臭化カリウム「ヤマゼン」


作成又は改訂年月

** 2009年6月改訂 (第5版)

* 2008年6月改訂 (第4版)

日本標準商品分類番号

871126・871139

日本標準商品分類番号等

再評価結果公表年月(最新)
1983年7月

薬効分類名

鎮静剤・抗てんかん剤

承認等

販売名
臭化カリウム「ヤマゼン」

販売名コード

1126001X1065

承認・許可番号

承認番号
(60AM)6474号

薬価基準収載年月

1951年2月

販売開始年月

1971年11月

貯法・使用期限等

貯法

保存条件:室温保存
容器:気密容器

基準名

日本薬局方

臭化カリウム

規制区分

処方せん医薬品

医師等の処方せんにより使用すること

組成

本品1g中、日本薬局方臭化カリウム1gを含有する。

性状

本品は無色又は白色の結晶、粒又は結晶性の粉末で、においはない。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
(1)本薬又は臭素化合物に対して過敏症の既往歴のある患者。

2.
(2)腎機能障害のある患者〔血中濃度の上昇を招き中毒を起こすおそれがある〕。

3.
(3)脱水症、全身衰弱のある患者〔体液量の少ない患者では血中濃度が上昇し、中毒を起こすおそれがある〕。

4.
(4)器質的脳障害、うつ病の患者〔臭素中毒が潜在していることがあり、また、本薬に対する感受性が亢進している場合があるので中毒を起こすおそれがある〕。

5.
(5)緑内障の患者〔臭化カリウムの体内動態及び血圧に対する作用は塩化ナトリウムに類似し、かつ体液中濃度は総ハロゲン量として平衡しているので、眼圧を上昇させて症状を更に悪化させるおそれがある〕。

6.
(6)低塩性食事を摂取している患者〔臭化カリウムの体内動態は塩化ナトリウムに類似し、かつ体液中濃度は総ハロゲン量として平衡しているので、吸収が促進され、血圧上昇、中毒を起こすおそれがある〕。

効能又は効果/用法及び用量

・不安緊張状態の鎮静、小児の難治性てんかん

臭化カリウムとして、通常、成人1回0.5〜1gを1日3回経口投与する。

なお、年令、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
(1)肝障害又はその既往歴のある患者〔肝障害を悪化又は再発させる恐れがある〕。

2.
(2)小児〔中毒を起こしやすい「重要な基本的注意(2)」の項を参照〕。

3.
(3)妊婦・授乳婦〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項を参照〕。

重要な基本的注意

1.
(1)眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本薬投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する。

2.
(2)連用すると体内に蓄積し、摂取量と排泄量が平衡を保つ臭素平衡の状態となり、慢性中毒を起こすことがあるので、副作用の発現等に注意し、十分な観察を行い慎重に投与する。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体
塩酸クロルプロマジン
塩酸チオリダジン
塩酸フルフェナジン
プロペリシアジン等
バルビツール酸誘導体
フェノバルビタール
ペントバルビタール
アモバルビタール等

臨床症状・措置方法
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。やむを得ず投与する場合には、減量するなど注意する。

機序・危険因子
相互に中枢神経抑制作用を増強することが考えられている。

2. 薬剤名等
アルコール(飲酒)

臨床症状・措置方法
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。

機序・危険因子
相互に中枢神経抑制作用を増強することが考えられている。

副作用

その他の副作用

     5%以上又は頻度不明 0.1%未満 
過敏症注) 発疹、紅斑、掻痒感等      
消化器 悪心・嘔吐、食欲減退、下痢等      
精神神経系 頭痛、めまい、ふらつき 興奮、運動失調、抑うつ、構音障害、意識障害等 
皮膚・粘膜 ざ瘡・膿痂疹      

注)このような場合には投与を中止する。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意する。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する〔母乳及び胎児に移行しやすい〕。

やむを得ず授乳中の婦人に投与する場合は授乳を避けさせる。

小児等への投与

小児の難治性てんかんに使用する場合は少量よりはじめ、毎週増量し、発作がやむとともに次第に減量する(「重要な基本的注意(2)」の項を参照)。

その他の注意

**海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6〜3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。

薬効薬理

少量ではその作用は著明でなく、健康なヒトでは1回0.5g程度では認めるべき作用はない。

しかし、生体内で臭素イオンを遊離し、大脳皮質の知覚並びに運動領域の興奮を抑制し、知覚過敏が消失し、弱い安静・倦怠感を促し、就眠を容易にする。

4〜8gの大量になると、この効果が強くなるが、クロラールと異なり直接的な催眠薬ではなく、その鎮静作用で就眠を容易にするだけである。

カンフル、コカイン等の大脳刺激興奮薬に拮抗作用を持つ。しかし、ストリキニーネけいれんのような脊髄性興奮又は動物の反射機能には作用は弱い。

このように本薬は特徴ある持続性の大脳皮質の中枢神経抑制薬である。大量に服用させると胃粘膜を刺激し、圧感、温感等を感じる。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
臭化カリウム(Potassium Bromide)

分子式
KBr

分子量
119.00

性状
本品は無色又は白色の結晶、粒又は結晶性の粉末で、においはない。本品は水又はグリセリンに溶けやすく、熱エタノール(95)にやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくい。

取扱い上の注意

<配合変化>

1週間以内に湿潤

サリチル酸ナトリウムテオブロミン、次硝酸ビスマス、ジギタリス製剤、スルピリン、タンニン酸、タンニン酸アルブミン等

条件により湿潤

安息香酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムカフェイン、アンチピリン、ホウ砂、抱水クロラール、リン酸アルカリ等

変色

硫酸銅、レゾルシン、塩化第二鉄液等

沈殿生成

タンニン酸等

包装

100g

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
*第15改正日本薬局方解説書(2006)廣川書店

文献請求先

山善製薬株式会社 学術室

〒541-0045 大阪市中央区道修町2丁目2番4号

電話 (06)6231-1821

FAX(06)6231-1824

製造業者又は輸入販売業者の氏名又は名称及び住所

製造販売元
山善製薬株式会社

大阪市中央区道修町2丁目2番4号