サンリズムカプセル25mg/サンリズムカプセル50mg


作成又は改訂年月

**2014年4月改訂(第15版)

*2013年11月改訂

日本標準商品分類番号

872129

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
1998年3月

効能又は効果追加承認年月(最新)
1993年1月

薬効分類名

不整脈治療剤

承認等

販売名
サンリズムカプセル25mg

販売名コード

2129008M1024

承認・許可番号

承認番号
20300AMZ00237
商標名
SUNRYTHM CAPSULES

薬価基準収載年月

1991年5月

販売開始年月

1991年5月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

包装に表示の使用期限内に使用すること。

基準名

**日本薬局方

ピルシカイニド塩酸塩カプセル

規制区分

劇薬

処方箋医薬品

※注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1カプセル中に次の成分を含有

**有効成分

ピルシカイニド塩酸塩水和物(日局) 25mg

添加物

乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸
カプセル:ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム、青色1号

性状

剤形

カプセル(4号)

色 キャップ

淡青色
不透明

色 ボディー

白色
不透明

外形

全長(mm)

14.3

重さ(mg)

225

販売名
サンリズムカプセル50mg

販売名コード

2129008M2020

承認・許可番号

承認番号
20300AMZ00238
商標名
SUNRYTHM CAPSULES

薬価基準収載年月

1991年5月

販売開始年月

1991年5月

貯法・使用期限等

貯法

室温保存

使用期限

包装に表示の使用期限内に使用すること。

基準名

**日本薬局方

ピルシカイニド塩酸塩カプセル

規制区分

劇薬

処方箋医薬品

※注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1カプセル中に次の成分を含有

**有効成分

ピルシカイニド塩酸塩水和物(日局) 50mg

添加物

乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸
カプセル:ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム、青色1号

性状

剤形

カプセル(4号)

色 キャップ

青色
不透明

色 ボディー

白色
不透明

外形

全長(mm)

14.3

重さ(mg)

220

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
うっ血性心不全のある患者[不整脈(心室頻拍、心室細動等)の誘発又は増悪、陰性変力作用による心不全の悪化を来すおそれが高い。]

2.
高度の房室ブロック、高度の洞房ブロックのある患者[刺激伝導抑制作用により、これらの障害を更に悪化させるおそれがある。]

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

下記の状態で他の抗不整脈薬が使用できないか、又は無効の場合
  頻脈性不整脈

通常、成人にはピルシカイニド塩酸塩水和物として、1日150mgを3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症又は効果不十分な場合には、1日225mgまで増量できる。

用法及び用量に関連する使用上の注意

腎機能障害のある患者に対しては、投与量を減量するか、投与間隔をあけて使用すること(「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照)。
特に、透析を必要とする腎不全患者では、1日25mgから投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)

2.
心不全の既往のある患者[心不全を来すおそれがある。]

3.
刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者[刺激伝導抑制作用により、これらの障害を更に悪化させるおそれがある。]

4.
著明な洞性徐脈のある患者[高度の徐脈、洞停止を来すおそれがある。]

5.
腎機能障害のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)

6.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

7.
重篤な肝機能障害のある患者[AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH等の上昇が報告されている。]

8.
血清カリウム低下のある患者[一般的に、血清カリウムの低下している状態では、催不整脈作用が発現するおそれがある。]

重要な基本的注意

1.
本剤の投与に際しては、頻回に患者の状態を観察し、心電図、脈拍、血圧、心胸比を定期的に調べること。PQの延長、QRS幅の増大、QTの延長、徐脈、血圧低下等の異常所見が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止すること。
特に、次の患者又は場合には、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。

(1)
基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)があり、心不全を来すおそれのある患者(心室頻拍、心室細動等が発現するおそれが高いので、開始後1〜2週間は入院させること。)

(2)
高齢者(入院させて開始することが望ましい(「高齢者への投与」の項参照)。)

(3)
他の抗不整脈薬との併用[有効性、安全性が確立していない。]

(4)
腎機能障害のある患者(本剤は腎臓からの排泄により体内から消失する薬剤であり、血中濃度が高くなりやすく、持続しやすいので、投与量を減量するか、投与間隔をあけて使用すること(「薬物動態」の項参照)。特に、透析を必要とする腎不全患者では、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、1日25mgから投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。)

2.
本剤は心臓ペーシング閾値を上昇させる可能性があるので、恒久的ペースメーカー使用中、あるいは一時的ペーシング中の患者に対しては十分注意して投与すること。また、ペースメーカー使用中の患者に投与する場合は適当な間隔でペーシング閾値を測定すること。異常が認められた場合には直ちに減量又は投与を中止すること。

3.
1日用量150mgを超えて投与する場合は副作用発現の可能性が増大するので注意すること。

4.
本剤でBrugada症候群に特徴的な心電図変化(右脚ブロック及び右側胸部誘導(V1〜V3)のST上昇)の顕在化、又はそれに伴う心室細動、心室頻拍、心室性期外収縮を発現させたとの報告があるので注意すること。

5.
*めまい等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等 
リファンピシン

臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱させることがある。

機序・危険因子
リファンピシンによりチトクロームP450の産生が誘導され、本剤の代謝速度が促進し、血中濃度が低下する可能性が考えられている。

2. 薬剤名等 
カルシウム拮抗薬
  ベラパミル
β-受容体遮断薬
  プロプラノロール
ジギタリス製剤
  ジゴキシン
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
  ニトログリセリン

臨床症状・措置方法
動物実験(イヌ)において、本剤の作用が増強される可能性が報告されている。

機序・危険因子
機序は明らかではないが、本剤とこれらの薬剤との併用による作用増強の可能性が考えられている。

3. 薬剤名等 
セチリジン

臨床症状・措置方法
併用により両剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現したとの報告がある。

機序・危険因子
腎でのトランスポーターを介した排泄が競合するためと考えられている。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時
承認時までの臨床試験で総症例810例中報告された副作用は55例(6.8%)で、主な副作用は、房室ブロック0.9%(7件)、QRS幅の増大0.7%(6件)、胸部不快感0.6%(5件)、胃痛0.5%(4件)、口渇0.5%(4件)、QT延長0.4%(3件)、頭痛0.4%(3件)、発疹0.4%(3件)等であった。

再審査終了時
承認後における使用成績調査(5年間)で3,768例中報告された副作用は182例(4.8%)で、主な副作用は、房室ブロック0.7%(27件)、QRS幅の増大0.4%(16件)、めまい0.3%(13件)、嘔気0.3%(13件)、発疹0.3%(11件)等であった。

重大な副作用

1. 心室細動(0.09%)、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)(0.22%)、洞停止(0.11%)、完全房室ブロック(頻度不明注1))、失神(0.04%)、心不全(頻度不明注1))
このような副作用があらわれ、ショック、心停止に至る場合もあるので、頻回な心電図検査、胸部X線検査等を実施し、異常所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2. 急性腎不全(頻度不明注1))
ショック等による急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. 肝機能障害(0.04%)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

注1)自発報告において認められている副作用のため頻度不明。

その他の副作用

1. 循環器注2)
0.1〜5%未満 
QRS幅の増大、QT延長、房室ブロック、洞房ブロック、徐脈、胸部不快感、動悸、心室性期外収縮

2. 循環器注2)
0.1%未満 
上室性期外収縮、心房細動、心房粗動、上室性頻拍、血圧低下

3. 循環器注2)
頻度不明注1) 
胸痛

4. 消化器
0.1〜5%未満 
胃痛、食欲不振、悪心、嘔吐、口渇

5. 消化器
0.1%未満 
下痢、便秘、腹部不快感

6. 精神神経系
0.1〜5%未満 
めまい、頭痛、眠気

7. 精神神経系
0.1%未満 
不眠、しびれ

8. 精神神経系
頻度不明注1) 
振戦

9. 血液 
0.1〜5%未満 
好酸球増加

10. 血液 
0.1%未満 
血小板数減少、リンパ球減少

11. 血液 
頻度不明注1) 
白血球数減少

12. 肝臓
0.1〜5%未満 
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、LDH上昇

13. 過敏症
0.1〜5%未満 
発疹、そう痒感

14. 過敏症
0.1%未満 
蕁麻疹

15. 腎臓 
頻度不明注1) 
BUN上昇、クレアチニン上昇、尿蛋白陽性

16. 泌尿器
0.1%未満 
排尿困難

17. その他
0.1〜5%未満 
全身倦怠感

18. その他
0.1%未満 
CK(CPK)上昇、脱力感、熱感

上記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

発現頻度は承認時までの臨床試験及び使用成績調査の結果を合わせて算出した。

注1)自発報告において認められている副作用のため頻度不明。

注2)定期的にかつ必要に応じて心電図検査を実施し、異常所見が認められた場合には、減量又は投与中止など、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者では、1回25mgから投与を開始するなど、慎重に投与すること。[高齢者では肝・腎機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすい。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、動物実験(ラット)に静脈内投与した場合、胎児に移行することが報告されている。]

2.
本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

過量投与

1. 徴候・症状
本剤の過量投与、高度の腎機能障害により、本剤の血中濃度が上昇した場合、刺激伝導障害(著明なQRS幅の増大等)、心停止、心不全、心室細動、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、洞停止、徐脈、ショック、失神、血圧低下等の循環器障害、構語障害等の精神・神経障害を引き起こすことがある。

2. 処置等
本剤の過量投与による徴候・症状がみられた場合には直ちに本剤の投与を中止し、次の処置を考慮する等適切な対症療法を行うこと。

(1)
消化器からの未吸収薬の除去(胃洗浄等)

(2)
体外ペーシングや直流除細動
なお、本剤の血液透析による除去率は最大約30%と報告されている。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

外国で心筋梗塞発症後の無症候性あるいは軽度の症状を伴う心室性期外収縮の患者を対象とした比較試験において、本剤と類似のNaチャンネル阻害作用を有する薬剤を投与した群で、プラセボ投与群に比べ、死亡率が有意に増加したとの報告があるので、心筋梗塞発症後の無症候性あるいは軽度の症状を伴う患者に対しては原則として投与しないこと1)

薬物動態

1. 血中濃度
健康成人にピルシカイニド塩酸塩水和物25mg、50mgを単回経口投与した場合、消化管からの吸収は良好であり、血漿中濃度の推移は次のとおりである2)

ピルシカイニド塩酸塩水和物単回経口投与時の血漿中濃度の推移



(表1参照)

なお、本剤の有効血漿中濃度は0.2〜0.9μg/mLと報告されている3,4)

2. 分布

参考(動物実験)
ラットに14C-ピルシカイニド塩酸塩水和物を経口投与した場合、主に十二指腸から吸収され、主として肝臓、腎臓に分布し、脳への分布は少なかった5)
また、ラットに14C-ピルシカイニド塩酸塩水和物を静脈内投与した場合、胎児及び母乳中には母体の血漿中濃度とほぼ同程度かあるいはそれ以上の移行が認められた。

3. 代謝、排泄
健康成人では本剤は代謝されにくく、単回経口投与した場合に、24時間以内に75〜86%が未変化体として、4.5〜6.5%が代謝物2-ヒドロキシメチル体として尿中に排泄される2)
代謝物2-ヒドロキシメチル体の生成に関与するヒト肝チトクロームP450分子種を検討したところ、CYP2D6により上記代謝物の生成がわずかに認められた6)

参考(動物実験)
イヌ冠動脈二段結紮不整脈に対する2-ヒドロキシメチル体の抗不整脈作用強度はピルシカイニド塩酸塩水和物の1/8であった7)

4. 腎機能障害患者での体内動態
本剤は腎排泄型の薬剤であり、下記のごとく腎機能障害患者、腎機能が低下している高齢者では半減期が延長する。したがって内因性クレアチニンクリアランス(Ccr)を指標とした障害の程度に応じて、投与間隔をあけるか、あるいは症例によって投与量を減じるなど、用法及び用量に十分注意する必要がある8)
  50≦Ccr:半減期は腎機能正常例とほぼ同じ。
  20≦Ccr<50:半減期は腎機能正常例に比し約2倍に延長する。
  Ccr<20:半減期は腎機能正常例に比し約5倍に延長する。

  ピルシカイニド塩酸塩水和物50mg単回経口投与時の腎機能障害患者での血漿中濃度の推移

 

  (表2参照)

表1 ピルシカイニド塩酸塩水和物単回経口投与時における薬物動態パラメータ

投与量(注) 25mg 50mg 100mg 
Tmax(hr) 1.61±0.01 1.22±0.18 1.06±0.18 
Cmax (μg/mL) 0.150±0.002 0.356±0.027 0.650±0.029 
t1/2(hr) 4.4±0.39 4.8±0.34 4.9±0.37 
AUC(μg・hr/mL) 1.278±0.080 2.975±0.112 5.238±0.307 

(注)「用法及び用量」の項参照            (平均±SE)


表2 ピルシカイニド塩酸塩水和物50mg単回経口投与時における腎機能障害患者での薬物動態パラメータ

  Ccr≧80 80>Ccr≧50 50>Ccr≧20 20>Ccr 
Tmax(hr) 3.1±0.6 2.7±0.8 3.1±0.8 3.8±0.7 
Cmax(μg/mL) 0.41±0.08 0.46±0.03 0.51±0.05 0.63±0.05 
t1/2(hr) 3.4±0.2 5.7±0.3 9.3±1.1 23.7±2.0 
Vd(L/kg) 1.48±0.19 1.46±0.11 1.70±0.15 1.46±0.11 
Cltot(mL/min) 280.0±37.5 182.8±11.8 123.4±19.3 38.8±4.6 

                                    (平均±SE)


臨床成績

心室性期外収縮、発作性心室頻拍、上室性期外収縮、発作性上室性頻拍、発作性心房細動・粗動を対象とした臨床試験の概要は次表のとおりである。
また、心室性期外収縮、上室性期外収縮の各々を対象とした二重盲検比較試験において、本剤の有用性が確認された9,10)

疾患名 対象症例 全般改善度
著明改善 
全般改善度
中等度改善以上 
心室性期外収縮 418 194(46.4%) 295(70.6%) 
発作性心室頻拍 19 17(89.5%) 18(94.7%) 
上室性期外収縮 151 66(43.7%) 95(62.9%) 
発作性上室性頻拍 50 26(52.0%) 40(80.0%) 
発作性心房細動・粗動 66 35(53.0%) 54(81.8%) 

薬効薬理

サンリズムは、Vaughan Williamsらの分類のクラスIcに属する不整脈治療剤で、Naチャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す。Sicilian Gambitの提唱する薬剤分類(日本版)において、本剤はNaチャンネルを選択的に抑制し、K、Caチャンネル及びα、β及びムスカリン受容体などには影響を与えないものとして位置づけられる。

(1) 臨床電気生理学的作用
発作性上室性頻拍の患者に本剤150mg又は200mgを単回経口投与した場合、洞房伝導(SA)時間、房室結節内伝導(AH)時間、心室内伝導(HV)時間を延長させた。また、右室の有効不応期を延長させた11)

(2) 心機能に対する作用
発作性上室性頻拍の患者に本剤150mg又は200mgを単回経口投与した場合、心拍数及び平均肺動脈圧は有意に増加し、一回拍出係数は有意に減少したがいずれも正常範囲内であった11)

(3) 実験的不整脈に対する作用

1)
イヌの冠動脈二段結紮による実験的不整脈を抑制する7,12)

2)
イヌのアコニチン、ウアバイン及びアドレナリンによって誘発された実験的不整脈を抑制する12,13)

3)
イヌの冠動脈閉塞中及び再灌流中に発生する心室性不整脈を抑制する14)

(4) 電気生理学的作用

1) 最大脱分極速度に対する作用
モルモット乳頭筋において、静止膜電位にほとんど影響を与えることなく、最大脱分極速度(Vmax)を用量依存的に抑制する15)

2) 活動電位持続時間及び有効不応期に対する作用
モルモット乳頭筋の活動電位持続時間(APD)及び有効不応期(ERP)に影響を与えない15)

3) 心室細動の発生閾値に対する作用
イヌにおいて電気刺激による心室細動の発生閾値を上昇させる14)

4) 遅延後脱分極及び誘発自動能に対する作用
イヌのプルキンエ線維でアセチルストロファンチジンで誘発される遅延後脱分極及び誘発自動能を抑制する16)

有効成分に関する理化学的知見

1. 一般名
ピルシカイニド塩酸塩水和物
(Pilsicainide Hydrochloride Hydrate)

2. **化学名
N-(2,6-Dimethylphenyl)tetrahydro-1H -pyrrolizin-7a(5H )-ylacetamide monohydrochloride hemihydrate

3. 分子式
C17H24N2O・HCl・1/2H2O

4. 分子量
317.85

5. **構造式

6. **性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
酢酸(100)に極めて溶けやすく、水、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすい。
0.1mol/L塩酸試液に溶ける。

7. **融点
210.5〜213.5℃(あらかじめ浴液を160℃に加熱しておく)

8. 分配係数
1.73(pH7.00、クロロホルム/緩衝液)

包装

サンリズムカプセル25mg
   (プラスチックボトル)1,000カプセル
   (PTP)         100カプセル  500カプセル
(日本薬局方ピルシカイニド塩酸塩カプセル)

サンリズムカプセル50mg
   (プラスチックボトル)1,000カプセル
   (PTP)         100カプセル  500カプセル
(日本薬局方ピルシカイニド塩酸塩カプセル)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
CAST investigators:N Engl J Med. 1989;321(6):406-412

2)
中島光好ほか:臨床医薬 1989;5(4):661-678

3)
清水賢巳ほか:薬理と治療 1994;22(8):3717-3725

4)
横田充弘ほか:Ther Res. 1989;10(5):2135-2147

5)
林 敏郎ほか:基礎と臨床 1989;23(6):2197-2229

6)
藤谷朝通ほか:薬物動態 1997;12(S):255

7)
日高寿範ほか:応用薬理 1989;37(4):359-372

8)
高畠利一ほか:薬理と治療 1989;17(7):3195-3205

9)
新谷博一ほか:循環器科 1989;26(2):201-215

10)
新谷博一ほか:循環器科 1989;26(2):216-232

11)
井野 威ほか:臨床薬理 1989;20(4):677-685

12)
Aisaka K, et al.:Arzneimittelforschung 1985;35(II)(8):1239-1245

13)
日高寿範ほか:基礎と臨床 1992;26(13):4927-4931

14)
日高寿範ほか:応用薬理 1988;36(6):439-447

15)
Hattori Y, et al.:J Cardiovasc Pharmacol. 1986;8(5):998-1002

16)
Inomata N, et al.:Eur J Pharmacol. 1988;145(3):313-322

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

第一三共株式会社 製品情報センター

〒103-8426 東京都中央区日本橋本町3-5-1

TEL:0120-189-132

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
第一三共株式会社

東京都中央区日本橋本町3-5-1