ケアロードLA錠60μg


作成又は改訂年月

**2015年7月改訂(第8版)

*2013年11月改訂

日本標準商品分類番号

87219

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
**2015年6月

国際誕生年月
1992年1月

薬効分類名

経口プロスタサイクリン(PGI2)誘導体徐放性製剤

承認等

販売名
ケアロードLA錠60μg

販売名コード

2190027G1022

承認・許可番号

承認番号
21900AMX01753000
欧文名
Careload LA Tablets 60μg

薬価基準収載年月

2007年12月

販売開始年月

2007年12月

貯法・使用期限等

貯法 

遮光、室温保存

使用期限

ケース等に表示

注意 

【取扱い上の注意】の項参照

規制区分

劇薬

処方箋医薬品

注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)

日局 ベラプロストナトリウム 60μg

添加物

ポリエチレンオキシド5000K、マクロゴール6000、L-グルタミン酸、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

剤形

素錠

白色〜黄みの白色

外形:表

外形:裏

外形:側面

大きさ:直径

7.0mm

大きさ:厚さ

2.9mm

重量

120mg

識別コード

TR60

一般的名称

ベラプロストナトリウム徐放錠

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、上部消化管出血、尿路出血、喀血、眼底出血等)[出血を増大するおそれがある。]

2.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能・効果

肺動脈性肺高血圧症

効能・効果に関連する使用上の注意

1.
原発性肺高血圧症及び膠原病に伴う肺高血圧症以外の肺動脈性肺高血圧症における有効性・安全性は確立していない。

2.
肺高血圧症のWHO機能分類クラスIVの患者における有効性・安全性は確立していない。また、重症度の高い患者等では効果が得られにくい場合がある。循環動態あるいは臨床症状の改善がみられない場合は、注射剤や他の治療に切り替えるなど適切な処置を行うこと。

※WHO機能分類はNYHA(New York Heart Association)心機能分類を肺高血圧症に準用したものである。(末尾の「参考」の項参照)

用法・用量

通常、成人には、ベラプロストナトリウムとして1日120μgを2回に分けて朝夕食後に経口投与することから開始し、症状(副作用)を十分観察しながら漸次増量する。
なお、用量は患者の症状、忍容性などに応じ適宜増減するが、最大1日360μgまでとし、2回に分けて朝夕食後に経口投与する。

用法・用量に関連する使用上の注意

肺動脈性肺高血圧症は薬物療法に対する忍容性が患者によって異なることが知られており、本剤の投与にあたっては、投与を少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら行うこと。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
抗凝血剤、抗血小板剤、血栓溶解剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

2.
月経期間中の患者[出血傾向を助長するおそれがある。]

3.
出血傾向並びにその素因のある患者[出血傾向を助長するおそれがある。]

4.
**腎機能障害のある患者[最高血漿中濃度(Cmax)及び曝露量(AUC)が増加するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]

重要な基本的注意

1.
本剤の有効成分は「ドルナー錠20μg」、「プロサイリン錠20」と同一であるが、用法・用量が異なることに注意すること。

2.
本剤から「ドルナー錠20μg」、「プロサイリン錠20」へ切り替える場合には、本剤最終投与時から12時間以上が経過した後に、「ドルナー錠20μg」、「プロサイリン錠20」をベラプロストナトリウムとして原則1日60μgを3回に分けて食後に経口投与することから開始すること。また、本剤と同用量の「ドルナー錠20μg」、「プロサイリン錠20」に切り替えると、過量投与になるおそれがあるため注意すること。(「薬物動態」の項参照)

3.
*意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
抗凝血剤:ワルファリン等
抗血小板剤:アスピリン、チクロピジン等
血栓溶解剤:ウロキナ−ゼ等

臨床症状・措置方法:出血傾向を助長することがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又はいずれかの投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

機序・危険因子:相互に作用を増強することがある。

薬剤名等
プロスタグランジンI2製剤:エポプロステノール、ベラプロスト注1)
エンドセリン受容体拮抗剤:ボセンタン

臨床症状・措置方法:血圧低下を助長するおそれがあるので、血圧を十分に観察すること。

機序・危険因子:相互に作用を増強することが考えられる。

注1) 同一有効成分を含有する「ドルナー錠20μg」、「プロサイリン錠20」等との併用に注意すること。

副作用

**原発性肺高血圧症及び膠原病に伴う肺高血圧症患者を対象とした臨床試験において総症例46例中、45例(97.8%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、その主なものは頭痛34例(73.9%)、顔面潮紅31例(67.4%)、ほてり26例(56.5%)、嘔気、倦怠感13例(28.3%)、下痢10例(21.7%)、動悸、腹痛8例(17.4%)等であった。(承認時)
承認前から製造販売後まで継続して実施した臨床試験、使用成績調査及び製造販売後臨床試験において総症例1,002例中、170例(17.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、その主なものは頭痛54例(5.4%)、下痢15例(1.5%)、AST(GOT)上昇、ほてり各13例(1.3%)、ALT(GPT)上昇12例(1.2%)、顔面潮紅10例(1.0%)等であった。このうち、小児(15歳未満)については17例中、1例 (5.9%)に脱毛の副作用が認められた。(再審査終了時)

重大な副作用

1. **出血傾向[脳出血1%未満、消化管出血1%未満、肺出血1%未満、眼底出血(頻度不明2)
観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2. **ショック1%未満、失神1%未満、意識消失1%未満
ショック、失神、意識消失を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、頻脈、顔面蒼白、嘔気等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. **間質性肺炎1%未満
間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4. **肝機能障害1%未満
黄疸や著しいAST(GOT)、ALT(GPT)の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5. **狭心症(頻度不明2)
狭心症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

6. **心筋梗塞1%未満
心筋梗塞があらわれるとの報告があるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

以下のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。

**出血傾向注4)
1%未満 
出血傾向、皮下出血、鼻出血

**血液注4)
1%未満 
白血球減少、白血球増多、血小板減少、貧血 、好酸球増多

**過敏症注4)
1%未満 
そう痒、発疹、蕁麻疹

**過敏症注4)
頻度不明 
湿疹2)、紅斑2)

**精神・神経系
5%以上 
頭痛

**精神・神経系
1%未満 
ふらつき、不眠、眠気、めまい、立ちくらみ、もうろう状態、浮遊感、しびれ感、振戦

**消化器系
1〜5%未満 
嘔気、下痢

**消化器系
1%未満 
腹痛、胃不快感、嘔吐、上腹部痛、食欲不振、口渇、胸やけ

**消化器系
頻度不明 
胃潰瘍2)、胃障害2)

**肝臓 
1〜5%未満 
ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇

**肝臓 
1%未満 
γ-GTP上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、Al-P上昇

**肝臓 
頻度不明 
黄疸2)

**腎臓 
1%未満 
血尿、BUN上昇

**腎臓 
頻度不明 
頻尿2)

**循環器系
1〜5%未満 
顔面潮紅、ほてり、動悸

**循環器系
1%未満 
血圧低下、潮紅、頻脈

**循環器系
頻度不明 
のぼせ2)

**その他
1〜5%未満 
倦怠感

**その他
1%未満 
浮腫、疼痛、胸部不快感、胸痛、息苦しさ、関節痛、筋痛、顎痛、頸部痛、耳鳴、発熱、熱感、発汗、冷汗、脱力感、脱毛、咳嗽、気分不良

**その他
頻度不明 
背部痛3)、トリグリセライド上昇3)

**発現頻度は承認時までの臨床試験及び製造販売後調査の結果に基づく。

**注2) 本剤投与では認められていないが、同一有効成分を含有する「ドルナー錠20μg」、「プロサイリン錠20」の投与で認められた副作用のため頻度不明。

**注3) 自発報告によるものについては頻度不明。

注4) 異常が認められた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

高齢者には用量に留意して投与すること。[一般に高齢者では生理機能が低下している。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

**小児等に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)

適用上の注意

1. 服用時
本剤は徐放性製剤であるため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導すること。[割ったり、砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、過量投与となるおそれがある。]

2. 薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシ−トから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシ−トの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

薬物動態

1. 血漿中濃度

(1) 単回投与
健康成人に本剤120μg又は180μgを食後経口単回投与したときの薬物動態パラメーターは以下のとおりであった1)




(健康成人に本剤120μg又は180μgを食後経口単回投与したときの薬物動態パラメーターの表参照)

健康成人に「ドルナー錠20μg」又は「プロサイリン錠20」40μgを食後経口単回投与したときの薬物動態パラメーターは以下のとおりであった2)

(健康成人に「ドルナー錠20μg」又は「プロサイリン錠20」40μgを食後経口単回投与したときの薬物動態パラメーターの表参照)

(2) 反復投与
健康成人に本剤240μgを朝夕食後2回に分けて7日間経口投与したときの薬物動態パラメーターは以下のとおりであった。血漿中濃度は投与3日目に定常状態に達し、蓄積性は認められなかった2)

(健康成人に本剤240μgを朝夕食後2回に分けて7日間経口投与したときの薬物動態パラメーターの表参照)

2. 代謝
ベラプロストナトリウムは、ヒトにおいて主にβ-酸化、15位水酸基の酸化及び13位二重結合の水素化、グルクロン酸抱合により代謝された3)。ベラプロストナトリウムは、CYP2C8によって添加量の約3%とわずかに代謝されたが(in vitro)、他のCYP分子種(1A2、2A6、2B6、2C9、2C19、2D6、2E1、3A4、4A11)では代謝されなかった(in vitro4)。CYP分子種(1A2、2A6、2C8、2C9、2C19、2D6、3A4)のいずれに対しても阻害を認めず(in vitro4)、また、CYP分子種(1A2、2C9、2C19、3A4)のいずれに対しても、その活性を誘導しなかった(in vitro4)

3. 排泄
健康成人に本剤120μg又は180μgを食後経口単回投与したとき、48時間後までの尿中未変化体排泄率はそれぞれ0.87%、0.93%であった1)

4. **腎機能障害患者
腎機能正常者、軽度腎機能障害患者、中等度腎機能障害患者及び重度腎機能障害患者を対象に本剤120μgを空腹時経口単回投与したときの薬物動態パラメーターは以下のとおりであり、腎機能正常者と比較し、腎機能障害患者でCmax及びAUC0-48が増加する傾向が認められた5)

(腎機能正常者、軽度腎機能障害患者、中等度腎機能障害患者及び重度腎機能障害患者を対象に本剤120μgを空腹時経口単回投与したときの薬物動態パラメーターの表参照)

薬物動態の表

健康成人に本剤120μg又は180μgを食後経口単回投与したときの薬物動態パラメーター (平均値±SD)

投与量 Cmax
(pg/mL) 
Tmax
(h) 
AUC0-48
(pg・h/mL) 
MRT0-48
(h) 
本剤 120μg
(n=12) 
178.5±74.3 3.2±1.0 1076±322 8.38±2.69 
本剤 180μg
(n=12) 
264.5±112.9 3.9±1.1 1989±847 10.70±1.60 

健康成人に「ドルナー錠20μg」又は「プロサイリン錠20」40μgを食後経口単回投与したときの薬物動態パラメーター (平均値±SD)

投与量 Cmax
(pg/mL) 
Tmax
(h) 
AUC0-6
(pg・h/mL) 
ドルナー錠、プロサイリン錠 40μg
(n=12) 
228.4±94.6 1.3±0.6 462±144 

健康成人に本剤240μgを朝夕食後2回に分けて7日間経口投与したときの薬物動態パラメーター (平均値±SD)

1日用量 投与日 Cmax(pg/mL) Tmax(h) AUC0-12(pg・h/mL) 
240μg
(n=12) 
1日目 170.4±63.1 4.2±2.6 810±295 
240μg
(n=12) 
7日目 214.7±89.1 3.0±1.0 1225±343 

**腎機能正常者、軽度腎機能障害患者、中等度腎機能障害患者及び重度腎機能障害患者を対象に本剤120μgを空腹時経口単回投与したときの薬物動態パラメーター

  Cmax
(pg/mL)
 
Tmax
(h)
 
t1/2 AUC0-48
(pg・h/mL)
 
腎機能正常者
(eGFR≧90mL/min/1.73m2
 
84.917±22.933 3.3±3.4 14.73±9.45 977.802±226.339 
軽度腎機能障害患者
(60≦eGFR<90mL/min/1.73m2
 
119.800±36.428 3.8±3.3 8.02±4.50 1252.389±427.457 
中等度腎機能障害患者
(30≦eGFR<60mL/min/1.73m2
 
190.583±137.329 4.2±1.6 13.76±5.45 1862.457±964.327 
重度腎機能障害患者
(15≦eGFR<30mL/min/1.73m2
 
240.167±110.512 3.7±0.5 18.82±17.15 1766.488±806.401 

eGFR:推算糸球体濾過量            n=6、平均値±SD


臨床成績

原発性肺高血圧症及び膠原病に伴う肺高血圧症患者44例に対し、本剤の1日用量を1週目は120μg、2週目は240μg、3週目以降は360μgとして、1日2回、朝夕食後に計12週間投与したとき、0週に対する12週又は投与中止時の6分間歩行距離、平均肺動脈圧及び肺血管抵抗係数の差は以下のとおりであった6)

臨床成績の表

6分間歩行距離(m)

解析対象 基本統計量 測定時期:
0週 
測定時期:
12週又は中止時 
0週に対する12週又は中止時の差 
全症例
(n=44) 
平均値±SD
95%信頼区間 
402.1±124.6
[364.2, 440.0] 
435.6±121.0
[398.8, 472.4] 
33.4±66.0
[13.4, 53.5] 
PPH
(n=25) 
平均値±SD
95%信頼区間 
428.2±119.3
[378.9, 477.4] 
442.6±123.4
[391.6, 493.5] 
14.4±49.8
[-6.2, 35.0] 
CPH
(n=19) 
平均値±SD
95%信頼区間 
367.9±126.3
[307.0, 428.8] 
426.4±120.5
[368.3, 484.5] 
58.5±77.0
[21.4, 95.6] 

平均肺動脈圧(mmHg)

解析対象 基本統計量 測定時期:
投与開始前 
測定時期:
投与終了後 
測定時期:
投与終了後
又は中止時 
0週に対する差:
投与終了後 
0週に対する差:
投与終了後
又は中止時 
全症例 例数
平均値±SD
95%信頼区間 
44
46.8±14.2
[42.5, 51.1] 
36
43.0±14.1
[38.2, 47.8] 
39
44.0±14.3
[39.3, 48.6] 
36
−3.3±5.4
[−5.1, −1.5] 
39
−2.8±5.5
[−4.6, −1.0] 
PPH 例数
平均値±SD
95%信頼区間 
25
52.6±14.4
[46.6, 58.5] 
22
48.7±13.3
[42.8, 54.6] 
24
49.5±13.5
[43.8, 55.3] 
22
−2.5±6.1
[−5.2, 0.2] 
24
−2.2±6.0
[−4.7, 0.4] 
CPH 例数
平均値±SD
95%信頼区間 
19
39.2±9.7
[34.5, 43.9] 
14
33.9±10.4
[27.9, 39.9] 
15
35.1±10.9
[29.0, 41.1] 
14
−4.6±4.0
[−6.9, −2.2] 
15
−3.9±4.7
[−6.5, −1.2] 

肺血管抵抗係数(mmHg/L・min・m2

解析対象 基本統計量 測定時期:
投与開始前 
測定時期:
投与終了後 
測定時期:
投与終了後
又は中止時 
0週に対する差:
投与終了後 
0週に対する差:
投与終了後
又は中止時 
全症例 例数
平均値±SD
95%信頼区間 
41
15.0±7.6
[12.6, 17.4] 
34
12.4±6.5
[10.1, 14.6] 
37
13.3±7.6
[10.8, 15.8] 
33
−1.4±3.6
[−2.6, −0.1] 
36
−1.2±3.9
[−2.5, 0.1] 
PPH 例数
平均値±SD
95%信頼区間 
23
17.7±7.6
[14.4, 20.9] 
20
15.0±6.6
[11.9, 18.1] 
22
16.0±7.9
[12.5, 19.5] 
20
−1.0±3.0
[−2.4, 0.4] 
22
−1.2±3.1
[−2.5, 0.2] 
CPH 例数
平均値±SD
95%信頼区間 
18
11.6±6.3
[8.5, 14.7] 
14
8.5±4.1
[6.2, 10.9] 
15
9.3±4.9
[6.6, 12.0] 
13
−2.0±4.4
[−4.6, 0.7] 
14
−1.2±5.0
[−4.1, 1.7] 

薬効薬理

1. 薬理作用

(1) 血小板凝集抑制作用

1)
健康成人への経口投与において、血小板凝集能を抑制する7)

2)
凝集誘発物質によるヒト血小板凝集を抑制し、ヒト血小板凝集塊解離作用を有する(in vitro8)9)

(2) 血管拡張・血流増加作用
K、PGFにより収縮させたイヌの大腿動脈、腸管膜動脈等、各種摘出動脈及びセロトニン、フェニレフリンにより収縮させたイヌの摘出肺動脈に対し、弛緩作用を示し(in vitro10)11)、イヌの各種臓器血管の血流を増加させる12)

(3) 血管平滑筋細胞増殖抑制作用
血小板由来増殖因子刺激によるヒト肺動脈血管平滑筋細胞の増殖を抑制する(in vitro11)

(4) 病態モデルに対する作用

1) 肺高血圧症モデル
モノクロタリン誘発ラット肺高血圧モデルにおいて、経口投与で右室収縮期圧の上昇及び肺血管中膜の筋性肥大を抑制する11)13)
トロンボキサンアゴニスト誘発イヌ肺高血圧モデルにおいて、静脈内投与で肺動脈圧及び肺血管抵抗を低下させる11)
塞栓誘発ラット肺高血圧モデルにおいて、右室収縮期圧上昇を抑制する11)

2) 血栓症モデル
ラット動脈血栓症及びラット静脈血栓症等に対し、血栓形成の抑制効果を認める14)

2. 作用機序
プロスタサイクリンと同様に、ベラプロストナトリウムは血小板及び血管平滑筋のプロスタサイクリン受容体を介して、アデニレートシクラーゼを活性化し、細胞内cAMP濃度上昇、Ca2+流入抑制及びトロンボキサンA2生成抑制等により、血管拡張作用、抗血小板作用及び血管平滑筋細胞増殖抑制作用を示す9)11)12)14)〜17)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
ベラプロストナトリウム(JAN)beraprost(INN)

化学名
Monosodium(1RS,2RS,3aSR,8bSR)-2,3,3a,8b-tetrahydro-2-hydroxy-1-[(1E,3SR,4RS)-3-hydroxy-4-methyloct-1-en-6-yn-1-yl]-1H-cyclopenta[b]benzofuran-5-butanoate
Monosodium(1RS,2RS,3aSR,8bSR)-2,3,3a,8b-tetrahydro-2-hydroxy-1-[(1E,3SR,4SR)-3-hydroxy-4-methyloct-1-en-6-yn-1-yl]-1H-cyclopenta[b]benzofuran-5-butanoate

構造式

分子式
C24H29NaO5

分子量
420.47

性状
白色の粉末である。メタノールに極めて溶けやすく、水又はエタノール(99.5)に溶けやすい。吸湿性である。水溶液(1→200)は旋光性を示さない。

分配係数:(1-オクタノール/水系)
pH3 460
pH7 15
pH9 0.41

取扱い上の注意

光と湿気を避けるため、遮光し、気密容器に保存すること。

包装

100錠(10錠×10)

主要文献及び文献請求先

1.主要文献

1)
社内報告書:健康成人男子における第I相臨床試験−単回投与試験:食事の影響−(DIR070102)

2)
社内報告書:健康成人男子における第I相臨床試験−1日2回反復投与試験−(DIR070103)

3)
加藤隆一 他:臨床薬理. 20(3):515, 1989 [DOR-0045]

4)
Fukazawa, T. et al.:薬学雑誌. 128(10):1459, 2008 [DOR-02948]

5)
**社内報告書:腎機能正常者及び腎機能障害患者における臨床薬物動態試験−単回投与試験−(DIR140159)

6)
Kunieda, T. et al.:Int. Heart J. 50(4):513, 2009 [DOR-03002]

7)
社内報告書:健康成人男子における臨床薬理試験−血小板凝集抑制作用:プラセボとの比較−(DIR070105)

8)
安納重康 他:血栓と循環. 9(3):298, 2001 [DOR-02230]

9)
Nishio, S. et al.:Japan. J. Pharmacol. 47(1):1, 1988 [DOR-0032]

10)
Akiba, T. et al.:Br. J. Pharmacol. 89(4):703, 1986 [DOR-0035]

11)
車谷元 他:血栓と循環. 7(2):185, 1999 [DOR-01950]

12)
西尾伸太郎 他:日本薬理学雑誌. 94(6):351, 1989 [DOR-0036]

13)
結城秀樹 他:血栓と循環. 9(3):293, 2001 [DOR-02229]

14)
Umetsu, T. et al.:Japan. J. Pharmacol. 43(1):81, 1987 [DOR-0030]

15)
Umetsu, T. et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 39(1):68, 1989 [DOR-0033]

16)
Kajikawa, N. et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 39(4):495, 1989 [DOR-0039]

17)
大森英爾 他 : 血栓と循環. 2(1):73, 1994 [DOR-0523]

2.文献請求先・製品情報お問い合わせ先

主要文献に記載の社内報告書につきましても下記にご請求下さい。

**アステラス製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター

*〒103-8411 東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号

0120-189-371

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発売
アステラス製薬株式会社

**東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号

製造販売
東レ株式会社

東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号

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