ブリカニール皮下注0.2mg


作成又は改訂年月

**2015年1月改訂(第9版)

*2011年7月改訂

日本標準商品分類番号

872252

薬効分類名

気管支拡張剤

承認等

販売名
ブリカニール皮下注0.2mg

販売名コード

YJコード
2252401A1030

承認・許可番号

承認番号
22000AMX01464
欧文商標名
Bricanyl subcutaneous Injection 0.2mg

薬価基準収載年月

2008年6月

販売開始年月

1974年4月

使用期限等

貯 法:

室温保存

使用期限:

ケース等に表示

規制区分

劇薬、処方箋医薬品:

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量(1管(1mL)中)

テルブタリン硫酸塩0.2mg

添加物(1管(1mL)中)

等張化剤(8.9mg)、塩酸(0.04mg)、pH調整剤(適量)

性状

剤形

注射剤

色・形状

無色澄明の液

pH

3.2〜4.2

浸透圧比

約1(生理食塩液に対する比)

一般的名称

テルブタリン硫酸塩注射剤

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

本剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難等の諸症状の緩解

気管支喘息

用法・用量

通常1回量として、下記用量を皮下注射する。

なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。

用法及び用量の表参照

用法及び用量の表

成人 1管(0.2mg) 
6歳以上の小児 1/2管(0.1mg) 
5歳以下の幼児 1/4管(0.05mg) 

( )内:テルブタリン硫酸塩としての用量


使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
甲状腺機能亢進症の患者[動悸、頻脈を助長させるおそれがある。]

2.
高血圧のある患者[血圧を上昇させるおそれがある。]

3.
心疾患のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]

4.
糖尿病の患者[血糖値を上昇させるおそれがある。]

重要な基本的注意

1.
用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので投与を中止すること。

2.
過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないように注意すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
カテコールアミン製剤
 アドレナリン、イソプロテレノール等

臨床症状・措置方法
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。

機序・危険因子
併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。

2. 薬剤名等
キサンチン誘導体
 テオフィリン、アミノフィリン水和物、ジプロフィリン等

臨床症状・措置方法
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行う。

機序・危険因子
キサンチン誘導体との併用によりc-AMP量が増加し、血清カリウム値の低下を増強することがある。

3. 薬剤名等
ステロイド剤
 ベタメタゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム等
カリウム排泄型利尿剤
 フロセミド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等

臨床症状・措置方法
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行う。

機序・危険因子
ステロイド剤及びカリウム排泄型利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。

4. 薬剤名等
β遮断剤(β1選択性)注1)
 アテノロール、塩酸セリプロロール、ビソプロロールフマル酸塩等

臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱させるおそれがある。

機序・危険因子
β遮断剤は、β2刺激剤である本剤の作用と拮抗することがある。

注1) β遮断剤のうち非選択性の薬剤は、気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者へは投与禁忌である。

副作用

副作用等発現状況の概要

総症例965例中83例(8.6%)に副作用が認められ、主な副作用は動悸53件(5.5%)、手指の振戦23件(2.4%)であった1)。(年次報告終了時:1978年12月)

重大な副作用

1.
アナフィラキシー様症状(0.1%未満):アナフィラキシー様症状(呼吸困難、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2.
血清カリウム値の低下(頻度不明):β2刺激剤による重篤な血清カリウム値の低下が報告されている。また、この作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。更に、低酸素血症では血清カリウム値の低下により心リズムに及ぼす作用が増強されることがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。

その他の副作用

1. 循環器
5%以上 
動悸

2. 循環器
0.1〜5%未満 
頻脈、顔面蒼白

3. 循環器
頻度不明 
不整脈

4. 精神神経系
0.1〜5%未満 
手指の振戦、頭痛、ふらつき

5. 精神神経系
0.1%未満 
痙直、不眠、傾眠、激越、運動過多、情緒不安

6. 消化器
0.1〜5%未満 
悪心・嘔吐

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
*妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。なお、妊娠3ヵ月以内にはやむを得ない場合を除き、本剤の投与を差し控えること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。](「その他の注意」の項参照)

2.
授乳婦:授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[喘息をもつ授乳婦2例にテルブタリン硫酸塩2.5mgを1日3回経口投与したとき、投与後8時間までの母乳中テルブタリン濃度は平均3.5ng/mLであった2)。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

過量投与

徴候・症状:頭痛、不安感、振戦、強直性筋痙直、心悸亢進、不整脈、血圧低下、高血糖、乳酸アシドーシス、低カリウム血症があらわれることがある。

処置:本剤の大量投与が疑われた場合は、酸塩基平衡・血糖値・電解質の測定を行い、心拍数・心リズム・血圧をモニターする。治療剤として心選択性β遮断剤があるが、気管支痙攣誘発の可能性があるため慎重に投与すること。血圧低下に対しては血漿増量剤を投与する。

適用上の注意

1. 投与経路:
静脈内注射の安全性は確立されていないので、皮下注射にのみ使用すること。

2. アンプルカット時:
ガラス微小片の混入を避けるため、エタノール綿等で清拭することが望ましい。

その他の注意

1.
SD系ラットに50mg/kg以上の量を2年間経口投与した試験で、卵巣間膜過形成、卵巣嚢胞が、また、用量依存的に卵巣間膜平滑筋腫が発現した3)。この腫瘍はラットに特異的なものであると考えられており、また、各種β刺激剤を長期間反復投与することにより発現することが報告されている。

2.
*適応外であるが、海外において切迫早産の治療に使用した際に、母体において重篤な循環器系の副作用や死亡が認められたとの報告がある。

薬物動態

テルブタリン硫酸塩0.5mgを成人喘息患者8例に単回皮下投与後の血清中テルブタリン濃度は、30分で最高濃度6.9ng/mLに達した4)。また、健康成人に放射能標識テルブタリン硫酸塩を皮下投与した場合の放射能の96時間累積尿中排泄率は90%以上であり、その2/3は未変化体であった5)。[参考:4)、5)は外国人のデータ](注)本剤の承認された1回用量は、通常成人にはテルブタリン硫酸塩として0.2mgである。

臨床成績

一般臨床試験で得られた120例の概要は次のとおりであった。

臨床成績の表参照

臨床成績の表

疾患名 有効以上/効果判定例数 有効率(%) 
気管支喘息(成人) 32/41 78.0 
気管支喘息(幼・小児) 56/79 70.9 

薬効薬理

1. 気管支平滑筋及び心筋に対する作用6),7),8)
テルブタリン硫酸塩はモルモット、イヌあるいはそれらの摘出器官を用いた実験でβ刺激作用、すなわち気管支平滑筋に対して弛緩作用、心筋に対して収縮力増強作用を示す。その作用は気管支平滑筋に対する方が強く、心筋に影響を与えない量で気管支平滑筋の弛緩が認められる。

2. ヒスタミンによる気道抵抗増大に対する抑制作用とその持続時間6),8)
モルモット、ネコあるいはイヌにヒスタミンを静注して生じる気道抵抗の増大に対して、テルブタリン硫酸塩は、抑制作用を示す。同等の作用を示す投与量でのテルブタリン硫酸塩の作用持続時間は、イソプロテレノールやオルシプレナリンより長い。

3. アナフィラキシー性気道抵抗増大に対する抑制作用8)
テルブタリン硫酸塩は、感作ラットに抗原を静注して生じるアナフィラキシー性気道抵抗の増大に対しても抑制作用を示し、その効力は、イソプロテレノールとほぼ同等である。

有効成分に関する理化学的知見

一般名:テルブタリン硫酸塩(Terbutaline Sulfate)(JAN)(日局)

化学名:5-[(1RS)-2-(1,1-Dimethylethylamino)-1-hydroxyethyl]benzene-1,3-diol hemisulfate

構造式:

分子式:(C12H19NO3)2・H2SO4

分子量:548.65

融点 :約255℃(分解)

性状 :テルブタリン硫酸塩は白色〜帯褐白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに酢酸臭がある。水に溶けやすく、アセトニトリル、エタノール(95)、酢酸(100)、クロロホルム又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。光又は空気によって徐々に着色する。

包装

ブリカニール皮下注0.2mg:[アンプル]1mL×50管

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
厚生省薬務局:医薬品副作用情報No.37, 1979

2)
Boreus, L.O., et al.:Br. J. Clin. Pharmacol., 13(5), 731, 1982

3)
社内資料(テルブタリンのがん原性の検討, 1983)

4)
Van den Berg, W., et al.:Eur. J. Resp. Dis., 65(Suppl.134), 181, 1984

5)
Tegner, K., et al.:Eur. J. Resp. Dis., 65(Suppl.134), 93, 1984

6)
Persson, H., et al.:Acta Med. Scand., 188(Suppl.512), 11, 1970

7)
Persson, H., et al.:Acta Med. Scand., 188(Suppl.512), 21, 1970

8)
内田精一 他:基礎と臨床, 6(4), 770, 1972

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

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製造販売元
アストラゼネカ株式会社

**大阪市北区大深町3番1号