硫酸キニジン「ホエイ」/※※キニジン硫酸塩錠100mg「ファイザー」


作成又は改訂年月

※※2014年12月改訂(第14版 販売名変更)

  ※2013年1月改訂

日本標準商品分類番号

872122

日本標準商品分類番号等

再評価結果公表年月(最新)
1975年10月

薬効分類名

不整脈治療剤

承認等

販売名
硫酸キニジン「ホエイ」

販売名コード

2122001X1028

承認・許可番号

承認番号
16100AMZ01045
商標名
Quinidine Sulfate

薬価基準収載年月

1958年10月

販売開始年月

1956年9月

貯法・使用期限等

貯  法:

遮光、室温保存

使用期限:

最終年月を外箱等に記載
(取扱い上の注意参照)

基準名

日本薬局方 キニジン硫酸塩水和物

規制区分

処方箋医薬品注)

注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分

1g中 日局 キニジン硫酸塩水和物 1g

性状

本剤は白色の結晶で、においはなく、味は極めて苦い。

販売名
※※キニジン硫酸塩錠100mg「ファイザー」

販売名コード

2122002F1078

承認・許可番号

承認番号
※※22600AMX00202
商標名
QUINIDINE Sulfate Tablets 100mg[Pfizer]

薬価基準収載年月

※※2014年12月

販売開始年月

1973年1月

貯法・使用期限等

貯  法:

遮光、室温保存

使用期限:

最終年月を外箱等に記載
(取扱い上の注意参照)

規制区分

処方箋医薬品注)

注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分

1錠中 日局 キニジン硫酸塩水和物 100.00mg

添加物

乳糖水和物、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム

性状

外形
上面

下面

側面

直径

9.0mm

厚さ

3.3mm

重量

250mg

識別コード

h-757

色調等

白色
素錠

一般的名称

キニジン硫酸塩水和物錠(キニジン硫酸塩錠のみ)

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者[失神発作あるいは突然死をおこすおそれがある。]

2.
重篤なうっ血性心不全のある患者[本疾患を悪化させるおそれがある。]

3.
高カリウム血症のある患者[心疾患を悪化させるおそれがある。]

4.
本剤に過敏症の既往歴のある患者

5.
アミオダロン塩酸塩(注射)、バルデナフィル塩酸塩水和物、トレミフェンクエン酸塩、キヌプリスチン・ダルホプリスチン、ボリコナゾール、サキナビルメシル酸塩、ネルフィナビルメシル酸塩、リトナビル、モキシフロキサシン塩酸塩、イトラコナゾール、フルコナゾール、ホスフルコナゾール、ミコナゾール、メフロキン塩酸塩を投与中の患者[「相互作用」の項参照]

効能又は効果

期外収縮(上室性、心室性)
発作性頻拍(上室性、心室性)
新鮮心房細動、発作性心房細動の予防、陳旧性心房細動
心房粗動
電気ショック療法との併用及びその後の洞調律の維持
急性心筋梗塞時における心室性不整脈の予防

用法及び用量

経口的に投与するが、著明な副作用を有するので、原則として入院させて用いる。
本剤の投与法は心房細動の除去を目的とする場合を標準とし、漸増法と大量投与法に大別できる。その他の不整脈に対しては、原則として少量持続投与でよく、この場合には外来にて投与してもよい。

1. 試験投与
治療に先だち、1回量0.1〜0.2g(1〜2錠)を経口投与し、副作用があらわれた時は、投与を中止する。副作用を調べる際には血圧測定と心電図記録を行う必要がある。

2. 漸増法
成人における慢性心房細動に対しては、例えばキニジン硫酸塩水和物として、1回量0.2g(2錠)を最初1日3回(6〜8時間おき)に投与し、効果がない場合は、2日目ごとに1回量を0.4g(4錠)、0.6g(6錠)のごとく増すか、投与回数を1〜2日目ごとに4、5、6回のごとく増す。不整脈除去効果が得られたら、そこで維持量投与に切りかえ、あるいは投与を中止する。 6日間投与して効果がない場合、途中で副作用があらわれた場合には、投与を中止すること。本剤は昼間のみ与えるのが原則である。

3. 大量投与
はじめから大量を与え、投与期間の短縮をはかるもので、成人における慢性心房細動に対しては、例えばキニジン硫酸塩水和物として、1回量0.4g(4錠)を1日5回、3日間与え、効果がない場合には投与を中止する。効果が得られた場合の維持投与は漸増法と同様である。わが国では漸増法でよいとする報告が多い。

4. 維持量投与
キニジン硫酸塩水和物として、通常、成人1日量0.2〜0.6g(2〜6錠)を1〜3回に分割経口投与するが、個人差が大きい。
電気ショック療法との併用及びその後の洞調律の維持に対する用量もこれに準ずる。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者[類似薬で心室頻拍、心室細動が発現した報告がある。]

2.
うっ血性心不全のある患者[本疾患を悪化させるおそれがある。]

3.
重篤な肝・腎機能障害のある患者[本剤の排泄が低下し、副作用の発現が増大するおそれがある。]

4.
塞栓の既往歴や一過性脳虚血発作等の症状のある患者[心房細動・粗動から洞調律に回復した時、塞栓をおこすことがある。]

5.
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

6.
血清カリウム低下のある患者[多形性の心室頻拍の発現の危険性が増大する。]

重要な基本的注意

1.
本剤は著明な副作用を有するので、原則として入院させて用いること。

2.
本剤の投与に際しては、頻回に患者の状態を観察し、心電図、脈拍、血圧、心胸比を定期的に調べること。PQの延長、QRS幅の増大、QTの延長、徐脈、血圧低下等の異常所見が認められた場合には、直ちに減量または投与を中止すること。なお、大量投与時には心電図を持続的に監視することが望ましい。
特に、次の患者または場合には、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。

(1)
うっ血性心不全のある患者または基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)があり、心不全をきたすおそれのある患者[心室頻拍、心室細動等が発現するおそれが高い。]

(2)
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

(3)
他の抗不整脈薬との併用[有効性、安全性が確立していない。]

相互作用

併用禁忌

(併用しないこと)

薬剤名等
アミオダロン塩酸塩(注射)
 アンカロン注

臨床症状・措置方法
併用によりTorsade de pointesを起こすことがある。

機序・危険因子
併用によりQT延長作用が相加的に増加することがある。

薬剤名等
バルデナフィル塩酸塩水和物
 レビトラ

臨床症状・措置方法
QT延長等があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
相互にQT延長を増強することが考えられる。

薬剤名等
トレミフェンクエン酸塩
 フェアストン

臨床症状・措置方法
QT延長を増強し、心室性頻拍(Torsade de pointesを含む)等を起こすおそれがある。

機序・危険因子
本剤はQT間隔を延長させるおそれがあるため。

薬剤名等
キヌプリスチン・ダルホプリスチン
 シナシッド

臨床症状・措置方法
QT延長等があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇するおそれがある。

薬剤名等
ボリコナゾール
 ブイフェンド

臨床症状・措置方法
QT延長等があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇するおそれがある。

薬剤名等
サキナビルメシル酸塩
 インビラーゼ

臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が増加し、重篤又は生命に危険を及ぼすような心血管系の副作用(QT延長等)を起こすおそれがある。

機序・危険因子
チトクロームP450(CYP3A4)に対する競合による。

薬剤名等
ネルフィナビルメシル酸塩
 ビラセプト
リトナビル
 ノービア

臨床症状・措置方法
不整脈、血液障害、痙攣等の重篤な副作用をおこすおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある。

薬剤名等
モキシフロキサシン塩酸塩
 アベロックス

臨床症状・措置方法
QT延長等があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
相互にQT延長を増強することが考えられる。

薬剤名等
イトラコナゾール
 イトリゾール

臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

薬剤名等
フルコナゾール
 ジフルカン
ホスフルコナゾール
 プロジフ

臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇することにより、QT延長、Torsade de pointesを発現するおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤は本剤の肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450 3A4を阻害するので、併用により本剤の血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
ミコナゾール
 フロリードF注
 フロリードゲル経口用

臨床症状・措置方法
QT延長等があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇するおそれがある。

薬剤名等
メフロキン塩酸塩
 メファキン

臨床症状・措置方法
急性脳症候群、暗赤色尿、呼吸困難、貧血、溶血。

機序・危険因子
併用投与により心臓に対して累積的に毒性を与える可能性がある。

併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等
フェニトイン

臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱することがある。

機序・危険因子
上記薬剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下することがある。

薬剤名等
トラマドール塩酸塩

臨床症状・措置方法
相互に作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子
機序不明

薬剤名等
メロキシカム

臨床症状・措置方法
上記薬剤の作用が減弱するおそれがある。

機序・危険因子
機序は十分に解明されていないが、本剤が上記薬剤の代謝を亢進させた(in vitro試験)との報告がある。

薬剤名等
三環系抗うつ剤
 イミプラミン塩酸塩
 クロミプラミン塩酸塩
 ロフェプラミン塩酸塩等

臨床症状・措置方法
上記薬剤の作用を増強することがある。

機序・危険因子
本剤の肝薬物代謝酵素阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
デュロキセチン塩酸塩

臨床症状・措置方法
上記薬剤の血中濃度が上昇することがあるので、上記薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。

機序・危険因子
本剤のCYP2D6阻害作用により、上記薬剤の血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
ドネペジル塩酸塩

臨床症状・措置方法
上記薬剤の作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子
本剤の肝薬物代謝酵素阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇するおそれがある。

薬剤名等
骨格筋弛緩剤
 ツボクラリン
 パンクロニウム臭化物
 ベクロニウム臭化物等

臨床症状・措置方法
上記薬剤の作用を増強させることがある。

機序・危険因子
機序不明

薬剤名等
チモロールマレイン酸塩

臨床症状・措置方法
β遮断作用(心拍数減少、徐脈)の増強が報告されている。

機序・危険因子
本剤の肝薬物代謝酵素阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
ジギタリス製剤
 ジゴキシン
 ジギトキシン
 メチルジゴキシン等

臨床症状・措置方法
上記薬剤、本剤の副作用がともに増大することがある。

機序・危険因子
上記薬剤と本剤との間には競合排泄現象が認められている。

薬剤名等
アミオダロン塩酸塩(経口)

臨床症状・措置方法
致死的な心室性不整脈等があらわれることがあるので、必要に応じて本剤を減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子
本剤の血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
アプリンジン塩酸塩
フレカイニド酢酸塩
メキシレチン塩酸塩

臨床症状・措置方法
動物実験において上記薬剤の作用が増強するとの報告がある。

機序・危険因子
機序不明

薬剤名等
メトプロロール酒石酸塩

臨床症状・措置方法
上記薬剤の作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP2D6)阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
ボピンドロールマロン酸塩

臨床症状・措置方法
過度の心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子
共に心機能抑制作用を有するため。

薬剤名等
ボピンドロールマロン酸塩

臨床症状・措置方法
上記薬剤の血漿中濃度を上昇させるおそれがある。

機序・危険因子
本剤のCYP2D6阻害作用により、上記薬剤の代謝が遅延する。

薬剤名等
ベラパミル塩酸塩

臨床症状・措置方法
致死的な心室性不整脈等があらわれることがあるので、必要に応じて本剤を減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子
本剤の血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物

臨床症状・措置方法
上記薬剤の作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP2D6)阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
ロペラミド塩酸塩

臨床症状・措置方法
上記薬剤の血中濃度が上昇することがある。

機序・危険因子
機序不明

薬剤名等
尿アルカリ化剤
 乾燥水酸化アルミニウムゲル
 炭酸水素ナトリウム等

臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤の尿中pHを上昇させる作用により、本剤の尿中排泄率が低下し、血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
ワルファリンカリウム

臨床症状・措置方法
上記薬剤の抗凝血作用を増強させることがある。

機序・危険因子
機序不明

薬剤名等
三酸化ヒ素

臨床症状・措置方法
QT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)を起こすおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤及び本剤はいずれもQT延長あるいは心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)を起こすことがある。

薬剤名等
スニチニブリンゴ酸塩

臨床症状・措置方法
QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)等の重篤な副作用を起こすおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤及び本剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため、併用により作用が増強するおそれがある。

薬剤名等
ダサチニブ水和物

臨床症状・措置方法
QT間隔延長作用を増強する可能性がある。

機序・危険因子
上記薬剤及び本剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため、併用により作用が増強する可能性がある。

薬剤名等
ラパチニブトシル酸塩水和物

臨床症状・措置方法
上記薬剤の血中濃度や分布に影響を与える可能性がある。

機序・危険因子
上記薬剤はP-糖蛋白質の基質であることが示されている。

薬剤名等
ラパチニブトシル酸塩水和物

臨床症状・措置方法
QT間隔延長を起こす又は悪化させるおそれがある。

機序・危険因子
上記薬剤及び本剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあり、併用により作用が増強する可能性がある。

薬剤名等
エリスロマイシン

臨床症状・措置方法
血中濃度上昇に伴うQT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)等が報告されているので、慎重に投与すること。

機序・危険因子
上記薬剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することがある。

薬剤名等
リファンピシン

臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱することがある。

機序・危険因子
上記薬剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下することがある。

薬剤名等
塩酸シプロフロキサシン

臨床症状・措置方法
上記薬剤を併用した場合、相加的なQT延長がみられるおそれがある。

機序・危険因子
機序不明

薬剤名等
メシル酸ガレノキサシン水和物

臨床症状・措置方法
QT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)があらわれるおそれがある。

機序・危険因子
本剤の単独投与で、QT延長作用がみられている。

薬剤名等
エトラビリン

臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が低下する可能性があるため、注意して投与すること。

機序・危険因子
上記薬剤のCYP3A4誘導作用により、本剤の代謝が促進される。

薬剤名等
ダルナビルエタノール付加物

臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。

機序・危険因子
上記薬剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。

薬剤名等
ホスアンプレナビルカルシウム水和物

臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、血中濃度のモニタリングを行うことが望ましい。

機序・危険因子
アンプレナビルと本剤はCYP3A4で代謝されるため、併用により代謝が競合的に阻害される。

薬剤名等
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

臨床症状・措置方法
本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。

機序・危険因子
セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素(チトクローム P450)が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1. 高度伝導障害、心停止、心室細動
(頻度不明) 
これらの致死性の不整脈が突然発現することがある。したがって毎日数回心電図を記録し、QRS幅の増大、あるいは期外収縮の発生数の増加、心室頻拍、P波の消失が認められた場合には投与を中止すること。

2. 心不全
(頻度不明) 
心筋の収縮力を低下させ、心不全、血圧低下をおこすことがあるので、このような場合には投与を中止すること。

3. SLE様症状
(頻度不明) 
このような症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、この様な症状があらわれた場合には投与を中止すること。

4. 無顆粒球症、白血球減少、再生不良性貧血、溶血性貧血
(頻度不明) 
このような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。

5. 血小板減少性紫斑病
(頻度不明) 
このような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。

その他の副作用

精神神経系
頻度不明 
めまい、頭痛、耳鳴、難聴、視力障害、複視、羞明、色神異常

消化器
頻度不明 
悪心、嘔吐、腹痛、下痢、食欲不振

肝臓注1)
頻度不明 
黄疸等の肝障害

過敏症注2)
頻度不明 
発疹、発熱、脈管性浮腫、血圧低下、光線過敏症

その他の副作用の注意

注1:定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。

注2:このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

高齢者では、肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすいので慎重に投与すること。[「重要な基本的注意」の項参照]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦または妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

2.
本剤投与中は授乳をさけさせること。[ヒト母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。

過量投与

徴候、症状
高度伝導障害・心停止・心室細動等の致死性の不整脈、低血圧があらわれることがある。

処置
催吐または胃洗浄を行い、症状に応じて処置を行う。

適用上の注意

薬剤交付時(キニジン硫酸塩錠のみ)

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

薬効薬理

本剤はNaチャネルを遮断し、細胞内へのNaの流入を抑制することにより、心房筋、心室筋、プルキンエ線維における活動電位第0相の立上がりを抑制して、刺激伝導を遅延させる。また活動電位持続時間と有効不応期を延長し、心筋の自動性を低下させ、かつ刺激に対する閾値を上昇させることで、異所性自動能に基づく不整脈の発生を抑制する。迷走神経遮断作用があり、このため心拍数を増加させるが、この作用は上記の諸作用に比べて非常に弱い1)

有効成分に関する理化学的知見

一般名

キニジン硫酸塩水和物(Quinidine Sulfate Hydrate)

化学名

(9S)-6'-Methoxycinchonan-9-ol hemisulfate monohydrate

分子式

(C20H24N2O2)2・H2SO4・2H2O

分子量

782.94

構造式

性状

白色の結晶で、においはなく、味は極めて苦い。
エタノール(95)又は熱湯に溶けやすく、水にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。また、乾燥物はクロロホルムに溶けやすい。
光によって徐々に暗色となる。
旋光度[α]20D:+275〜+287゜(乾燥後、0.5g、0.1mol/L塩酸、25mL、100mm)

包装

硫酸キニジン「ホエイ」:25g

※※キニジン硫酸塩錠100mg「ファイザー」:100錠、1000錠(PTP)  500錠(バラ)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
日本薬局方医薬品情報:506,じほう,2011 [L20140715018]

文献請求先

ファイザー株式会社 製品情報センター

〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7

学術情報ダイヤル 0120-664-467

FAX 03-3379-3053

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
マイラン製薬株式会社

大阪市中央区本町2丁目6番8号

販売
ファイザー株式会社

東京都渋谷区代々木3-22-7