日20mgの維持療法で再発が認められた場合、あるいは予期せぬ体重減少、吐血、嚥下障害等の症状が認められた場合は、改めて内視鏡検査等を行い、その結果に基づいて他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること。

(4)
定期的に肝機能、腎機能、血液像等の検査を行うことが望ましい。

4.
非びらん性胃食道逆流症患者の治療を目的として本剤を投与する場合は、次の事項に十分注意すること。

(1)
投与に際しては問診により胸やけ、胃液逆流感等の酸逆流症状が繰り返し見られること(1週間あたり2日以上)を確認の上投与すること。なお、本剤の投与が胃癌、食道癌等の悪性腫瘍及び他の消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査等によりこれらの疾患でないことを確認すること。

(2)
非びらん性胃食道逆流症の治療については、投与開始2週後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるため他の適切な治療への変更を考慮すること。

5.
本剤をヘリコバクター・ピロリの除菌の補助に用いる際には、除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。

相互作用

相互作用の概略

本剤は、主として肝代謝酵素CYP2C19及び一部CYP3A4で代謝される。また、本剤の胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を上昇又は低下させることがある。

併用禁忌

(併用しないこと)

1.

薬剤名等
アタザナビル硫酸塩
(レイアタッツ)

臨床症状・措置方法
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。

機序・危険因子
本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。

2.

薬剤名等
リルピビリン塩酸塩
(エジュラント)

臨床症状・措置方法
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。

機序・危険因子
本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
ジアゼパムフェニトイン
シロスタゾール

臨床症状・措置方法
これらの薬剤の作用を増強することがある。

機序・危険因子
本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)

2. 薬剤名等
ワルファリン

臨床症状・措置方法
抗凝血作用を増強し、出血に至るおそれがある。プロトロンビン時間国際標準比(INR)値等の血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。

機序・危険因子
本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)

3. 薬剤名等
タクロリムス水和物

臨床症状・措置方法
タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。

機序・危険因子
相互作用の機序は不明である。

4. 薬剤名等
ジゴキシンメチルジゴキシン

臨床症状・措置方法
これらの薬剤の作用を増強することがある。

機序・危険因子
本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。

5. 薬剤名等
イトラコナゾール

臨床症状・措置方法
イトラコナゾールの作用を減弱することがある。

機序・危険因子
本剤の胃酸分泌抑制作用によりイトラコナゾールの溶解性が低下し、イトラコナゾールの血中濃度が低下することがある。

6. 薬剤名等
チロシンキナーゼ阻害剤
 ゲフィチニブ
 エルロチニブ

臨床症状・措置方法
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。

機序・危険因子
本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し、吸収が低下することがある。

7. 薬剤名等
ボリコナゾール

臨床症状・措置方法
本剤のCmax及びAUCが増加したとの報告がある。

機序・危険因子
ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を阻害することが考えられる。

8. 薬剤名等
ネルフィナビルメシル酸塩

臨床症状・措置方法
ネルフィナビルの血中濃度が低下するおそれがある。

機序・危険因子
相互作用の機序は不明である。

9. 薬剤名等
サキナビルメシル酸塩

臨床症状・措置方法
サキナビルの血中濃度が上昇するおそれがある。

機序・危険因子
相互作用の機序は不明である。

10. 薬剤名等
クロピドグレル硫酸塩

臨床症状・措置方法
クロピドグレル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。

機序・危険因子
本剤がCYP2C19を阻害することにより、クロピドグレル硫酸塩の活性代謝物の血中濃度が低下する。

11. 薬剤名等
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

臨床症状・措置方法
本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがある。

機序・危険因子
セイヨウオトギリソウが本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を誘導することが考えられる。

12. 薬剤名等
メトトレキサート

臨床症状・措置方法
メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。

機序・危険因子
相互作用の機序は不明である。

副作用

副作用等発現状況の概要

○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群
総症例数15,180例中283例(1.86%)399件の副作用が報告されている(オメプラゾン錠の調査結果と合算)。主な副作用は、ALT(GPT)上昇57件(0.38%)、AST(GOT)上昇32件(0.21%)等の肝障害、下痢・軟便27件(0.18%)、白血球減少(症)27件(0.18%)、発疹13件(0.09%)、便秘12件(0.08%)、BUN上昇10件(0.07%)等であった。(承認時まで及び再審査終了時の集計)

○逆流性食道炎(維持療法)
維持療法の総症例数1,435例中53例(3.7%)に副作用が認められている。(再審査終了時の集計)

○非びらん性胃食道逆流症
国内で行われた試験では、226例中9例(4.0%)に副作用が認められている。(承認時までの集計)

○胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
国内で行われた試験(オメプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与)では、総症例数513例中273例(53.2%)に副作用が認められている。(承認時まで及び製造販売後臨床試験終了時の集計)

市販後の高齢者に対する特定使用成績調査(オメプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与)では、473例中40例(8.5%)に副作用が認められている。(再審査終了時の集計)

また、プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びメトロニダゾールの3剤投与については、国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。(承認時)

○胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシン又はメトロニダゾールの3剤投与については、国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。(承認時)

重大な副作用

1.
*ショック、アナフィラキシー (いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2.
汎血球減少症、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少(いずれも頻度不明):汎血球減少症、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3.
劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(0.1%未満)、肝不全(頻度不明):劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4.
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明):中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5.
視力障害(頻度不明):視力障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

6.
間質性腎炎、急性腎不全(いずれも頻度不明):間質性腎炎、急性腎不全があらわれることがあるので、腎機能検査値(BUN、クレアチニン等)に注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

7.
低ナトリウム血症(頻度不明):低ナトリウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

8.
間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

9.
横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

10.
錯乱状態(頻度不明):せん妄、異常行動、失見当識、幻覚、不安、焦燥、攻撃性等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群の場合

1. 過敏症注1)
0.1%未満 
発疹、蕁麻疹、そう痒感

2. 過敏症注1)
頻度不明 
多形紅斑、光線過敏症

3. 消化器
0.1〜5%未満 
下痢・軟便

4. 消化器
0.1%未満 
便秘、悪心、嘔吐、鼓腸放屁、腹部膨満感、カンジダ症、口渇、腹痛、口内炎

5. 消化器
頻度不明 
舌炎、顕微鏡的大腸炎(collagenous colitis、lymphocytic colitis)

6. 肝臓
0.1〜5%未満 
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇

7. 肝臓
0.1%未満 
LDH上昇

8. 血液
0.1〜5%未満 
白血球数減少

9. 血液
0.1%未満 
血小板数減少、貧血

10. 精神神経系
0.1%未満 
頭痛、眠気、しびれ感

11. 精神神経系
頻度不明 
めまい、振戦、傾眠、不眠(症)、異常感覚、うつ状態

12. その他
0.1%未満 
霧視、発熱、浮腫、女性化乳房、脱毛、倦怠感、関節痛、及びBUN、クレアチニン、尿酸、トリグリセライド、血清カリウム、総コレステロールの上昇

13. その他
頻度不明 
頻尿、味覚異常、動悸、月経異常、筋肉痛、発汗、筋力低下、低マグネシウム血症

注1) このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

○ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合

14. 過敏症注1)
1〜5%未満 
発疹

15. 消化器
5%以上 
下痢・軟便(19.9%)、味覚異常(7.8%)

16. 消化器
1〜5%未満 
口内炎、腹痛、食道炎、腹部膨満感

17. 消化器
1%未満 
便秘、舌炎、悪心、口渇、十二指腸炎

18. 肝臓注2)
1%未満 
肝機能異常、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇、LDH上昇

19. 血液注2)
1%未満 
好酸球数増多、血小板数減少、貧血、白血球数増多、白血球分画異常

20. 精神神経系
1%未満 
頭痛、しびれ感、めまい、睡眠障害

21. その他
1%未満 
尿蛋白陽性、尿酸上昇、総コレステロール上昇、QT延長、発熱、倦怠感、カンジダ症、尿糖陽性、動悸、霧視

表中の頻度は胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるオメプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の成績に基づく。

注1) このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

注2) 観察を十分行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では肝機能、その他生理機能が低下していることが多いので、低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ウサギ経口138mg/kg)で胎児毒性(死亡吸収胚率の増加)が報告されている。]

2.
授乳婦:授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[動物実験(ラット経口5mg/kg)で、母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

過量投与

徴候、症状:オメプラゾールの過量投与により、悪心、嘔吐、めまい、腹痛、下痢、頭痛等が報告されている。

処置:症状に応じて適切な処置を行うこと。

適用上の注意

1. 服用時
本剤は腸溶錠であり、服用にあたっては、噛んだり、砕いたりせずに、飲みくだすよう患者に指導すること。

2. 薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

1.
ラットに1.7mg/kg以上を2年間経口投与した毒性試験で、胃にカルチノイドの発生がみられたとの報告がある。このカルチノイドの発生にはラットに種特異性が認められている。

2.
本剤の長期投与中に良性の胃ポリープを認めたとの報告がある。

3.
本剤の投与が、胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認して投与すること。

4.
非びらん性胃食道逆流症の治療において、食道内酸逆流の高リスクであると考えられる中高齢者、裂孔ヘルニアを合併する患者のいずれにも該当しない場合には本剤の治療効果が得られにくい可能性がある。

5.
海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されている。特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。

6.
海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。

7.
ヘリコバクター・ピロリの除菌判定上の注意:オメプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。

8.
ラットに類薬であるランソプラゾール(50mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)及びクラリスロマイシン(160mg/kg/日)を併用投与した試験で、母動物での毒性の増強とともに胎児の発育抑制の増強が認められている。

薬物動態

1. 血漿中濃度

(1) オメプラゾール単独投与時のデータ
健康成人(6例)にオメプラゾール10mg及び20mgを空腹時に単回経口投与したとき、投与後約2時間で最高血漿中濃度に達し、消失半減期はそれぞれ2.8時間及び1.6時間であった1)

〈健康成人6例、10mg及び20mg単回経口投与(平均値±SE)〉参照

健康成人(6例)にオメプラゾール20mgを朝食前に1日1回7日間投与したとき、第7日目のCmax及び血中濃度曲線下面積(AUC)はいずれも第1日目の約1.4倍に増加した1)

また、胃潰瘍患者(5例)及び十二指腸潰瘍患者(4例)にオメプラゾール20mgを1日1回朝食後に14日間投与したとき、第7日目のAUCは第1日目に比べ有意な増加が認められたが、第7日目と第14日目の間ではCmax、AUCのいずれも増加は認められなかった2)

(2) オメプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシン投与時のデータ3)
健康成人(11例)にオメプラゾール20mg、アモキシシリン水和物750mg(力価)及びクラリスロマイシン400mg(力価)を1日2回7日間反復経口投与後の血漿中オメプラゾール濃度は、投与約2.5時間後にCmaxを示し、約2時間の半減期で消失した。オメプラゾールのCmax及びAUCは、単回投与時に比して反復投与により上昇したが、投与4日目と7日目ではほぼ同様で、4日目までには定常状態に達した。

〈健康成人11例、3剤併用反復投与(平均値±SD)〉参照

2. 効果発現時間
胃潰瘍患者にオメプラゾール20mgを1日1回朝食後に経口投与したとき、投与2〜6時間後より胃酸分泌抑制効果が認められた4)

3. 代謝
外国人のデータでは、健康成人にオメプラゾールを経口投与したとき、血漿中の主代謝物はオメプラゾールスルホン及びヒドロキシオメプラゾールで、これらの代謝物はいずれも胃酸分泌抑制作用をほとんど示さなかった5),6)。また、ヒト肝ミクロソームによるin vitro試験の結果から、ヒドロキシ体及びスルホン体の生成にはそれぞれ主にCYP2C19及びCYP3A4が関与し、ヒドロキシ体への代謝クリアランスはスルホン体の4倍であると報告されている7)。CYP2C19には遺伝多型が存在し、遺伝学的にCYP2C19の機能を欠損する個体(PM)は日本人を含むモンゴル系人種で13〜20%、コーカサス系人種で3〜4%と報告されている8)。PMにおけるオメプラゾールの緩やかな代謝は、他のプロトンポンプ阻害剤9),10)と同様である。

4. 排泄
外国人のデータでは、14C標識オメプラゾールを投与したとき、投与放射能の約80%が尿中に、約20%が糞中に排泄された5)

5. 相互作用
外国人のデータでは、オメプラゾールは、主にチトクロームP450 2C19(CYP2C19)及び一部3A4(CYP3A4)を介して肝臓で代謝を受ける。オメプラゾールの血漿中濃度は、クラリスロマイシンとの併用により、Cmax及びAUCは約2倍に上昇した。一方、アモキシシリン水和物との併用は、オメプラゾールの血漿中動態に影響しなかった11)。ジアゼパム、ワルファリン(R-ワルファリン)、フェニトインもCYP2C19によって代謝されるため本剤との併用により、ジアゼパム12)及びフェニトイン13)のクリアランスはそれぞれ27%及び15%低下し、ワルファリン14)の血中濃度は12%上昇したとの報告がある。

6. 蛋白結合率
96〜98%(限外ろ過法)

7. 血液透析
慢性透析患者を対象にオメプラゾールを1日1回20mg経口投与し、血漿中濃度を検討した試験において、血液透析による除去はほとんど認められず、透析日及び非透析日で体内薬物動態に影響はみられなかった15),16),17)

8. 生物学的同等性18)
オメプラゾールの20mg錠×1錠と10mg錠×2錠は生物学的に同等である。

薬物動態の表

〈健康成人6例、10mg及び20mg単回経口投与(平均値±SE)〉

投与量 Cmax(ng/mL) Tmax(hr) AUC0-10hr(ng・hr/mL) T1/2(hr) 
10mg 184.1±31.5 2.3±0.6 480.7±160.2 2.8 
20mg 406.2±152.0 2.3±0.2 1160.4±646.3 1.6 

〈健康成人11例、3剤併用反復投与(平均値±SD)〉

Cmax(ng/mL) Tmax(hr) AUC0-∞(ng・hr/mL) T1/2(hr) 
794±410 2.7±1.6 2936±1752 1.78±0.62 

臨床成績

1. 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群
716例を対象に実施された一般臨床試験の概要は次のとおりである19),20),21),22),23),24),25),26)

また、二重盲検比較試験(胃潰瘍、十二指腸潰瘍)において本剤の有用性が認められている。

臨床成績の表参照

H2受容体拮抗剤抵抗性の逆流性食道炎を対象とした国内の臨床試験においてオメプラゾール10mg及び20mgを6ヵ月間投与した時の再発抑制効果が認められている27)

臨床成績の表参照

海外において、逆流性食道炎を対象にオメプラゾール10mg及び20mg投与による6ヵ月から12ヵ月の維持療法が実施された臨床試験において再発の危険因子が検討され、治療開始時の逆流性食道炎の程度、年齢、喫煙、治療開始時の逆流症状の程度が再発の危険因子であることが報告されている28)

2. 非びらん性胃食道逆流症
非びらん性胃食道逆流症を対象とした国内の臨床試験において、オメプラゾール10mgを4週間投与したときの投与4週時の胸やけ完全消失率及び十分な胸やけ改善率はそれぞれ32.3%(31/96例)、45.8%(44/96例)であった29)

3. 胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした国内の臨床試験において、オメプラゾール20mg、アモキシシリン水和物750mg及びクラリスロマイシン400mgを1日2回7日間経口投与した時の除菌率は下表のとおりである30)

臨床成績の表参照

なお、海外において、活動期又は瘢痕期の十二指腸潰瘍患者、活動期の胃潰瘍患者を対象とした試験注1)においても同程度の成績が得られている。

注1) 各薬剤の投与量、及び投与期間は下記のとおりであり、国内の承認用法・用量(「用法・用量」の項参照)とは異なる。オメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回1000mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回500mg(力価)の3剤を1日2回、7日間経口投与 

ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした国内の市販後臨床試験において、オメプラゾール20mg、アモキシシリン水和物750mg及びクラリスロマイシン200mg又はオメプラゾール20mg、アモキシシリン水和物750mg及びクラリスロマイシン400mgを1日2回7日間経口投与した時の除菌率は下表のとおりである31)

臨床成績の表参照

臨床成績の表

疾患名 有効率 治癒率 
胃潰瘍 98.0%(388/396例) 92.5%(359/388例) 
十二指腸潰瘍 98.3%(238/242例) 95.7%(223/233例) 
吻合部潰瘍 100%(34/34例) 97.1%(33/34例) 
逆流性食道炎 97.5%(39/40例) 100%(37/37例) 
Zollinger-Ellison症候群 100%(4/4例) 100%(3/3例) 

(有効率は“中等度改善以上”を集計、治癒率は内視鏡判定による。)


投与群 24週後非再発率(Kaplan-Meier法) 
オメプラゾール10mg群 59.8% 
オメプラゾール20mg群 87.3% 

各薬剤の1回投与量 投与回数 胃潰瘍における除菌率 十二指腸潰瘍における除菌率 合算の除菌率 
オメプラゾール20mg
アモキシシリン水和物
750mg(力価)
クラリスロマイシン
400mg(力価) 
2回/日 75.9%
(44/58例) 
81.8%
(45/55例) 
78.8%
(89/113例) 

各薬剤の1回投与量 投与回数 胃潰瘍における除菌率 十二指腸潰瘍における除菌率 合算の除菌率 
オメプラゾール20mg
アモキシシリン水和物750mg(力価)
クラリスロマイシン200mg(力価) 
2回/日 86.3%
(63/73例) 
75.7%
(53/70例) 
81.1%
(116/143例) 
オメプラゾール20mg
アモキシシリン水和物750mg(力価)
クラリスロマイシン400mg(力価) 
2回/日 77.1%
(54/70例) 
82.7%
(62/75例) 
80.0%
(116/145例) 

薬効薬理

1. ヒトでの作用

(1) 胃酸分泌抑制作用

1) 基礎分泌32)
胃潰瘍及び十二指腸潰瘍患者において、20mg投与により基礎胃酸分泌をそれぞれ93%及び94%抑制する。

2) テトラガストリン刺激33)
健康成人において、20mg投与によりテトラガストリン(4μg/kg、筋注)刺激後2時間までの胃酸分泌を93%抑制する。

3) インスリン刺激34)
健康成人及び十二指腸潰瘍患者において、20mg投与によりインスリン(0.2U/kg、静注)刺激後2時間までの胃酸分泌を70〜88%抑制する。

4) 夜間分泌35)
健康成人において、20mg投与により夜間8時間の胃酸分泌を73%抑制する。

5) 24時間分泌4),36),37)
胃潰瘍、十二指腸潰瘍患者及び健康成人において、20mg投与により24時間にわたり胃酸分泌を抑制する。

(2) ペプシン分泌抑制作用35)
健康成人において、20mg投与により夜間8時間のペプシン分泌を39%抑制する。

(3) 食道内pHに及ぼす影響
逆流性食道炎患者において、20mg投与により24時間中に食道内pHが4以下を示す時間の割合は、投与前の32.6%に比し、投与後では0.7%に減少する。

(4) 胃排出能に及ぼす影響38)
胃潰瘍、十二指腸潰瘍患者及び健康成人において、20mg投与により胃排出能にはほとんど影響を及ぼさない。

(5) 内分泌ホルモンに及ぼす影響38),39),40),41)
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群患者において、20〜60mg投与により血清ガストリン値の上昇がみられることがあるが、投与終了後、投与前値への回復あるいは回復傾向が認められる。胃潰瘍及び十二指腸潰瘍患者において、20mg投与によりその他の内分泌ホルモンにはほとんど影響を及ぼさない。

2. 動物での作用

(1) H,K-ATPase阻害作用42),43)
ウサギ及びラットの胃粘膜H,K-ATPaseに対し阻害作用を示す。

(2) 胃酸分泌抑制作用42),44),45)
ウサギ分離胃底腺を用いたdibutyryl cyclic AMP刺激酸分泌に対して抑制作用を示す。幽門結紮ラット、胃瘻ラット、迷走神経切断ラットにおけるペンタガストリン及びカルバコール刺激、Heidenhain pouch犬におけるヒスタミン刺激、胃瘻犬におけるペンタガストリン刺激による胃酸分泌に対し、強い抑制作用を示す。

(3) 実験潰瘍に対する作用44),46)
ラットにおける水浸拘束ストレス、幽門結紮、インドメタシン、アスピリン、プレドニゾロン及びエタノール胃潰瘍並びにメピリゾール十二指腸潰瘍に対し、強い抗潰瘍作用を示す。また、酢酸胃及び十二指腸潰瘍に対しても治癒促進効果を示す。

3. ヘリコバクター・ピロリ除菌の補助作用

(1) ヘリコバクター・ピロリ感染動物モデルにおける除菌効果
マウスヘリコバクター・ピロリ感染モデルにおいて、アモキシシリン水和物単独、又はクラリスロマイシンとの2剤併用群では除菌率は低く(除菌率;各々6%)、オメプラゾールを添加することにより除菌率は著しく上昇し、アモキシシリン水和物とオメプラゾールの2剤併用で約50%、アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びオメプラゾールの3剤併用では約80%であった47)

(2)
ヘリコバクター・ピロリ除菌治療におけるオメプラゾールの役割は胃内pHを上昇させることにより、併用されるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンの抗菌活性を高めることにあると考えられる。

4. 作用機序42),43)
胃腺の壁細胞の細胞膜上に存在する受容体へ、各種酸分泌刺激物質が結合することにより、壁細胞内において一連の胃酸分泌反応がおきる。この反応の最終過程では、壁細胞内からHを放出し、代わりにKを取り込むプロトンポンプと呼ばれる酵素H,K-ATPaseが働いている。オメプラゾールは、このプロトンポンプの働きを阻害することによって、胃酸分泌を抑制する。

有効成分に関する理化学的知見

一般名 :オメプラゾール(Omeprazole)(JAN)(日局)

化学名 :(RS)-5-Methoxy-2-{[(4-methoxy-3,5-dimethylpyridin-2-yl)methyl]sulfinyl}-1H-benzimidazole

構造式 :

分子式 :C17H19N3O3S

分子量 :345.42

融点 :約150℃(分解)

分配係数:∞[クロロホルム/緩衝液(pH7.0)]

性状 :オメプラゾールは、白色〜帯黄白色の結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。オメプラゾールのN,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→25)は旋光性を示さない。オメプラゾールは、光によって徐々に黄白色となる。

包装

オメプラール錠10:[PTP] 100錠(10錠×10)、140錠(14錠×10)、500錠(10錠×50)

オメプラール錠20:[PTP] 100錠(10錠×10)、140錠(14錠×10)、500錠(10錠×50)

主要文献及び文献請求先

主要文献

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