ニトプロ持続静注液6mg/ニトプロ持続静注液30mg


作成又は改訂年月

※※2015年3月改訂(第8版)

※2014年8月改訂

日本標準商品分類番号

872149

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2008年6月

国際誕生年月
1974年5月

薬効分類名

血圧降下剤

承認等

販売名
ニトプロ持続静注液6mg

販売名コード

2149401A1030

承認・許可番号

承認番号
21900AMX00790
欧文商標名
NITOPRO CONTINUOUS INTRAVENOUS SOLUTION

薬価基準収載年月

2007年6月

販売開始年月

2007年6月

貯法・使用期限等

貯法

遮光し、10℃以下で保存。

使用期限

3年(ラベル等に表示の使用期限を参照すること。)

規制区分

毒薬

処方箋医薬品注)

注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

組成

ニトプロ持続静注液6mg(1管2mL中)

有効成分

※※ ニトロプルシドナトリウム水和物6mg

添加物

カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物1mg

添加物

pH調整剤 適量

性状

製剤の性状

本剤は褐色アンプル入りの黄褐色澄明な注射剤である。
pH:4.5〜5.5
浸透圧比:約0.2(生理食塩液に対する比)

販売名
ニトプロ持続静注液30mg

販売名コード

2149401A2036

承認・許可番号

承認番号
21900AMX00791
欧文商標名
NITOPRO CONTINUOUS INTRAVENOUS SOLUTION

薬価基準収載年月

2007年6月

販売開始年月

2007年6月

貯法・使用期限等

貯法

遮光し、10℃以下で保存。

使用期限

3年(ラベル等に表示の使用期限を参照すること。)

規制区分

毒薬

処方箋医薬品注)

注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

組成

ニトプロ持続静注液30mg(1管10mL中)

有効成分

※※ ニトロプルシドナトリウム水和物30mg

添加物

カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物5mg

添加物

pH調整剤 適量

性状

製剤の性状

本剤は褐色アンプル入りの黄褐色澄明な注射剤である。
pH:4.5〜5.5
浸透圧比:約0.2(生理食塩液に対する比)

一般的名称

ニトロプルシドナトリウム水和物注射液

警告

1.
本剤の投与により過度の低血圧が急激にあらわれることがあり、場合によっては死に至る可能性があるので、必ず血圧を連続的にモニター(観血的動脈圧測定等)しながら、慎重に投与すること。
(「用法・用量に関連する使用上の注意」「過量投与」の項参照)

2.
本剤の過量投与によりシアン中毒があらわれることがあり、場合によっては死に至ることがあるので、血圧、心拍数、心電図の他に血液ガス及び酸塩基平衡が常時測定できる十分な設備が整った施設において、慎重に投与すること。
(「禁忌」「用法・用量に関連する使用上の注意」「過量投与」の項参照)

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
脳に高度な循環障害のある患者[脳循環が抑制されるおそれがある。]

2.
甲状腺機能不全の患者[代謝物のチオシアンにより甲状腺機能が低下する場合がある。]

3.
レーベル病(遺伝性視神経萎縮症)、たばこ弱視あるいはビタミンB12欠乏症の患者[シアンの解毒処理能力が低下している場合がある。]
(「警告」「用法・用量に関連する使用上の注意」「過量投与」の項参照)

4.
重篤な肝機能障害のある患者[肝循環が抑制されるおそれがある。]

5.
重篤な腎機能障害のある患者[腎循環が抑制されるおそれがある。]

6.
高度な貧血の患者[血圧低下により貧血症状(めまい等)を悪化させるおそれがある。]

7.
※ ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者[併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある。] (「重要な基本的注意」「相互作用」の項参照)

効能又は効果

1.
手術時の低血圧維持

2.
手術時の異常高血圧の救急処置

用法及び用量

※※本剤は、5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニトロプルシドナトリウム水和物として0.06〜0.1%(1mL当たり0.6〜1mg)溶液を持続静注する。
通常、成人には1分間に体重1kg当たりニトロプルシドナトリウム水和物として効能・効果ごとに下記に基づき投与する。なお、最高投与速度は3μg/kg/分を限度とする。また、開始投与速度は年齢、症状により適宜減量する。

1. 手術時の低血圧維持
0.5μg/kg/分の投与速度で投与を開始し、過度の血圧低下に注意しながら徐々に増量して目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら投与速度を調節する。通常、2.5μg/kg/分以下の投与速度で目的とする血圧が得られ、それを維持することができる。

2. 手術時の異常高血圧の救急処置
0.5μg/kg/分の投与速度で投与を開始し、過度の血圧低下に注意しながら徐々に増量して目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら投与速度を調節する。通常、2.0μg/kg/分以下の投与速度で目的とする血圧が得られ、それを維持することができる。

用法・用量に関する使用上の注意

1.
本剤の血圧降下作用は強く、また、個人差も見られるので、必ず血圧と心拍数を連続的に監視しながら投与速度に注意し、慎重に投与すること。なお、外国では血圧のモニターを怠った患者において過度の低血圧が強くあらわれることにより非可逆性の虚血性障害や、場合によっては死亡に至る可能性があると報告されている。
(「警告」「用法・用量に関連する使用上の注意」「過量投与」の項参照)

2.
本剤の投与により血圧が低下し過ぎた場合には減量又は投与を中止すること。また、速やかに血圧を回復させたい場合には昇圧剤を投与すること。
(「警告」「用法・用量に関連する使用上の注意」「過量投与」の項参照)

3.
高齢者では本剤の血圧低下作用が強くあらわれることがあるので、低用量から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
(「高齢者への投与」 の項参照)

4.
※※ 本剤の過量投与によりシアン中毒を生じるおそれがあるので、血圧や心拍数の他に、心電図、血液ガス及び酸塩基平衡をモニターし、シアン中毒を疑わせる異常(耐薬性の出現、代謝性アシドーシスの進行、静脈血酸素含量の上昇及び心電図ST−T波変化など)が観察された場合には直ちに本剤の投与を中止し、シアン中毒に対する治療を行うこと。シアン中毒の治療には日局チオ硫酸ナトリウム水和物の静脈内投与、日局 亜硝酸アミルの吸入又は亜硝酸ナトリウム注)の静脈内投与等が有効であり、特に亜硝酸剤投与後にチオ硫酸ナトリウム水和物を投与する併用療法の効果が高いので、本剤の使用に際してはこれらの薬剤をあらかじめ用意し、救急処置の準備をしておくことが望ましい。また、硬膜外麻酔等施行時の局所麻酔薬の副作用や全身麻酔覚醒時の症状の中には、頭痛、めまい、嘔気、嘔吐等のように、シアン中毒時の自覚症状と類似するものがあるので、これらの症状があらわれた場合も血液ガス及び酸塩基平衡等を観察し、シアン中毒を疑わせる場合は同様の処置を行うこと。血中シアン濃度の上昇には個人差があり、特に肥満においては高値を示すことがあるので、肥満患者においては投与速度に注意し、慎重に投与すること。なお、外国ではニトロプルシドナトリウム水和物の過量投与によるシアン中毒の死亡例も報告されており、また、500μg/kg以上のニトロプルシドナトリウム水和物を2μg/kg/分より速く投与すれば、体内における解毒処理能力を超えてシアンが生成されることが知られているため、投与速度とともに投与量にも注意すること。
(「警告」「禁忌」「慎重投与」「過量投与」の項参照)

「注)亜硝酸ナトリウムについては医薬品として市販されていない。」

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
頭部外傷又は脳出血による血腫などの頭蓋内圧亢進症の患者[頭蓋内圧を上昇させる。]

2.
甲状腺機能の低下した患者[代謝物のチオシアンにより甲状腺機能が低下する場合がある。]

3.
心機能障害のある患者[冠循環が抑制されるおそれがある。]

4.
肝機能障害のある患者[肝循環が抑制されるおそれがある。]

5.
腎機能障害のある患者[腎循環が抑制されるおそれがある。]

6.
著しく血圧の低い患者[血圧低下をさらに悪化させるおそれがある。]

7.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

8.
小児(「小児等への投与」の項参照)

9.
本剤の添加剤カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物に対し過敏症の既往歴のある患者

10.
極度な肥満の患者[血中シアン濃度が上昇するおそれがある。]
(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)

重要な基本的注意

1.
低血圧を必要とする手術ではECG、導尿等により、心機能や腎機能を監視すること。

2.
呼吸抑制があらわれることがあるので、呼吸管理に注意すること。また、本剤の投与により動脈血酸素分圧(Pao)が低下することがあるので、本剤の投与中はPao又は動脈血酸素飽和度(Sao)の監視を行い、必要に応じて吸入酸素濃度(Fo)の調節を行うこと。なお、Pao低下時に酸素吸入が行われていない場合は投与を中止し、速やかに酸素吸入を行うこと。

3.
投与終了後は、患者の血圧が完全に回復するまで管理を行うこと。

4.
※ 本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。(「禁忌」「相互作用」の項参照)

相互作用

併用禁忌

(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 
※ ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ、レバチオ)、バルデナフィル塩酸塩水和物(レビトラ)、タダラフィル(シアリス、アドシルカ、ザルティア) 
※ 併用により降圧作用 増強することがある。 本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。 
※ グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
リオシグアト(アデムパス
) 
※※ 併用により降圧作用 増強することがある。 ※ 本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。 

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 
吸入麻酔剤(セボフルラン等) 血圧低下が増強されることがあるので、本剤の用量を調節するなど注意すること。 吸入麻酔剤の降圧作用及び圧反射機能の抑制作用によると考えられる。 
筋弛緩剤(パンクロニウム臭化物) 筋弛緩剤の作用時間を延長することがあるので、筋弛緩モニターを充分に行うこと。 機序は不明であるが、動物実験でパンクロニウム臭化物の作用時間の延長が認められている。 
降圧作用を有する薬剤(ニカルジピン塩酸塩、プラゾシン塩酸塩、エスモロール塩酸塩等) 血圧低下が増強されることがあるので、本剤の用量を調節するなど注意すること。 他の降圧作用を有する薬剤との相乗・相加作用によるものと考えられる。 

副作用

副作用等発現状況の概要

(承認時)
総症例547例中78例(14.3%)に副作用が認められている。

(再審査終了時)
市販後調査(使用成績調査・特別調査)では、1648症例中136例(8.3%)に副作用が認められた。主な副作用は低血圧80件(4.9%)、肝機能異常10件(0.6%)、頻脈6件(0.4%)等であった。また、臨床検査値の異常変動としては肝機能検査異常15件(0.9%)、血圧低下8件(0.5%)、C−反応性蛋白増加7件(0.4%)、PO低下6件(0.4%)、白血球増加6件(0.4%)等であった。

重大な副作用

1.
過度の低血圧 (0.1〜5%未満)があらわれることがある。このような副作用があらわれた場合には、減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。また、速やかに血圧を回復させたい場合には昇圧剤を投与すること。

2.
本剤の投与を中止した場合に、急激な血圧上昇等のリバウンド現象 (0.1〜5%未満)があらわれることがある。このような副作用があらわれた場合には、必要に応じて降圧剤を投与するなど適切な処置を行うこと。特に、手術時の異常高血圧の救急処置に用いる場合に起こりやすいので注意すること。

その他の副作用

 5%以上又は頻度不明 0.1〜5%未満 
循環器  頻脈、不整脈、心電図異常 
呼吸器  Pao低下
(「重要な基本的注意」の項参照) 
 
肝 臓  肝機能検査値異常(ビリルビン上昇、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇 等) 
その他  代謝性アシドーシス 

高齢者への投与


75歳以上の高齢手術患者に対する安全性は確立していない。。
75歳未満の手術患者を対象にして行われた臨床試験において、手術時の低血圧維持における主投与速度の平均は高齢者(65歳以上)で1.14μg/kg/分、非高齢者で1.45μg/kg/分と高齢者で遅かった。また、手術時の異常高血圧の救急処置においても、主投与速度の平均は高齢者で0.65μg/kg/分、非高齢者で1.36μg/kg/分と高齢者で遅かった。このように、高齢者では降圧維持に必要な投与速度が非高齢者に比べて遅く、本剤の血圧低下作用が強くあらわれやすいと考えられるので、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
また、手術時の低血圧維持の臨床試験において、高齢者にPao低下等の副作用発現率が高い傾向が認められているので注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

2.
動物実験(ラット)で、乳汁中に移行することが報告されているので、授乳中の婦人には授乳を中止させること。

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(低出生体重児、新生児には使用経験がない。乳児、幼児又は小児には使用経験が少ない)。

過量投与

1. 徴候、症状
外国において、過度の低血圧が強くあらわれたりシアン中毒が発現することが報告されている。シアン中毒はその徴候として、耐薬性の出現、代謝性アシドーシスの進行、静脈血酸素含量の上昇及び心電図ST-T波変化などがあらわれる。
(「警告」「禁忌」「用法・用量に関連する使用上の注意」「慎重投与」の項参照)

2. 処 置
直ちに本剤の投与を中止し、必要に応じて過度の低血圧の場合には昇圧剤の投与、シアン中毒の場合はシアン中毒に対する治療を行うこと。シアン中毒の治療には日局 チオ硫酸ナトリウム水和物の静脈内投与、日局 亜硝酸アミルの吸入又は亜硝酸ナトリウム注)の静脈内投与等が有効であり、特に亜硝酸剤投与後にチオ硫酸ナトリウム水和物を投与する併用療法の効果が高いので、本剤の使用に際してはこれらの薬剤をあらかじめ用意し、救急処置の準備をしておくことが望ましい。 
「注)亜硝酸ナトリウムについては医薬品として市販されていない。」

3. シアン毒性の回避
ニトロプルシドナトリウム水和物の代謝物として生成されたシアンはさらにチオシアンに代謝されて解毒されるが、ニトロプルシドナトリウム水和物を2μg/kg/分より速い投与速度で投与する場合は、総投与量が500μg/kg以上になると体内における解毒処理能力を超えてシアンが生成されることが知られている。シアン毒性を回避するため、投与速度が2μg/kg/分を超える場合には総投与量が500μg/kg以上とならないように注意すること。 
(「警告」「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)

適用上の注意

1. 調製方法:
本剤は強力な降圧作用を有するので、必ず希釈して用いること。また、調製後は速やかに使用し、残液は廃棄すること。
なお、本剤との配合試験の結果、下記に示す輸液は配合が可能であった。
5%ブドウ糖注射液、生理食塩液、20%マンニットール注射液、マルトス−10、ポタコールR、低分子デキストランL注、ソリタ−T1号、ソリタ−T3号、ソリタ−T4号、ヘスパンダー

2. 投与時:
本剤の投与には必ずシリンジポンプを使用すること。一時的な大量注入により過剰な低血圧が生ずる危険を防ぐため、投与ラインは屈曲しないように適度な長さのものを使用し、また、三方活栓を介して本剤を投与する時は、注射部位からできるだけ近位に三方活栓を設置すること。投与終了後は投与ラインの残存液にも注意すること。

3. アンプルカット時:
本品はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。

薬物動態

健常人に0.5、1.0及び2.0μg/kg/分と投与速度を漸増し、1時間静脈内持続投与した時、未変化体の血漿中濃度は投与速度の増加に伴って上昇し、投与終了後は速やかに減少した。半減期は約1分であった。代謝物としてシアンが生成されたが、更に速やかに生体内に存在するチオシアンに代謝され、シアンの半減期は約12分であった。未変化体及びシアンの尿中排泄は認められず、チオシアンの尿中排泄量の増加が認められた。1)

臨床成績

国内延べ74施設、総計547例を対象として、承認時までに実施された単盲検比較試験を含む手術時の低血圧維持、手術時の異常高血圧の救急処置を目的とした臨床試験における本剤の有効率は次のとおりであった。2)〜8)

薬効薬理

1. 人為低血圧効果9)〜12)
※※エンフルラン麻酔下のイヌにニトロプルシドナトリウム水和物(SNP)を0.75〜10μg/kg/分の投与速度で1時間静脈内持続投与すると、SNP投与直後より血圧は速やかに低下し、投与量に応じた降圧効果が得られ、投与終了後は投与前血圧に速やかに回復した。また、セボフルラン麻酔下のラット、ウサギ並びにニューロレプト(NLA)麻酔下のウサギを用いた試験においても同様の効果が認められた。

2. 抗高血圧効果13)
セボフルラン麻酔下の高血圧自然発症ラット(SHR)にSNPを1.5〜6.0μg/kg/分の投与速度で1時間静脈内持続投与すると、SNP投与直後より血圧は速やかに低下し、投与量に応じた降圧効果が得られた。

3. 主要臓器循環12),14)
エンフルラン麻酔下のイヌにSNPを1〜10μg/kg/分の投与速度で30分〜2時間静脈内持続投与した時、脳、心、腎、肝の各主要臓器循環に問題となる影響は認められなかった。

4. 作用機序15),16)
SNPの降圧作用は直接血管平滑筋を弛緩させることで得られ、血管内皮の有無に依存せず、容量血管と抵抗血管の両方に作用する。SNPの血管平滑筋弛緩の機序はSNPより遊離した一酸化窒素(NO)がcyclic GMPの生合成酵素であるグアニル酸シクラーゼを活性化させてcyclic GMPを産生し、これが筋小胞体のCa2+ポンプを活性化して細胞内のCa2+濃度を低下させていると考えられる。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

※※ ニトロプルシドナトリウム水和物
(sodium nitroprusside hydrate)

化学名

ペンタシアノニトロシル鉄酸(2−)ナトリウム二水和物(sodium pentacyanonitrosylferrate(2-) dihydrate)

構造式

Na[Fe(CN)NO]・2H

分子式

FeNNaO・2H

分子量

297.95

性 状

暗赤色の粒状の結晶である。水又はメタノールに溶けやすく、エタノール又はエーテルにほとんど溶けない。

包装

ニトプロ持続静注液6mg : 2mL×10管

ニトプロ持続静注液30mg : 10mL×10管

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
池田 和之 他:薬理と治療,22(7),3183(1994)

2)
稲田  豊 他:麻酔,43(10),1568(1994)

3)
池田 和之 他:麻酔と蘇生,30(2),95(1994)

4)
花岡 一雄 他:麻酔と蘇生,30(2),85(1994)

5)
池田 和之 他:麻酔と蘇生,30(3),205(1994)

6)
清水 禮壽 他:麻酔と蘇生,30(3),169(1994)

7)
山本  亨 他:麻酔と蘇生,30(3),185(1994)

8)
坂部 武史 他:麻酔と蘇生,30(3),195(1994)

9)
古謝 武志 他:薬理と治療,22(Suppl.8),S2115(1994)

10)
馬越 史歩 他:薬理と治療,24(3),537(1996)

11)
馬越 史歩 他:薬理と治療,22(Suppl.8),S2133(1994)

12)
濱口 政巳 他:薬理と治療,23(10),2501(1995)

13)
馬越 史歩 他:薬理と治療,24(3),549(1996)

14)
高田 文行 他:薬理と治療,22(11),4635(1994)

15)
M. Inoue et al.:Arch.Int.Pharmacodyn.311(1),104(1991)

16)
濱口 政巳 他:薬理と治療,22(Suppl.8),S2089(1994)

文献請求先

丸石製薬株式会社 学術情報グループ

〒538−0042 大阪市鶴見区今津中2−4−2

TEL.0120−014−561

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
丸石製薬株式会社

大阪市鶴見区今津中2−4−2